2023.03.07

映画『ココ・アヴァン・シャネル』

”マリー・ローランサン が描いた《マドモアゼル・シャネルの肖像》 1923年 オランジュリー美術館蔵”は、
Bunkamuraザ・ミュージアムで開催中の、
マリー・ローランサンとモードでも展示されています。

この作品のエピソードは、ローランサンの展覧会では度々紹介されてきました。

シャネルは本作の出来上がりに満足せず、描きなおしを要求した。
ローランサンンも譲歩しなかったため、シャネルは本作を受け取ることはなかった。
「シャネルはいい娘だけどオーヴェルニュの田舎娘よ。あんな田舎娘に折れてやろうとは思わなかった」とローランサンは・・・

さて、シャネルを扱った映画は何本かあります。
その中で私が過去に観たのは『シャネル&ストラビンスキー』

『シャネル&ストラヴィンスキー』予告編
ストラヴィンスキーの才能にほれ込んだシャネルは、自分の別荘に彼と家族を住まわせることに・・シャネルとストラビンスキーの恋を描く。

2009年製作/119分/フランス
原題:Coco Chanel & Igor Stravinsky
配給:ヘキサゴン・ピクチャーズ


そして、先月『ココ・アヴァン・シャネル』をAmazon primevideoで観ました。

田舎のナイトクラブからパリへ、そして世界へ──コネクションも財産も教育もない孤児院育ちの少女が、世界のシャネルになるまでの物語。

"ワーナー ブラザース 公式チャンネル"の予告編です。

2009年製作/110分/フランス
原題:Coco avant Chanel
配給:ワーナー・ブラザース映画

映像化されたシャネルのイメージに、どのような感想を持つか?ですね。

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2023.02.04

映画『クリムト エゴン・シーレとウィーン黄金時代』

東京都美術館で「レオポルド美術館 エゴン・シーレ展 ウィーンが生んだ若き天才」が開催中です。

この映画は、クリムトとエゴン・シーレの関係を軸に、当時の社会、画家、音楽家、科学者との交流、関係をより詳しく知ることができる作品です。(2018年製作公開)
展覧会の予習、復習にお勧めかも?です。

映画『クリムト エゴン・シーレとウィーン黄金時代』予告編
シネマトュデイ


19世紀末のオーストリア・ウィーンを代表する画家グスタフ・クリムトとエゴン・シーレの没後100年にあわせて製作されたドキュメンタリー。官能的でありながら、常に死の匂いを感じさせる作品を残したグスタフ・クリムト。クリムトから強い影響を受けながらも新たな表現を模索し続けたエゴン・シーレ。19世紀末のウィーンで花開いたサロン文化と、彼らの作品から匂い立つ官能性と愛に満ちた作品群をさまざまな映像群によって俯瞰し、彼らの生きた時代、そして2人の作品の魅力をひも解いていく。イタリアの新進俳優ロレンツォ・リケルミーがナビゲーター役を務め、ケンブリッジ大学で美術史を修めた女優でモデルのリリー・コールもコメンテーターとして出演する。日本語版ナレーションは柄本佑が担当。

2018年製作/90分/G/イタリア
原題:Klimt & Schiele - Eros and Psyche
配給:彩プロ

 

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2019.02.12

映画「天正遣欧少年使節 MAGI 三人の賢者は東の果てからやってきた少年だった」

Magi

Amazon Prime Videoで配信中の
「天正遣欧少年使節 MAGI 三人の賢者は東の果てからやってきた少年だった」
を観てみました。

――HPの解説――
16世紀、世界も日本も大きく変貌を遂げようとしていた激動の時代。日本から遠くヨーロッパへ派遣され、各国君主やローマ法王への謁見を果たした十代の少年たち。天正遣欧少年使節と呼ばれた四人の若者が、歴史の渦の中に放り込まれ、歴史上の人物たちと交わり、共に成長し、やがて歴史の闇に葬り去られるドラマチックな生き様を、日本を代表する脚本家鎌田敏夫の脚色と、名匠長崎俊一監督の演出で描き出す、壮大なスケールの歴史エンターテイメントです。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


長崎からローマへ・・
信長の時代、イエズス会が日本での布教を強めていた、世界ではポルトガルとスペインが植民地政策を推し進め、キリスト教の宗派争い、ルネサンス、バロック、活版印刷が発明され、ガリレオは地動説を唱えた。

イエズス会宣教師ヴァリニャーノは、日本での布教を進めるため、日本の少年たちをヴァチカンに連れて行きローマ法王に謁見させることを計画する。
そして伊東マンショ、中浦ジュリアン、原マルティノ、千々石ミゲルの四人の少年をローマに派遣することに・・・・


1582年2月20日(天正10年旧暦1月28日)長崎港を出港、
マカオ、ゴアを経由し、 スペイン、フィレンツェで各国君主に謁見してローマへ。そして、
1585年3月23日(天正13年旧暦2月22日) ローマ教皇グレゴリウス13世に謁見する。

嵐、凪の乾き、海賊、疫病罹患、 艱難辛苦の旅、そして船底には海外に売られていく日本人が・・欧州では背教とされる者への火あぶり刑も目撃・・・3年超にわたる長旅の中で、様々な体験から少年たちの信仰心は揺れ動く。

イエズス会内部にも争いがあり、派遣を、法王への謁見を思わしくないと考える勢力っもあったのだ。

やっと謁見に預かった少年たちは、信仰への疑問を法王に問う。
この場面がメインかな〜

法王への謁見を終えローマを出港、帰国の途に就く少年たちには、切支丹禁教の取り締まりが激しさを増す古里が待っていた。

戦国時代、海外からの武器の調達を目的の一つとしてイエズス会に近ずくむきもあった時代。
当初布教に寛容だった信長から秀吉へと時代は移り、禁教政策に転じた。
その取り締まり、弾圧は激しさを増していったのだった。
国に戻った少年たちのそれぞれの運命は・・・・・・

配信     : Amazon Prime Video
シリーズ   : 4K-歴史エンターテイメントドラマ × 10話
配信開始   : 2019年1月17日(木)
各国語版   : 日本語・英語・スペイン語版  
配信国・エリア: 180以上の国と地域に世界同時配信
配信方法   : 全10話同時配信

出演:野村周平、森永悠希、井之脇海、緒形敦、佐野岳、エリック・ボシック、ボブ・ワーリー、緒形直人/吉川晃司
原案:若桑みどり著『クアトロ・ラガッツィ 天正少年使節と世界帝国』(集英社文庫刊)  
脚本:鎌田敏夫   
音楽:大友良英
監督:長崎俊一
制作協力:クロスメディア
制作著作: TBSビジョン

少々荒っぽい感じがしないわけではない映画ですが・・・「天正遣欧少年使節」を俯瞰的に理解するには良いと思いました。

長丁場ですよ!覚悟してくださいね。
以下プログラムです。

1. EPISODE 1 選ばれしものたち - 長崎篇 - 再生時間: 39 分

2. EPISODE 2 東の果ての王 - 京都篇 - 再生時間: 36 分

3. EPISODE 3 煉獄のはじまり -ゴア篇- 再生時間: 34 分

4. EPISODE 4 太陽の沈まぬ国 -リスボン篇-再生時間: 34 分

5. EPISODE 5 歓声と憎しみの矢 -マドリッド篇- 再生時間: 28 分

6. EPISODE 6 僕のために死ぬのか -フィレンツェ篇- 再生時間: 36 分

7. EPISODE 7 ユダは誰だ -フィレンツェ篇-再生時間: 30 分

8. EPISODE 8 物乞いの子 -ローマ篇- 再生時間: 30 分

9. EPISODE 9 三人の賢者 -ヴァチカン篇-再生時間: 35 分

10. THE LAST EPISODE 終わりなき旅へ 再生時間: 47 分

11. もうひとつの物語-1 出立の地 長崎
第一話に関するもうひとつの物語 再生時間: 5 分

12. もうひとつの物語-2 信長と世界帝国
第二話に関するもうひとつの物語 再生時間: 5 分

13. もうひとつの物語-3 植民地ゴア  
第三話に関するもうひとつの物語 再生時間: 5 分

14. もうひとつの物語-4 世界帝国の面影
第四話に関するもうひとつの物語 再生時間: 6 分

15. もうひとつの物語-5 少年たちと活版印刷
第五話に関するもうひとつの物語 再生時間: 5 分

16. もうひとつの物語-6 花の都フィレンツェ
第六話に関するもうひとつの物語 再生時間: 6 分

17. もうひとつの物語-7 少年たちと西洋音楽
第七話に関するもうひとつの物語 再生時間: 5 分47

18. もうひとつの物語-8 秀吉と軍事侵攻
第八話に関するもうひとつの物語 再生時間: 6 分

19. もうひとつの物語-9 もうひとつの物語
第九話に関するもうひとつの物語 再生時間: 8 分


「MAGI-天正遣欧少年使節-」特別予告編
ムビッチ


遠藤周作著 「キリシタン時代 殉教と棄教の歴史」を再読してみました

安部龍太郎著 「信長はなぜ葬られたのか 世界史の中の本能寺の変」を読んでみました

特別展「キリシタン―日本とキリスト教の469年―」

映画『沈黙‐サイレンス‐』

特別公開「新発見!天正遣欧少年使節 伊東マンショの肖像」

南蛮美術の光と影 泰西王侯騎馬図屏風の謎

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2017.11.23

ミッドナイト・イン・パリ(2011年公開映画)

Poster

プロローグで、パリの美しい街並みが映し出されます朝、昼、雨の日、夜景。

ギルとイネズは結婚を約束している。

(ギル)
本当に信じられないよ
世界一の都
パリに来るなんて
見える うっとりするほど
美しい雨のパリ
1920年代を想像してみてよ
芸術家たちが雨のパリで

(イネズ)
なんで いちいち雨なの
濡れるだけじゃない


僕たち 結婚したら
パリに住もうよ


ありえない
アメリカ以外に住むなんて

もしパリに住んで
小説が書けたら
マンネリ映画の
脚本書きともオサラバ
ビバリーヒルズのプール付きの
豪邸なんて まるで未練ない
ここはモネが住んだ場所
パリから30分だ
僕らも住もうよ
小説が売れたら できる

夢に恋してる人

君に恋してるんだよ

パパたちと夕食よ

行こう


ギルは婚約者イネズと共に、彼女の両親の出張に便乗してパリを訪れている。
ギルはハリウッドで売れっ子脚本家。
だが、作家への夢も捨て切れずにいた。
ギルは1920年代の黄金期のパリに憧れていて、ヘミングウェイやピカソがお気に入り。

ギル、イネズそしてイネズの両親とレストランで食事中に、偶然イネズの友人とそのパートナーが現れる。
後日4人でベルサイユを訪れる約束をする(ギルはしぶしぶ応じる)

ベルサイユ、日をおいてロダン美術館?を訪れたときに、夜のワイン試飲会に誘われる。
試飲を済ませて、ダンスに誘われるが・・・いい気分になったギルだけは、歩いてホテルに戻ることにする。
ギルは道に迷ってしまう。
途方に暮れて、階段に座っていると深夜を告げる鐘が鳴る。

すると旧式のプジョーが現れて、車に乗れと誘われる「パーティー」だと・・・
連れて行かれたパーティに現れたのは・・・・フィッツジェラルド夫妻、パーティの主役はジョン・コクトーだと。
ギルとフィッツジェラルド夫妻はパーティをはしご、やがてヘミングウェイが現れる。

今の生活に戻り・・・・ある夜、イネズを誘うが信じてくれない。


夜一人佇んでいると12時を知らせる鐘がが鳴り、そして例のプジョーが現れる。
ヘミングウェイが乗っている。
訪れた家には、ピカソが・・・
そこで出会った恋多き女アドリアナ・・・・モジリアニとも半年暮らしたと、今はピカソと、ヘミングウェイと・・・

ギルはアドリアナに恋してしまう。
アドリアナは、「ベルエポックのパリが好き」と・・・・・

ギルはダリ、マン・レイなどとも会話したりする。

とある夜、「ピカソとは別れた」というアドリアナを誘って夜の街のオープンカフェで話し込んでいると、一台の馬車が現れて・・・
行き先はベルエポックのパリ。

フレンチカンカンを踊るカフェで、アドリアナはピカソが尊敬していたロートレックを見つけて、ギルを伴って挨拶に向かう・・・・さらにゴーギャン、ドガ現れて・・・・


現実と、タイムスリップした時代を往還してこの映画は進行します。
ユーモラスでおしゃれな映画です。
ラストシーンも上手くまとめてます。

登場する芸術家が似ていたり。そうでもなかったり、そんな見方も面白いです。

ミッドナイト・イン・パリ (2011)
MIDNIGHT IN PARIS

上映時間 94分
製作国 スペイン/アメリカ

監督・脚本 ウディ・アレン

出演
オーウェン・ウィルソン (ギル)
レイチェル・マクアダムス (イネズ)
マリオン・コティヤール (アドリアナ)

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2017.11.18

ゴッホ;天才の絵筆 (2009年公開映画)

未だ見ていないのですが・・・公開中の映画「ゴッホ 最後の手紙」が評判です。
―世界初、全編が動く油絵で構成される体感型アートサスペンス映画―

この映画には日本人画家として古賀陽子氏が参加しました。

古賀陽子氏は「ゴッホ展 巡りゆく日本の夢」開催(東京都美術館で開催中)に際して行われた《恋人たちのいるラングロアの橋》の復元プロジェクトに参加しています。
その作品は開催中の東京都美術館に展示されています。

この展覧会には浮世絵も沢山展示されていて、パリ以降のゴッホ作品への影響を検証しています。
(印象派から受けた影響とともに・・)

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丸の内の三菱一号館美術館で開催中の「パリ♥グラフィック ロートレックとアートになった版画・ポスター展」はアムステルダム、ファンゴッホ美術館との共催です。
ゴッホ美術館所蔵の保存状態の良い美しい浮世絵も少数ですが展示されています。
ロートレックもジャポニズムの影響を受けた作品を作りました。ゴッホはロートレック、シニャックらとも交流がありました。


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都美と一号館の展覧会を観てこの映画をを思い出しました。
ゴッホ関連映画、ドキュメンタリーは沢山ありますね。
ゴッホは他殺だった!なんていうのも外国の昔のテレビドラマにはありました。

映画「ゴッホ;天才の絵筆」は短編映画(40分)で、ゴッホの生涯と作品を分かり易く紹介していて、お勧めです。
「ゴッホ展 巡りゆく日本の夢」展に出展されている作品も登場します。

製作国:フランス / 上映時間:40分
監督
フランソワ・ベルトラン
脚本
フランソワ・ベルトランピーター・ナップマリー・ゼリアー
出演者
ジャック・ガンブランピーター・ナップヘレネー・スザレ

Photo

エッフェル塔がそびえ立つパリ
今夜 その姿を描く
夜に描くことが好きだ
でも そんな人生は終わった

1990年
「医師ガシェの肖像」が8200万ドルで落札された
生前 売れた絵画は一枚だけだったのに

今は多くの美術館が私の絵を所蔵する
パリのオルセー美術館には20点ほどある
人々は 絵画や画家の逸話に興味を持ち 訪れる

私の逸話と言えば 自分の耳を切り取った事件がある
そして 37歳で自殺未遂を図った事件も

そんな私の作品には 今は高値がつく
時々 人々が興味を示すのは 絵だけのように思える
例外があると信じたい

彼がそうだ
名前はピーター・ナップ
写真家であり映画製作者で 私の絵に夢中だ

私が絵を描いていた場所を訪れる彼の姿を追おう

この絵を覚えているぞ 我ながら満足な出来だ
コバルトブルーの空にバイオレットの教会
窓にはウルトラマリンを使った
屋根にはバイオレットとオレンジ

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エレン・バクハイズのことも気に入っている

私は死んでからの方が 女性に興味を持たれる
生前の私は 神経質で気難ししかったのだと思う 

勤続一年のエレンは ゴッホ美術館の地下で
一人作業をする

緑色の箱に 私の絵が入っている
別の部屋には 弟のテオに送った手紙がある

その数は900通に上る
ほぼ毎日書いた

エレンは私が苦悩した理由を見出そうとしている
読みにくいだろうに
私の文章には句読点はなく フランス語もおぼつかない
画家になったとき フランス語で書くと決めたのだ

テオとの手紙のやり取りを軸に、ゴッホを取り巻く人物が描かれます。

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私が最後を過ごした二週間は
オーヴェル・シュル・オワーズだ

オーヴェルに住むピーターは
私が住んでいた場所を訪れる 訪れる彼を追うのは楽しい


映画はゴッホが描いた美しい景色とゴッホの作品が重なり合って進行します。
ゴッホ自らが解説するというかたちで・・・・・

10年に満たない画家として生活、900点に上る作品をひたすら描き続けた37年の生涯をこの映画は何とも美しい映像で描いています。

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2017.09.25

歴史秘話ヒストリア「おんなは赤で輝く 北斎の娘・お栄と名画のミステリー」

歴史秘話ヒストリア「女は赤で輝く 北斎の娘・お栄と名画のミステリー」を偶然観ることができました。

●本放送 平成29年 9月22日(金) 20:00~20:43 NHK総合 全国
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葛飾応為(お栄)の作品は、結構展覧会に出展されることがあり、それなりに見てきましたが、体系的に全体像を理解しようと思たことはありませんでした。

「最新の科学と超高精細4K映像で、北斎の絵にひそむお栄の影を 、その謎に迫ります」とあるように、この番組は、絵師としての特徴、違いも含めて「お栄」と北斎の関係を、分かり易くまとめてあります。

娘時代から北斎の手伝いをしていた天才絵師「お栄」は、北斎を「おーい」「おーい」と呼んでいたことから「応為」と絵師としての名前を与えられたそうですが・・
「お栄」は結婚しますが、家事は一切せず等々で?嫁ぎ先から出戻ります。
そして北斎の手伝いをしながら、得意の「美人画」で「赤」と「光と影」を盛り込み、独創的な世界をつくりあげていき
ます。

晩年、北斎は奢侈を諌める風潮の江戸を離れ「お栄」を伴って、信州小布施の地を訪れ、思う存分絵の制作に勤しみます。

番組後半で、信州・小布施を井上あさひアナが訪ねます。

今年の7月に私も小布施に行ってきました。
投稿記事は以下です、よろしければご覧ください。
北斎ゆかりの地「小布施」に行ってきました。 2017年7月

再放送の予定を次に記しますので、興味のある方は是非。
●再放送 平成29年10月 8日(日)
※土曜深夜 0:05~0:48総合全国
※上の放送予定は変更されることがあります。当日の新聞・最寄りの放送局のHPなどでご確認ください。

番組内容の詳細や再放送予定など・・・
歴史秘話ヒストリアのHPはこちら
予告編はこちらで観られます

(HPから)
世界の巨匠、葛飾北斎。その北斎に「影武者」がいた!?「影武者」とは、葛飾応為(かつしか・おうい)、すなわち娘のお栄(おえい)。ふたりはまさに“光と影”。浮世絵に隠されたお栄の痕跡を4K映像と最新の科学調査で徹底検証!さらに、お栄が晩年の北斎とともに滞在した信州・小布施を井上あさひアナが探訪。北斎最後の大作と、そこに込められたお栄の創作への情熱に触れる。謎の天才絵師・お栄と父・北斎の絆の物語。

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2017.01.23

映画『沈黙‐サイレンス‐』

Tinnmoku


映画『沈黙‐サイレンス‐』公式サイト


待ち望んでいた映画なので、早目に観に行こうと思っていました。
観る予定で出かけた展覧会の開催日を勘違いしていて、時間ができたので、急遽見ることにしました。
六本木の映画館でしたが・・・私の前の席には外国人のシスター二人、場所柄、他にも外国の方が散見されました。
日本語のみで語られる場面があって、(英文字幕なし)どうなのかな~なんて、余計なことも考えたりして・・・上映時間162分の長編ですが、長さは感じず楽しめましたよ!


蝉しぐれ・・・暗闇・・・silence・・・映画の導入部です。
エンドロールには虫の声が流れて・・・・
(小説の風景(情景)描写に多用されていたのを思い出す)
映画は、ほぼ原作通りに進行します。


江戸初期、幕府による激しいキリシタン弾圧下の長崎で宣教師フェレイラの消息が途絶えた。
「捕らえられたフェレイラが棄教した」という噂も伝えれれていた。

弟子のロドリゴとガルペは、師フェレイラを追い日本に潜入すべく、マカオで支那人の水夫と船を調達した。
その支那人に、日本に帰りたがっているキチジローという日本人がいると紹介される。
酒に溺れ、狡そうな目をしたこの男の手引きによって、マカオから長崎への潜入を企てる。

月の出ない暗闇の中、船は入り江の浅瀬に辿り着いた。
砂浜の窪地に隠れていた、ロドリゴとガルペの前にキチジローに導かれたトモギ村の信者たちが現れる。

二人は、トモギ村民の惨めな日々の生活の惨状を目の当たりにする。

トモギ村の炭小屋に隠された二人は、村民に告悔、洗礼などを行うようになる。

そして、宣教場所を、求めに応じて広げようと・・・手引きはキチジロー。

しかし、トモギ村にも突然、役人が捜査に入る。

ロドリゴとガルペは、宣教が途絶えることを懸念し、別行動をとることに決る。

幕府の取締りは厳しさを増し、拷問にかけられ死んでいく村民を前にロドリゴは苦しむ。

トモギ村を海路逃れ五島を目指すロドリゴの前に、あのキチジローが現れる。
ロドリゴが疑っていた通り、キチジローはロドリゴを売った。

囚われの身となったロドリゴの前に、マカオでも聞いていた最も恐ろれられた男、長崎奉行の 井上筑後守が現れる。
「お前のせいでキリシタンどもが苦しむのだ」と棄教を迫る。
転びなさいと・・・・
次々と犠牲になる人々・・・・

守るべきは信念か?
虐げられ、惨めな生活の中で死にゆく隠れキリシタンの命か?

ロドリゴの決断は・・・・

フェレイラの消息は・・・

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ロドリゴとキチジローの心象風景のやり取りががもう少しきめi細やかだとよかったんだけど・・・
でもいい映画です。

以前から過剰演技が気になっていた役者さん、無難にこなしていて違和感がなかった。

モキチ役の塚本晋也がいいなぁ~

ーーーーーーーーーーー

書いていて気づいたのですが、拙ブログの前回投稿「岩佐又兵衛」と沈黙に登場する人物はほぼ同時代を生きた人々なんだと・・・
歴史は、かくも深く重層的なものなのだと・・・

拙ブログ関連投稿記事
特別公開「新発見!天正遣欧少年使節 伊東マンショの肖像」


朝日新聞デジタル
尊重が恐怖を緩和する スコセッシ監督インタビュー

スコセッシ監督の解釈が象徴的に映し出されているのが、棺の中のロドリゴが十字架を手にする最後のシーンだ。
「すべてはあのシーンに集結する。あのラストをどう描くかを決めるのに28年かかったといっても過言ではない」
~略~
最終的にロドリゴはキリスト教からは切り離されるが、自分の信条、信念は固く持ったままである。映画ではそこをもう少しはっきりと描きたかった。



映画『沈黙-サイレンス-』本予告


原題 Silence
製作年 2016年
製作国 アメリカ
配給 KADOKAWA
上映時間 162分
映倫区分 PG12


キャスト

ロドリゴ: アンドリュー・ガーフィールド

ガルペ: アダム・ドライヴァー

フェレイラ: リーアム・ニーソン

通辞: 浅野忠信

キチジロー: 窪塚洋介

モキチ: 塚本晋也

井上筑後守: イッセー尾形

小松菜奈

加瀬亮

笈田ヨシ

キアラン・ハインズ

スタッフ

監督: マーティン・スコセッシ

製作総指揮:
デイル・A・ブラウン
マシュー・J・マレク
マニュ・ガルギ
ケン・カオ
ダン・カオ
ニールス・ジュール
ジャンニ・ヌナリ
レン・ブラヴァトニック
アヴィヴ・ギラディ
ローレンス・ベンダー

脚本:
ジェイ・コックス
マーティン・スコセッシ

音楽:
キム・アレン・クルーゲ
キャスリン・クルーゲ


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2015.02.08

2014年 第88回 キネマ旬報ベスト・テン第1位 映画鑑賞会と表彰式

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昨日2月7日に開催された「2014年 第88回 キネマ旬報ベスト・テン第1位 映画鑑賞会と表彰式」に行ってきました。 
今回は文京シビックホール・大ホールでの開催でした。

上映映画

◦文化映画ベスト・テン第1位作品
「鳥の道を越えて」

「祖父が指さした山の向こうには、 失われた鳥猟の世界がありました。 猟後67年を経て、鳥と人間の関係を改めて見つめ直すドキュメンタリー」

カスミ網などの鳥猟は知識としてはありましたが、より深く歴史、地域性、生活とのかかわりが、目から鱗の感。
いい映画だった。



鳥の道を越えてのオフィシャルサイトはこちら

◦外国映画ベスト・テン第1位作品
「ジャージー・ボーイズ」


「犯罪に手を染めるような貧しい地区の出身だったザ・フォー・シーズンズのメンバー、音楽に出会って努力するようになり、彼らの歌は世界中で大ヒット、そして彼らの名曲に秘められたストーリーとは・・・」

アーティストの伝記ものは大好きでよく見ます。
新鮮味はなく平凡な作品ともいえるけど、でも楽しい、懐かしい。
日本でこの類の作品は少ないですね~何故なんだろう?

ジャージー・ボーイズのオフィシャルサイトはこちら


◦日本映画ベスト・テン第1位作品
「そこのみにて光り輝く」

41歳で亡くなった佐藤泰志さんの長編小説が原作で、北海道・函館を舞台に、格差社会の底辺で貧困にあえぐ女性と心に傷を抱える男性が出会い、厳しい現実のなかで愛を求めて生きる姿を描いた物語です。

正直に言って「う~ん」と考えてしまった映画。
印象に残る映画であることは確かだけど。


そこのみにて光り輝くのオフィシャルサイトはこちら


上映後、表彰式が行われました。
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クリント・イーストウッドが来てたらよかったのに・・・


分かったようなことは言えませんね、知らない人が殆どだった。
もっと映画を観ないとね・・・・・

個人賞
◦主演女優賞
安藤サクラ
百円の恋
0.5ミリ

◦主演男優賞
綾野剛
白ゆき姫殺人事件
そこのみにて光輝く

◦助演女優賞
小林聡美
紙の月

◦助演男優賞
池松壮亮
愛の渦
海を感じる時
大人ドロップ
紙の月
バンクーバーの朝日
ぼくたちの家族

◦新人女優賞
門脇麦
愛の渦
シャンティ デイズ365日、幸せな呼吸
闇金ウシジマくん Part2

◦新人男優賞
東出昌大
アオハライド
寄生獣
クローズEXPLODE
0.5ミリ


アオハライド
寄生獣
クローズEXPLODE
0.5ミリ

◦監督賞
呉美保
そこのみにて光輝く

◦脚本賞
高田亮
そこのみにて光輝く

◦外国映画監督賞
クリント・イーストウッド
ジャージー・ボーイズ

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2015.02.02

映画「幸せのありか」

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この映画は岩波ホールで2014年12月13日(土)~2015年2月13日(金)まで上映されています。
映画幸せのありか」のHP

とある施設の大扉が開く、付き添いの女性に車いすを押されてマテウシュが入ってくる。
正面にはテーブルを挟んで数人の男女が並んで座っている・・・・・・

時は遡って、1980年、幼少のマテウシュと医師と母親
マテウシュは「植物のような状態」と宣言されてしまう。
両親は必至に治療の手立てを得ようと手を尽くすが、あきらめざるを得ない。

兄・弟・姉を含めた6人家族、両親は愛情を込めてマテウシュてを育てる。
マテウシュはお父さんが大好きだ、天文学者、修理工・・・・いろんな人間に見えてくる。
しかし、お父さんは早くして亡くなってしまう。
「大丈夫だ」といつも優しく言ってくれた。
「男が怒ると時はテーブルを拳で叩くんだ」とたちの手をつかんで教えてくれた。

思春期を迎えたマテウシュ、隣のアパートの 可愛い女の子 はお好みだ・・・・窓越しにじっと見つめて・・・
やがて、二人は連れ立って遊びに出掛けたり、話し込んだりと、楽しい時間を過ごす。
しかし、その女の子は家庭の事情を抱えた 母と共に引っ越してしまう。

時は経ち、兄は結婚、弟は船員とになり、老いた母とマテウシュの生活。
家族が集まるとマテウシュの将来が話し合われるようになる
「誰が彼の面倒を見るの?」

結局、マテウシュは人里離れた専門施設に預けられ、一週間に一度母が訪れるという生活が始まる。
思いに任せぬ鬱屈した生活の中、看護師の胸のランク付けぐらいが楽しみ・・・
ボランティアとの恋もあるが、ちょっとワケありで・・・

そんな施設での生活の中、マテウシュに大きな転機が訪れる・・・・・


大感動と言うほどの話では無いし、よくあるパターンの進行ですが、役者が素晴らしい、不思議に泣けて困った。
マテウシュを演じた ダヴィッド・オグロドニック の名演に感動したのかもしれない。

そんなに多く見ているわけではないのですが、ポーランド映画は役者が気になる、イイナ〜
エンドロールで役者と本人のツーショットが流れる。


Chce sie zyc
製作年 2013年
制作国 ポーランド
配給 アルシネテラン
上映時間 107分

監督
マチェイ・ピェプシツァ
脚本
マチェイ・ピェプシツァ
音楽
バルトシュ・ハイデツキ

キャスト
ダヴィッド・オグロドニック ーマテウシュ
ドロタ・コラク ーマテウシュの母
アルカディウシュ・ヤクビク ーマテウッシュの父
カミル・トカチ ーマテウシュ(少年時代)
カタジナ・ザヴァツカ ーマグダ
アンナ・ネフレベツカ ーヨーラ

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2014.08.21

映画『大いなる沈黙へ』 グランド・シャルトルーズ修道院

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この映画は、神保町の岩波ホールで8月22日まで開催されています。
明日迄なのですが、10時30分の当日券販売開始前に、 かなり長い行列が出来ます。
前売り券を持っている方も、早めに行かないと隅っこの席になります。

2006年初上映でDVDも販売されている様ですが、今夏、待ちに待った日本上映です。

ドイツ人監督、フィリップ・グレーニングは1984年に撮影を申し込み、ひたすら返答を待ちましたが、16年後のある日、突然、扉が開かれました。

映画化する時の修道院の要求(条件)は、音楽なし、ナレーションなし、照明なしです。
3時間近い上映時間、淡々と修道士の生活、修道院を取り巻く自然が映し出されます。
自然光のみで撮影された映像は、絵画の様です。
修道士の間で会話できるのは、週1日のいっ時、あとはひたすら祈るという厳しい戒律の中で生きる修道士の顔が大写しに何度か登場します。
映画は、様々な生き方を教えてくれます。

公式サイト

予告編

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