2025.01.25

開創1150年記念 特別展「旧嵯峨御所 大覚寺―百花繚乱 御所ゆかりの絵画―」第4章 女御御所の襖絵ーー正寝殿と宸殿(第1会場)

開創1150年記念 特別展「旧嵯峨御所 大覚寺―百花繚乱 御所ゆかりの絵画―」

会期 2025年1月21日(火) ~ 2025年3月16日(日)

東京国立博物館 平成館 特別展示室

 

第4章 女御御所の襖絵ーー正寝殿と宸殿
大覚寺伽藍の中心となる歳殿(重要文化財)は、元和6年(1620)に後水尾天皇に人内した徳川和子(東福門院)の女御御所の一部が移築されたものと伝えられています。またその北西に位置する正寝殿(重要文化財)は、さらに遡る安土桃山時代の建物です。これらの内部を飾る障壁画(複絵や障子絵)240面は、一括して重要文化財に指定されています。襖の引手金具には天皇家の象徴である菊と、徳川将軍家の家紋である葵がデザインされており、その由緒をうかがわせます。
襖絵の多くを手掛けたのが、安土桃山~江戸時代を代表する絵師・狩野山楽(1559~1635)と、江戸時代中期に近術家の絵師となった渡辺始興(1683~1755)です。本章ではこの障壁画群を一挙に紹介し、壮大で華麗な空間を体感いただきます。(展示会場の解説から)

正寝殿の障壁画
重要文化財 野兎図[正寝殿東狭屋の間]渡辺始興筆 板地着色 江戸時代(18世紀) 京都・大覚寺
正寝殿のうち屋内の縁側を飾る腰障子。寺伝によると、卯年うまれで、幼くして大覚寺に入った門跡を慰めるために描かれたという。裏面には四季折々の花鳥の絵が描かれている。(展示会場の解説から)
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芭蕉図・鶴図 渡辺始興筆 板地着色 江戸時代(18世紀)京都・大覚寺
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松に山鳥図[式台玄関松の間]紙本金地着色 江戸時代(17世紀)京都・大覚寺
「式台玄関」と呼ばれる、客人を迎えるための玄関を飾る障壁画12枚のうち中央の2面。老齢の松と、壮年の楓や菊を描いた壁貼付絵。(展示会場の解説から) 
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重要文化財 立木図[正寝殿紅葉の間]紙本金地着色 安土桃山~江戸時代(16~17世紀)京都・大覚寺
槇や譲葉などが描かれた、正寝殿紅葉の間を飾る襖。画面中央寄りに引手後が見えることから、もとは帳台構や小襖の絵であった可能性が高い。その後幾度かの変遷を経て、江戸時代中期の正寝殿改装の際に現在の場所に移されたと考えられる。(展示会場の解説から)
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第4章は撮影可です。(条件あり)スマホで撮った写真をまとめてみました。

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2025.01.21

儒教のかたち こころの鑑 日本美術に見る儒教

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儒教のかたち こころの鑑  日本美術に見る儒教

会期 2024年11月27日(水)~2025年1月26日(日)

サントリー美術館


儒教は仏教よりも早く4世紀期には日本へ伝来したといわれていて、江戸時代には、身分を問わず多くの人が儒教をもとにした教育を受けました。日本美術にも儒教の影響を受けた作品がたくさんあり、当時の人々が求めた心の理想が絵画や工芸品に表されています。
本展が、『論語』にある「温故知新」(ふるきをたづねて新しきを知る)のように、日本美術の名品に宿る豊かなメッセージに思いを馳せる機会となれば幸いです・・・と企画された展覧会。


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展覧会の構成です。
(以下、本展の解説を参考・引用しています)

第1章 君主の学問
中国から『論語』が伝わり、以来、天皇や公家・武家など、政治を司る者は、儒教経典に高い関心を寄せ、「理想の世をつくる為政者の心構え」を学ぶため、常に座右に置いてきました。
この章では、中国から伝来した儒教美術や、それらに影響を受けて成立した天皇や将軍の居室内を飾った大画面の勧戒画を中心に、32人の中国古代の賢臣の姿を描く『賢聖障子』、親孝行などの優れた行いをした24人の中国古代の人物を描く画題である『二十四孝図』、帝鑑図説をもとにした画題である『帝鑑図』などを展示しています。
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重要文化財 賢聖障子絵 狩野孝信 二十面のうち 慶長19年(1614) 仁和寺 
賢聖障子とは内裏の紫宸殿に置かれた高御座の背後を飾った障子で、32名の中国古来の賢臣および聖人たちの肖像を描く。徳の高い君主に重用される優れた臣下たちの姿は儒教における理想を示しており、本作は狩野孝信によって描かれた現存最古の賢聖障子絵である。

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重要文化財 二十四孝図襖 伝 狩野永徳 
十四面のうち 天正14年(1586) 南禅寺 
元来は天正14年(1586)に豊臣秀吉が建てた仙洞御所対面所の障壁画で南禅寺に建物ごと下賜された。この御所の障壁画は狩野永徳とその一門が手掛けたことが知られている。

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重要文化財 名古屋城本丸御殿上洛殿襖絵 帝鑑図 露台惜費 狩野探幽 四枚四面 寛永11年(1634) 名古屋城総合事務所 
三代将軍・家光の上洛のために名古屋城本丸御殿に増築された上洛殿の襖絵。上段之間に面する本図には、展望台建設の浪費に気づいた漢の文帝の故事を描き、ここに座する将軍を名君の誉れ高い文帝になぞらえようとしている。

第2章 禅僧と儒教
本章では、中世の禅僧と儒教の関係に注目します。
13世紀以降の為政者たちと儒教の深い関係の裏側には、彼らのブレーンとなって活躍した禅僧たちの存在がありました。同時期の禅僧たちは、中国から持ち込まれた当時最新の禅の思想だけでなく、宋学(宋代に生まれた新潮流の儒学)の知識全般に高い関心を持っていました。20250106_20250121104801
尚書正義上杉憲実 寄進 二十巻八冊のうち第一・二冊中国・南宋時代 12世紀史跡足利学校事務所
南宋時代の儒教経典で上杉憲実寄進の国宝『尚書正義』

第3章 江戸幕府の思想
江戸幕府は、支配者階級である武士から民衆に至るまでの全ての層に、朱子学を学ぶことを奨励します。幕府の中枢で活躍した狩野探幽をはじめとする狩野派の絵師たちは、このような幕府の姿勢を反映し、多くの名品を生み出しました。本章では湯島聖堂の歴史を物語る貴重な絵画や工芸も合わせてご覧いただきます。
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聖像(帝堯像・文宣王(孔子)像・禹王像・周公旦像・帝舜像)牡丹蒔絵祠堂形厨子 五体 一基 江戸時代(17世紀)徳川美術館

 

第4章 儒学の浸透
江戸時代も後半になると、儒学者による講義から子ども向けの教育に至るまで、儒教を学ぶ機会は充実し、その知識は幅広い層に普及していきました。この章では、儒教の知識に基づいてつくられ、広く民衆に受容された浮世絵や染織・漆工などといった、近世以降の日本の美術作品をご紹介しています。
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五常 義 鈴木春信 一枚 明和4年(1767)サントリー美術館 
儒教、禅宗などをもとに発展した武士道では義が特に重要な徳であった。描かれている2人の人物は男娼であるとされる。暖色は江戸時代に武士の作法と結びつき義を重んじた。手てにもつ版本は義士豫譲の故事が掲載されており、2人はあるべき男色の姿について語り合っていると思われる。


―HPの解説ー
儒教は、紀元前6世紀の中国で孔子(前552/551~前479)が唱えた教説と、その後継者たちの解釈を指す思想です。孔子が唱えた思想とは、五常(仁・義・礼・智・信)による道徳観を修得・実践して聖人に近づくことが目標であり、徳をもって世を治める人間像を理想としています。このような思想は、仏教よりも早く4世紀には日本へ伝来したといわれ、古代の宮廷で、為政者のあるべき姿を学ぶための学問として享受されました。
中世になると、宋から新たに朱子学(南宋の朱熹が確立させた新しい儒教思想)が日本へ伝わり、禅僧たちがそれを熱心に学んだことから、儒教は禅宗寺院でも重要視されました。そして近世以降、文治政治を旨とする江戸幕府は、儒教を積極的に奨励し、その拠点として湯島聖堂を整備します。江戸時代を通じ日本各地で、身分を問わず武家から民衆、子どもに至るまで、その教育に儒教が採用され、広く浸透していったのです。
例えば、理想の君主像を表し為政者の空間を飾った、大画面の「帝鑑図」や「二十四孝図」が制作された一方で、庶民が手にした浮世絵や身の回りの工芸品の文様にも同じ思想が息づいています。それらの作品には、当時の人々が求めた心の理想、すなわち鑑(かがみ)となる思想が示されており、現代の私たちにとっても新鮮な気づきをもたらしてくれます。本展が、『論語』にある「温故知新」(ふるきをたづねて新しきを知る)のように、日本美術の名品に宿る豊かなメッセージに思いを馳せる機会となれば幸いです。

 

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2025.01.17

瑞祥のかたち

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(画像はクリックで拡大表示になります)

瑞祥のかたち

会期 2025年1月4日(土)~3月2日(日)

前期:1月4日(土)~2月2日(日) 後期:2月4日(火)~3月2日(日)

三の丸尚蔵館


三の丸尚蔵館へは伊藤若冲の作品を目当てに訪れる人も多いと思います。
今回展示されている(される)伊藤若冲作品は2点、
《旭日鳳凰図》【展示期間:1/4~2/2】
国宝《動植綵絵 老松白鳳図》【展示期間:2/4~3/2】

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伊藤若冲《旭日鳳凰図》江戸時代 宝暦5年(1755)絹本着色


本展は新年に相応しく、
めでたいことの訪れを告げる瑞祥、その造形美を紹介する展覧会です。

宝船
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宝船「長崎丸」 江崎栄造/大正5年(1916)/玳瑁、木、蒔絵
大正5年11月に大正天皇が福岡県下を行幸した折、長崎県から献上された鼈甲細工の宝船。(キャプションから)

蓬莱山
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蓬莱図(部分) 狩野常信/江戸時代(17~18世紀)/絹本着色 
波のはげしい大海の上、耳や毛が特徴的な巨大な亀の上に白い洲浜が乗り、その上に蓬莱山がそびえています。(キャプションから)

竹に亀、寿老人、松に鶴
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寿老人松鶴竹亀之図  野口幽谷/明治22年(1889)頃/絹本着色
本作は明治22年の皇太子嘉仁親王(のちの大正天皇)の立太子礼に際して、皇后(皇太后)より拝領した作品です。中央に寿老人、右幅には鶴と松、左幅には亀と竹を配している点など、いずれも長寿を願う典型的なモチーフによる吉祥画と言えます。(キャプションから)

唐獅子
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陶彫唐獅子 沼田一雅/昭和3年(1928)/陶磁

鳳凰
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鳳凰之図 結城素明/大正14年(1925)/絹本着色
大正天皇太婚25年を祝って、内閣総理大臣以下国務大臣から献上されました。(キャプションから)

麒麟
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麒麟高炉 江戸時代(19世紀)/銅、鋳造


この展覧会は数点の作品を除いて撮影可です。
スマホで撮った写真をまとめてみました。

 

―HPの解説ー
新しい年の到来を喜び、人生の節目に幸福を願う気持ちは、古くからさまざまな造形に託されてきました。なかでも、古代中国において不老不死の仙人が住むと考えられた蓬莱山ほうらいさん は、日本では吉祥図として描かれ、長寿を象徴する鶴と亀が添えられた島台などの縁起物としても表されました。 やがて理想郷としての蓬莱山への憧れは、霊峰・富士の姿に重ねられていきます。
また鳳凰ほうおうは、優れた天子が世に現れる兆しとして古代中国で尊ばれた伝説の鳥です。 わが国では、古くより鳳凰は高貴さの象徴として絵画や工芸に取り込まれ、皇室ゆかりの品々には数多く登場します。 そして麒麟きりんと唐から獅子じしも空想上の霊獣ですが、威厳のある凛としたその姿は、泰平の願いをこめて表現されてきました。
本展では、めでたいことの訪れを告げる、これら「瑞祥ずいしょう」の造形美をご紹介します。

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2025.01.12

そこに光が降りてくる 青木野枝/三嶋りつ惠

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そこに光が降りてくる 青木野枝/三嶋りつ惠

会期 2024年11月30日(土) ~ 2025年2月16日()

東京都庭園美術館


青木野枝と三嶋りつ惠が、旧朝香宮邸(庭園美術館)の各所に作品を配置し、新たな視点でアール・デコの装飾空間を照らし出す企画展です。

私のガラスは無色透明です。そして周りの光や色をとらえて解き放つのです。―三島りつ恵(展覧会マップから)

鉄は透明な金属。そしていつも内部に透明な光をもっている。―青木野枝(展覧会マップから)

(画像はクリックで拡大表示になります)
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三島りつ恵 光の海
私のガラス作品は職人たちとともに、その日の偶然を取り込みながら炎との戦いの中で結晶する。それぞれのフォルムは光をはなち、光で満たされた海を遊泳する。(会場マップから)

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三島りつ恵 宇宙の雫 2022年 ガラス、銀  小客室

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青木野枝 ふりそそぐもの/朝香宮邸-Ⅰ 2024年 鉄、ガラス  大客室

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青木野枝 ふりそそぐもの/朝香宮邸-Ⅱ 2024年 鉄、ガラス  大食堂

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三島りつ恵 MOMDO(世界) 2023年 ガラス  書斎

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青木野枝 ふりそそぐもの/朝香宮邸-Ⅴ 2024年 鉄、石鹸  若宮居間

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三島りつ恵 SPIN(スピン) 2024年 ガラス 
三島りつ恵 INFINITO(無限) 2023年 ガラス 
ベランダ

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三島りつ恵 CASCATE  滝 2008年 ガラス  殿下居間

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ふりそそぐもの ー 赤
最初にその作品を見るのは私。作品がその場に置かれないと見えないものがある。それを見たくて作っている。(会場マップから) 

 

この展覧会は映像を除いて撮影可です。(条件あり)
スマホで撮った写真をまとめてみました。

 

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2025.01.08

アレックス・ソス 部屋についての部屋

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アレックス・ソス 部屋についての部屋

2024年10月10日(木)~2025年1月19日(日)

東京都写真美術館

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(画像はクリックで拡大表示になります)

展示構成です。
と言っても、会場では明確に区分して展示しているわけではありません、と思いました。

Room1(作品番号1~9)
2004年に作家初の写真集として刊行されたシリーズ (Sleeping by the Mississippi)では、ミネソタ州北部のイタスカ湖を源 流とし、メキシコ湾へと注ぐ、全長約3,780キロメートルのミシシッ ビ川の流域を、1999年から2002年にかけて8×10インチ判のフィル ムカメラで撮影している。
カメラのセッティングを行って いる間に、被写体となる人物に自身の「夢」を書いてもらっている。(展示リストの解説から)
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Room1展示風景(Sleeping by the Mississippiより)

 

Room 2(作品番号10~21)
ソスが影響を受けた写真家たちのポートレイトや 〈Looking for Love)をはじめとする初期のモノクロ作品、(Sleeping by the Mississippi〉に続く初期の代表作である(Niagara)、2004年に 中国の北京に滞在した際に、毛沢東(1893-1976)の統治時代に作られ た地下トンネルを写した作品などが展示されている。(展示リストの解説から)
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Room2展示風景(Niagaraより)

 

Room 3(作品番号25~35)
3番目の部屋に展示されているのは、ソスの作品の中では作家自身の 個人的な要素が強いシリーズである (Dog Days, Bogotá)や、アメリ カ社会と距離を置き、人里離れた場所などで生活する人々をテーマと した〈Broken Manual)、東海岸のニューヨーク州北部から西海岸のサ ンフランシスコのシリコンバレーにいたるまで、全米各地のローカル なコミュニティにおける人々の交流を写した (Songbook)である。(展示リストの解説から)
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Room3展示風景(Songbookより)

 

Room4(作品番号36~43)
4番目の部屋には、タイトルの通り、フランスのパリとアメリカのミネ ソタなどが舞台のファッション写真のシリーズ (Paris / Minnesota) と、ソスが新宿のパークハイアット東京に滞在したときに撮影された 作品が展示されている。(展示リストの解説から)
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Room4展示風景 (Paris / Minnesotaより)

 

Room 5(作品番号44~52)
本展が生まれるきっかけとなったシリーズ (I Know How Furiously Your Heart is Beating) が展示されている。アメリカの詩 人、ウォレス・スティーヴンズ (1879-1955)の詩「灰色の部屋 (Gray Room)」 の一節からタイトルがとられた本作は、2019年に同名の写真集として まとめられ、ソスのキャリアにおいて一つの転換点となった。
2017年から2019年にかけて制作された (I Know How Furiously Your Heart is Beating)では、舞踏家・振付家のアンナ・ハルプリン (1920-2021)や、小説 家のハニヤ・ヤナギハラ (1974-) など世界各地に様々な人々を訪ね、 その人が日々を過ごす部屋の中で、ポートレイトや個人的な持ち物を 撮影した。(展示リストの解説から)
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Room5展示風景(I Know How Furiously Your Heart is Beatingより)

 

Room 6(作品番号53~61)
2018年から2021年にかけて制作された(A Pound of Pictures)、そして、世界初公開となる新作 〈Advice for Young Artists) が展示されている。
〈A Pound of Pictures) でソスが試みているのは、写真の本質を再確認 するような作業である。
新作(Advice for Young Artists) はアメリカの美術学校を舞台に、 2022年から2024年にかけて撮影された。全米各地の学校で学ぶ 「若いアーティストたち」のポートレイトも含まれているが、この シリーズで際立っているのは、教室やスタジオなどに置かれたオ ブジェだ。(展示リストの解説から)
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ROOM6展示風景(Advice for Young Artistsより)


この展覧会は撮影可です。(条件あり)
スマホで撮った写真をまとめてみました。

 

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2025.01.04

博物館に初もうで 特集 ヘビーなパワーを巳(み)たいの蛇(じゃ)!

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博物館に初もうで 特集 ヘビーなパワーを巳(み)たいの蛇(じゃ)!

会期 2025年1月2日(木)~1月26日(日) 

東京国立博物館 本館 特別1室・特別2室


(画像はクリックで拡大表示になります)

トーハクのお正月、例年にも増して大変な賑わいでした。
恒例の松林図屏風展示(国宝展示室)
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正月パフォーマンスも楽しみのひとつです。(2日・3日のみ)
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どちらかというと”ヘビは苦手”なのですが・・・
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トーハクのお正月風景をスマホで撮ってみました。
(特集展示を含みます)
ピンぼけありです、予めご容赦ください。

 

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2024.12.30

印象に残った展覧会 2024年

コロナ禍を経て、展覧会の様相が微妙に変わったような気がしています。
その変化に着いて、整理しきれていませんが・・・私の思い込みでしょうか?

私が展覧会に出向く回数も減りがちになっています。
その中で、今年印象に残った展覧会を選んでみました。

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開館40周年記念 源氏物語 THE TALE OF GENJI ─「源氏文化」の拡がり 絵画、工芸から現代アートまで─
会期 2024年2月24日(土)~2024年3月24日(日)
東京富士美術館
展示内容が充実していましたが、図録も秀逸。 

 

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マティス 自由なフォルム
マティス 自由なフォルム Section5 ヴァンスのロザリオ礼拝堂 
会期 2024年2月14日(水) ~ 5月27日(月)
国立新美術館
ヴァンスのロザリオ礼拝堂の内部空間の再現が美しく・・印象に残ています。

 

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内藤コレクション 写本 — いとも優雅なる中世の小宇宙
会期 2024年6月11日(火)〜8月25日(日
国立西洋美術館
これだけの写本コレクションを観られたのは幸せ。
 

 
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中村征夫写真展「海中顔面大博覧会」
会期 2024年6月14日(金)~7月4日(木)
フジフイルム スクエア
美しい海中の世界、可愛い?魚たち。

 

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田名網敬一 記憶の冒険
会期 2024年8月 7日(水)~ 2024年11月11日(月)
国立新美術館
時代を象徴する仕事、猛烈な創作意欲に圧倒されました。


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日本現代美術私観:高橋龍太郎コレクション展 その1(1章、2章、3章)
日本現代美術私観:高橋龍太郎コレクション展 その2(4章、5章、6章) 
会期 2024年8月3日(土)~ 11月10日(日)
東京都現代美術館
高橋コレクションは断片的に何度も拝見してきました。
本展で、コレクションの広範囲で素晴らしさを再認識、日本現代美術総論の趣。

 

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挂甲の武人 国宝指定50周年記念 特別展「はにわ」
会期 2024年10月16日(水)~2024年12月8日(日)
東京国立博物館
従来から人気のある”はにわ”の集大成の趣、皆さん撮影に夢中・・
東京国立近代美術館の”ハニワ土偶の近代”も重厚な内容で素晴らしかった。


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田中一村 奄美の光 魂の絵画 
会期 9月19日(木)~12月1日(日)
東京都美術館
多くの新発見作品も含めた田中一村最大級の回顧展、田中一村のすべてを・・・ 

 

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没後300年記念 英一蝶 ―風流才子、浮き世を写す―
会期 2024年9月18日(水)~11月10日(日)
サントリー美術館
英一蝶というと”雨宿り屏風図”を思い出すのですが・・・
本展で、日本画(英一蝶)を観る楽しさを再発見させてくれました。

 

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須田悦弘展
会期 2024年11月30日(土)~2025年2月2日(日)
渋谷区立松涛美術館
断片的に観てきて、常に気にしている須田悦弘作品、その展示空間として松濤美術館は最適と思いました。

 

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ルイーズ・ブルジョワ展:地獄から帰ってきたところ 言っとくけど、素晴らしかったわ
会期 2024年9月25日(水)~ 2025年1月19日(日)
森美術館
六本木ヒルズの巨大な蜘蛛のアーティスト!国内27年ぶり、待望の大規模個展
ある時代を象徴す彼女の人生を、作品を網羅した展覧会。

 

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2024.12.28

グラン・パレ・イマーシブ 永遠のミュシャ

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グラン・パレ・イマーシブ 永遠のミュシャ

会期 2024年12月3日(火)~2025年1月19日(日)

Bunkamura 渋谷ヒカリエホール


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(画像はクリックで拡大表示になります)

HPのコラム ミュシャ財団キュレーター 佐藤智子さんインタビューQ&Aから・・
Q:まさに今回の展覧会の内容につながりますね。本展の注目ポイントを教えてください。
ぜひ構図的な部分を見てください。映画のようにミュシャの人生を見せるのは簡単です。でも、イマーシブだからこそできるのは「構図の分析」なんです。どんな次元の装飾的なモチーフがあるのか。それから枠も特徴的です。分解して再生することで、ミュシャがどのように作品を作り上げているか、ミュシャの様式とは何かを知らせたかった。

展示構成です。
第1章 ミュシャ:アイコン/1900年/ユートピア
アール・ヌーボー様式を経て大画家へと転身するミュシャの作品世界を3幕構成で追います。
第1幕の「アイコン」では一世を風靡したミュシャのアール・ヌーヴォー様式時代の優美な女性像、耽美的な世界観に浸ります。
第2幕「1900年」では、1900年パリ万博でのボスニア・ヘルツェゴビナ館の内装を写真・資料をもとに映像で再現。
第3幕の「ユートピア」では、スラヴ民族の歴史叙事詩を大画面で堪能します。 20241206_20241226205801



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第2章
ヒストリー
画業の転換期となった作品や代表作を織り交ぜながら、ミュシャの生涯を年譜で追っていく。第1章の内容をより深堀できるエリア。
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第3章 ミュシャのアトリエ
印象的なミュシャのアトリエ写真とともに、制作のために撮影されたモデルの写真や制作風景を映像で紹介します。20241209_20241226212101

第4章 ミュシャのインスピレーション
サラ・ベルナール主演の戯曲など、傑作ポスターの人物像を実在する俳優に置き換えた3Dアニメーションを展開します。20241202_20241225214601

第5章
インフルエンサー、ミュシャ
波津彬子や天野喜孝のほか、海外の現代作家のインタビューと映像やタペストリーによる作品紹介を関連するミュシャ作品とともに追っていきます。
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ーチラシの解説ー
19世紀末から20世紀初頭にかけてパリで活躍した画家、アルフォンス・ミュシャ。アール・ヌー ヴォーの代表的存在であるミュシャの作品は、世界中のアーティストにインスピレーションを与え、今なお人々を魅了し続けています。 本展は、世界中のアートファンから注目を集めるグラン・パレ・イマーシブとミュシャ財団が、パリで2023年に開催したイマーシブ展覧会 「Éternel Mucha」を日本向けにアレンジしたものです。 展覧会の目玉となるイマーシブ映像を中心に、ミュシャの人生、画業、後世への影響などを、学術 的な視点と多彩な演出で紹介する新感覚の没入体験型展覧会が、いよいよ日本に上陸します。

開催中の展覧会から、
そごう美術館
ミュシャ展 マルチアーティストの先駆者

 

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2024.12.23

須田悦弘展

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須田悦弘展

会期 2024年11月30日(土)~2025年2月2日(日)

渋谷区立松涛美術館

「哲学の建築家」とも評される白井 晟一(1905~1983)による松涛美術館の室内外に、須田作品がさりげなく置かれています(展示されています)
皆さん、作品配置図と見比べながら鑑賞し、撮影されている方も多くいます。
朴の木を使って草花や雑草を実物大で彫刻した作品は松涛美術館でのインスタレーションで不思議な魅力を発しています。
本展では、初期作品やドローイング、近年取り組んでいる古美術品の欠損部を木彫で補う補作の作品も展示されています。

(画像はクリックで拡大表示になります)

第一会場に入ってすぐ・・・
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《バラ》須田悦弘 2024年 木に彩色

初期作品
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《スルメ》須田悦弘 1988年 木に彩色

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《朴の木》須田悦弘 1992年 ミクストメディア
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《雑草(プラチナ)》須田悦弘 2007年 プラチナ

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スタンドの足元、ずらした壁?の隙間に作品が・・・
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《ドクダミ》須田悦弘 2024年 木に彩色

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《木蓮》須田悦弘 2024年 木に彩色

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《チューリップ》 須田悦弘 2024年 木に彩色

杉本博司に補作を依頼されて・・・
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《春日若宮神鹿像》《五髻文殊菩薩掛仏》 須田悦弘保作:角・榊・蔵・瑞雲
《春日若宮神鹿像》:鎌倉時代(13~14世紀)《五髻文殊菩薩掛仏》:鎌倉時代 角・榊・蔵:平安時代 瑞雲:令和時代
《春日若宮神鹿像》:木彫《五髻文殊菩薩掛仏》:板絵着色 角・榊・蔵・瑞雲:木に彩色、公益財団法人小田原文化財団 

須田は2010年に現代美術作家の杉本博司から鎌倉時代のから《春日若宮神鹿像》の補作を持ちかけられた。同じく鎌倉時代の《五髻文殊菩薩》と組み合わせ、榊、鞍、角を作ってほしいという話であった。・・・(キャプションから)


この展覧会は一部の作品を除いて撮影可です。(条件あり)
スマホで撮った写真をまとめてみました。

 

 

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2024.12.19

上野アーティストプロジェクト2024 ノスタルジア─記憶のなかの景色

 上野アーティストプロジェクト2024
ノスタルジア─記憶のなかの景色

会期 2024年11月16日(土)~2025年1月8日(水)

東京都美術館

 

ノスタルジアを強く感じさせる風景、人のいる情景、幻想絵画などを描いてきた個性的な8名の作家たちを紹介します。日常の街の風景を愛しむように描いている阿部達也と南澤愛美。子どもたちのいる光にあふれた情景を描き出す芝康弘と宮いつき。幻想も含めて、それぞれ独特の「記憶のなかの景色」を表現している入江一子、玉虫良次、近藤オリガ、そして久野和洋。彼らは、それぞれの異なった道を歩みながら、どこか時空を超えたような、普遍的な原風景(人の心の奥底にある原初の風景)を探し求めているように思えます。本展では、彼らの作品を鑑賞することを通して、あらためて、ノスタルジアという複雑な感情が持っている意味と可能性を探っていきます。(HPの解説からの一部分)

 

”作家が語るノスタルジア 8つの質問と答え”というパネルを見ながら(読みながら)作家の意図を感じるのも楽しいぁもしれません。

Q1. 子供の頃はどんな環境で過ごしましたか?どのような仲間と(あるいは一人で)どのような遊びをして過ごしていましたか?

Q2. 懐かしい記憶、風景、モノ、体験、そして懐かしい人がいれば教えてください。

Q3. 懐かしい記憶は、視覚だけでなく、聴覚(音、音楽など)、触覚(皮膚感覚)、味覚、嗅覚などとも結びついているとも思いますが?絵で表現する工夫などあれば教えてください。

Q4. 作家になろうと思ったのはいつ頃ですか?何かきっかけはありましたか?そのころ感動した作家や作品や本、映画などあったら教えてください。

Q5. 公募団体展に出展したきっかけと、現在も制作と出品(発表)を続けている動機あるいは原動力は何だと思いますか?

Q6. 今回の出品作品のこだわり、「ここをぜひ見てほしい」というポイントがあれば、教えてください。

Q7. 作家として、あるいは個人的に、今後の目標があれば教えてください。

Q8. その他(自由意見) 


出展作家は次の通りです。
第1章 街と風景 
阿部達也(二紀会)
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2月 多摩川(東京都昭島市) 2024年 油彩/カンヴァス 作家蔵


南澤愛美(日本版画協会)
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ひとり廻り 2024年 リトグラフ、インク、紙 作家蔵




第2章 子ども
芝康弘(日本美術院)
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六月の詩 2011年 紙本彩色 トウキョウオペラシティーアートギャラリー


宮いつき(創画会)
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展示風景 (中央の作品)晩夏 2003年 紙本彩色 個人蔵(茨木県近代美術館寄託)



第3章 道
入江一子(独立美術協会、女流画家協会)
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シルクロードを行く(カブールのバザール) 1974年 油彩、カンヴァス 入江一子シルクロード記念館


玉虫良次(一水会)
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epoch 2019-23年 油彩、カンヴァス 作家蔵

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(部分)


近藤オリガ(新制作協会)
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展示風景

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友 2018年 油彩、カンヴァス 作家蔵


久野和洋(立軌会)
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展示風景

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地の風景・坂の道 2017年 油彩、カンヴァス 株式会社名古屋画廊



スマホで撮った写真をまとめてみました。


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