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2025.03.16

ミロ展

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ミロ展

会期 2025年3月1日(土)~7月6日(日)

東京都美術館 

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(画像はクリックで拡大表示になります)

1893年にスペイン、カタルーニャ州に生まれたジュアン・ミロ(1893~1983年)は、同郷のピカソと並び20世紀を代表する巨匠です。
本「ミロ展」は70年に及ぶ創作活動の、初期から晩年までの各時代の変化を一望し、ミロの芸術の真髄を体感できる空前の大回顧展となっています。


展覧会の構成です。
第1章 若きミロ 芸術への決意
1918年にバルセロナのダルマウ画廊で初めての個展を開催する。展示された風景画は、キュビズムの影響を感じさせ、色図解はフォーヴィズムやセザンヌを彷彿とさせるものだった。そこではミロのアイデンティティーを示す風景と前衛的な表現形式が見事な調和を見せていた。(展示会場解説パネルから)
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《自画像》 1919 油彩/カンヴァス ピカソ美術館、パリ
本作を描いた翌年、初めてパリを訪れたミロは尊敬していた画家パブロ・ピカソを訪問し、信頼と敬意に満ちた友情関係を築いた。本作と《スペインの踊り子》はどちらもピカソが生涯手元に置いていた作品である。(キャプションから)

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《ヤシの木のある家》 1918 油彩/カンヴァス 国立ソフィア王妃芸術センター、マドリード
この頃、ミロはそれまで大きく影響を受けていたフォーヴィズムの作品を捨て、細部の描写にこだわった作品の制作を始める。(キャプションから)

― 誰もが木々や山々の大きな塊ばかり求め、それを描こうとしますが、草や葉や小さな花の音楽を聴くこともなく、渓谷の小さな石に注意を払うこともありません。それはとても魅力的なのに ―
ジョアン・ミロからジュゼップ・フランセスク・ラフォルスへの手紙 1918年8月11日付

 

第2章 モンロッチ―パリ 田園地帯から前衛の都へ
1920年にパリを訪れたミロは、1922年にはブロメ通り45番地にあった、画家アンドレ・マッソンの隣のアトリエに移り住んだ。そこでミロはシュル・レアリスムの作家たちや詩人と出会い、交流を深めていく。 20250306
《絵画=詩(栗毛の彼女を愛する幸せ)》 1925 油彩/カンヴァス ジョアン・ミロ財団、バルセロナ
パリで詩人や作家との交流をもったミロは、画面に文字を伴う「絵画=詩」と呼ばれる作品を制作する。、こうした作品では単語やフレーズを加えて絵画的な詩として視に遊びを与えている。「栗毛の彼女を愛する幸せ」と書かれている。(キャプションから)

― 私は絵画と詩を区別していない、時にはカンヴァスに詩的なフレーズを加え、またその逆もある ― 

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《オランダの室内Ⅰ》 1928 油彩/カンヴァス ニューヨーク近代美術館
1928年5月、ミロはベルギーとオランダへ旅行に出かけた。オランダではマウリッツハイス美術館(ハーグ)やアムステルダム国立美術館を見て回った。そこで17世紀オランダ絵画に強い印象を受けた。ミロは作品のポストカードを購入し、帰国後に3点の《オランダの室内》シリーズをを描いた。本作はその最初の作品であり、ヘンドリク・ソルフの《リュートを弾く人》のポストカードをもとにしている。(展示会場解説パネルから)

第3章 逃避と詩情 戦争の時代を背景に
《星座》
1939年の夏、第二次世界大戦勃発の1か月前、ミロはフランス、ノルマンディー地方のヴァランジュヴィル=シュルーメールに移住する。翌年1月からミロはカンヴァスではなく、紙に《星座》シリーズという23枚のグアッシュ画の制作を開始した。
ここに展示される3点はどれもヴァランジュヴィル=シュル=メールで描かれたものである。3点に共通して見られる大きく口を開けた恐ろしげな怪物が、厳しい時代を象徴している。しかし、そうした状況に置かれながらも、ミロはあえて目の前の現実から目を背け、広大な空に瞬く星々を描くことで凄惨な現実に対するアンチテーゼを提示している。(展示会場解説パネルから)
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《明けの明星》 1940 グアッシュ、油彩、パステル/紙 ジュアン・ミロ財団、パリ 

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《女と鳥》 1940 グアッシュ、油彩/紙 ナーマド・コレクション

―《星座》を描いている間、本当に密かに作業をしているという感覚がありましたが、それは私にとって解放でもありました。周囲の悲劇について考えることをやめることができたのです。―

 

第4章 夢のアトリエ 内省を重ねて新たな創造へ
第5章 絵画の本質へ向かって

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