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2024.12.30

印象に残った展覧会 2024年

コロナ禍を経て、展覧会の様相が微妙に変わったような気がしています。
その変化に着いて、整理しきれていませんが・・・私の思い込みでしょうか?

私が展覧会に出向く回数も減りがちになっています。
その中で、今年印象に残った展覧会を選んでみました。

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開館40周年記念 源氏物語 THE TALE OF GENJI ─「源氏文化」の拡がり 絵画、工芸から現代アートまで─
会期 2024年2月24日(土)~2024年3月24日(日)
東京富士美術館
展示内容が充実していましたが、図録も秀逸。 

 

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マティス 自由なフォルム
マティス 自由なフォルム Section5 ヴァンスのロザリオ礼拝堂 
会期 2024年2月14日(水) ~ 5月27日(月)
国立新美術館
ヴァンスのロザリオ礼拝堂の内部空間の再現が美しく・・印象に残ています。

 

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内藤コレクション 写本 — いとも優雅なる中世の小宇宙
会期 2024年6月11日(火)〜8月25日(日
国立西洋美術館
これだけの写本コレクションを観られたのは幸せ。
 

 
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中村征夫写真展「海中顔面大博覧会」
会期 2024年6月14日(金)~7月4日(木)
フジフイルム スクエア
美しい海中の世界、可愛い?魚たち。

 

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田名網敬一 記憶の冒険
会期 2024年8月 7日(水)~ 2024年11月11日(月)
国立新美術館
時代を象徴する仕事、猛烈な創作意欲に圧倒されました。


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日本現代美術私観:高橋龍太郎コレクション展 その1(1章、2章、3章)
日本現代美術私観:高橋龍太郎コレクション展 その2(4章、5章、6章) 
会期 2024年8月3日(土)~ 11月10日(日)
東京都現代美術館
高橋コレクションは断片的に何度も拝見してきました。
本展で、コレクションの広範囲で素晴らしさを再認識、日本現代美術総論の趣。

 

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挂甲の武人 国宝指定50周年記念 特別展「はにわ」
会期 2024年10月16日(水)~2024年12月8日(日)
東京国立博物館
従来から人気のある”はにわ”の集大成の趣、皆さん撮影に夢中・・
東京国立近代美術館の”ハニワ土偶の近代”も重厚な内容で素晴らしかった。


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田中一村 奄美の光 魂の絵画 
会期 9月19日(木)~12月1日(日)
東京都美術館
多くの新発見作品も含めた田中一村最大級の回顧展、田中一村のすべてを・・・ 

 

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没後300年記念 英一蝶 ―風流才子、浮き世を写す―
会期 2024年9月18日(水)~11月10日(日)
サントリー美術館
英一蝶というと”雨宿り屏風図”を思い出すのですが・・・
本展で、日本画(英一蝶)を観る楽しさを再発見させてくれました。

 

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須田悦弘展
会期 2024年11月30日(土)~2025年2月2日(日)
渋谷区立松涛美術館
断片的に観てきて、常に気にしている須田悦弘作品、その展示空間として松濤美術館は最適と思いました。

 

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ルイーズ・ブルジョワ展:地獄から帰ってきたところ 言っとくけど、素晴らしかったわ
会期 2024年9月25日(水)~ 2025年1月19日(日)
森美術館
六本木ヒルズの巨大な蜘蛛のアーティスト!国内27年ぶり、待望の大規模個展
ある時代を象徴す彼女の人生を、作品を網羅した展覧会。

 

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2024.12.28

グラン・パレ・イマーシブ 永遠のミュシャ

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グラン・パレ・イマーシブ 永遠のミュシャ

会期 2024年12月3日(火)~2025年1月19日(日)

Bunkamura 渋谷ヒカリエホール


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(画像はクリックで拡大表示になります)

HPのコラム ミュシャ財団キュレーター 佐藤智子さんインタビューQ&Aから・・
Q:まさに今回の展覧会の内容につながりますね。本展の注目ポイントを教えてください。
ぜひ構図的な部分を見てください。映画のようにミュシャの人生を見せるのは簡単です。でも、イマーシブだからこそできるのは「構図の分析」なんです。どんな次元の装飾的なモチーフがあるのか。それから枠も特徴的です。分解して再生することで、ミュシャがどのように作品を作り上げているか、ミュシャの様式とは何かを知らせたかった。

展示構成です。
第1章 ミュシャ:アイコン/1900年/ユートピア
アール・ヌーボー様式を経て大画家へと転身するミュシャの作品世界を3幕構成で追います。
第1幕の「アイコン」では一世を風靡したミュシャのアール・ヌーヴォー様式時代の優美な女性像、耽美的な世界観に浸ります。
第2幕「1900年」では、1900年パリ万博でのボスニア・ヘルツェゴビナ館の内装を写真・資料をもとに映像で再現。
第3幕の「ユートピア」では、スラヴ民族の歴史叙事詩を大画面で堪能します。 20241206_20241226205801



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第2章
ヒストリー
画業の転換期となった作品や代表作を織り交ぜながら、ミュシャの生涯を年譜で追っていく。第1章の内容をより深堀できるエリア。
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第3章 ミュシャのアトリエ
印象的なミュシャのアトリエ写真とともに、制作のために撮影されたモデルの写真や制作風景を映像で紹介します。20241209_20241226212101

第4章 ミュシャのインスピレーション
サラ・ベルナール主演の戯曲など、傑作ポスターの人物像を実在する俳優に置き換えた3Dアニメーションを展開します。20241202_20241225214601

第5章
インフルエンサー、ミュシャ
波津彬子や天野喜孝のほか、海外の現代作家のインタビューと映像やタペストリーによる作品紹介を関連するミュシャ作品とともに追っていきます。
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ーチラシの解説ー
19世紀末から20世紀初頭にかけてパリで活躍した画家、アルフォンス・ミュシャ。アール・ヌー ヴォーの代表的存在であるミュシャの作品は、世界中のアーティストにインスピレーションを与え、今なお人々を魅了し続けています。 本展は、世界中のアートファンから注目を集めるグラン・パレ・イマーシブとミュシャ財団が、パリで2023年に開催したイマーシブ展覧会 「Éternel Mucha」を日本向けにアレンジしたものです。 展覧会の目玉となるイマーシブ映像を中心に、ミュシャの人生、画業、後世への影響などを、学術 的な視点と多彩な演出で紹介する新感覚の没入体験型展覧会が、いよいよ日本に上陸します。

開催中の展覧会から、
そごう美術館
ミュシャ展 マルチアーティストの先駆者

 

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2024.12.23

須田悦弘展

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須田悦弘展

会期 2024年11月30日(土)~2025年2月2日(日)

渋谷区立松涛美術館

「哲学の建築家」とも評される白井 晟一(1905~1983)による松涛美術館の室内外に、須田作品がさりげなく置かれています(展示されています)
皆さん、作品配置図と見比べながら鑑賞し、撮影されている方も多くいます。
朴の木を使って草花や雑草を実物大で彫刻した作品は松涛美術館でのインスタレーションで不思議な魅力を発しています。
本展では、初期作品やドローイング、近年取り組んでいる古美術品の欠損部を木彫で補う補作の作品も展示されています。

(画像はクリックで拡大表示になります)

第一会場に入ってすぐ・・・
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《バラ》須田悦弘 2024年 木に彩色

初期作品
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《スルメ》須田悦弘 1988年 木に彩色

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《朴の木》須田悦弘 1992年 ミクストメディア
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《雑草(プラチナ)》須田悦弘 2007年 プラチナ

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スタンドの足元、ずらした壁?の隙間に作品が・・・
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《ドクダミ》須田悦弘 2024年 木に彩色

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《木蓮》須田悦弘 2024年 木に彩色

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《チューリップ》 須田悦弘 2024年 木に彩色

杉本博司に補作を依頼されて・・・
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《春日若宮神鹿像》《五髻文殊菩薩掛仏》 須田悦弘保作:角・榊・蔵・瑞雲
《春日若宮神鹿像》:鎌倉時代(13~14世紀)《五髻文殊菩薩掛仏》:鎌倉時代 角・榊・蔵:平安時代 瑞雲:令和時代
《春日若宮神鹿像》:木彫《五髻文殊菩薩掛仏》:板絵着色 角・榊・蔵・瑞雲:木に彩色、公益財団法人小田原文化財団 

須田は2010年に現代美術作家の杉本博司から鎌倉時代のから《春日若宮神鹿像》の補作を持ちかけられた。同じく鎌倉時代の《五髻文殊菩薩》と組み合わせ、榊、鞍、角を作ってほしいという話であった。・・・(キャプションから)


この展覧会は一部の作品を除いて撮影可です。(条件あり)
スマホで撮った写真をまとめてみました。

 

 

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2024.12.19

上野アーティストプロジェクト2024 ノスタルジア─記憶のなかの景色

 上野アーティストプロジェクト2024
ノスタルジア─記憶のなかの景色

会期 2024年11月16日(土)~2025年1月8日(水)

東京都美術館

 

ノスタルジアを強く感じさせる風景、人のいる情景、幻想絵画などを描いてきた個性的な8名の作家たちを紹介します。日常の街の風景を愛しむように描いている阿部達也と南澤愛美。子どもたちのいる光にあふれた情景を描き出す芝康弘と宮いつき。幻想も含めて、それぞれ独特の「記憶のなかの景色」を表現している入江一子、玉虫良次、近藤オリガ、そして久野和洋。彼らは、それぞれの異なった道を歩みながら、どこか時空を超えたような、普遍的な原風景(人の心の奥底にある原初の風景)を探し求めているように思えます。本展では、彼らの作品を鑑賞することを通して、あらためて、ノスタルジアという複雑な感情が持っている意味と可能性を探っていきます。(HPの解説からの一部分)

 

”作家が語るノスタルジア 8つの質問と答え”というパネルを見ながら(読みながら)作家の意図を感じるのも楽しいぁもしれません。

Q1. 子供の頃はどんな環境で過ごしましたか?どのような仲間と(あるいは一人で)どのような遊びをして過ごしていましたか?

Q2. 懐かしい記憶、風景、モノ、体験、そして懐かしい人がいれば教えてください。

Q3. 懐かしい記憶は、視覚だけでなく、聴覚(音、音楽など)、触覚(皮膚感覚)、味覚、嗅覚などとも結びついているとも思いますが?絵で表現する工夫などあれば教えてください。

Q4. 作家になろうと思ったのはいつ頃ですか?何かきっかけはありましたか?そのころ感動した作家や作品や本、映画などあったら教えてください。

Q5. 公募団体展に出展したきっかけと、現在も制作と出品(発表)を続けている動機あるいは原動力は何だと思いますか?

Q6. 今回の出品作品のこだわり、「ここをぜひ見てほしい」というポイントがあれば、教えてください。

Q7. 作家として、あるいは個人的に、今後の目標があれば教えてください。

Q8. その他(自由意見) 


出展作家は次の通りです。
第1章 街と風景 
阿部達也(二紀会)
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2月 多摩川(東京都昭島市) 2024年 油彩/カンヴァス 作家蔵


南澤愛美(日本版画協会)
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ひとり廻り 2024年 リトグラフ、インク、紙 作家蔵




第2章 子ども
芝康弘(日本美術院)
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六月の詩 2011年 紙本彩色 トウキョウオペラシティーアートギャラリー


宮いつき(創画会)
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展示風景 (中央の作品)晩夏 2003年 紙本彩色 個人蔵(茨木県近代美術館寄託)



第3章 道
入江一子(独立美術協会、女流画家協会)
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シルクロードを行く(カブールのバザール) 1974年 油彩、カンヴァス 入江一子シルクロード記念館


玉虫良次(一水会)
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epoch 2019-23年 油彩、カンヴァス 作家蔵

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(部分)


近藤オリガ(新制作協会)
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展示風景

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友 2018年 油彩、カンヴァス 作家蔵


久野和洋(立軌会)
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展示風景

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地の風景・坂の道 2017年 油彩、カンヴァス 株式会社名古屋画廊



スマホで撮った写真をまとめてみました。


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2024.12.14

ミュシャ展 マルチ・アーティストの先駆者

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ミュシャ展 マルチ・アーティストの先駆者

会期 2024年11月23日(土・祝)~2025年1月5日(日)

そごう美術館


ミュシャ展 マルチ・アーティストの先駆者」は、アール・ヌーヴォーの代表的芸術家であるアルフォンス・ミュシャ(1860~1939)の多彩な芸術活動に焦点を当てた展覧会です。チェコ在住の個人コレクターであるズデニェク・チマル博士のコレクションから、初期の挿絵、ポスター、装飾パネル、お菓子や香水のパッケージ、宝飾品などのデザインの仕事に加え、油彩画、水彩画、素描を一堂に展覧します。(チラシの解説から)

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((画像はクリックで拡大表示になります)


展覧会の構成です。
第1章 挿絵画家としての出発
1-1 書籍と雑誌
1-2 グラフィックデザイン
1-3 装飾のためのデザイン

第2章 成功の頂点 ―ポスターと装飾パネルル
2-1 演劇ポスター
2-2 その他のポスター
2-3 商品広告ポスター
2-4 カレンダー
2-5 装飾パネル

第3章 装飾の中のデザイン
3-1 商品への転用
3-2 紙幣
3-3 パッケージ・デザイン
3-4 プロダクトデザイン

第4章 プライヴェートな生活の記憶

第5章 唯一無二のオリジナル作品


この展覧会は撮影可です(条件あり)
スマホで撮った写真をまとめてみました。

   

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2024.12.10

ベル・エポック―美しき時代 パリに集った芸術家たち ワイズマン&マイケル コレクションを中心に

 ベル・エポック―美しき時代 パリに集った芸術家たち
ワイズマン&マイケル コレクションを中心に

会期 2024年10月5日(土)〜 12月15日(日)

パナソニック汐留美術館

19世紀末から1914年頃までのパリが芸術的にもっとも華やいだ「ベル・エポック期から1930年代に至る時代」の美術、工芸、舞台、音楽、文学、モード、科学といったさまざまなジャンルで花開いた文化を紹介する展覧会。

本邦初公開のデイヴィッド・E.ワイズマン氏とジャクリーヌ・E.マイケル氏の絵画コレクションを中心に構成されています。

展覧会の構成です。
第1章 古き良き時代のパリ – 街と人々
第2章 総合芸術が開花するパリ
第3章 華麗なるエンターテイメント 劇場の誘惑
第4章 女性たちが活躍する時代へ

(画像はクリックで拡大表示になります)

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チラシの(左上)アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック《ブリュアンはモンマルトルに戻り 『オ・バ・ダフ』を歌う》 1893年 デイヴィッド・E.ワイズマン&ジャクリーヌ・E.マイケル蔵
黒いつば広暴徒黒いジャケット、真っ赤なマフラーにブーツがトレードマークのアレスティッドブリュアンは、カフェ・コンヤール「エルドラド」で活躍したシャンソン歌手でありコメディアン、ナイトクラブのオーナーでもあった。ロートレックに描かせたポスターを街中の貼り戦略的に宣伝効果を狙った。(キャプションから) 

(右上)
アルフォンス・ミュシャ《サラ・ベルナール》 1896年 堺 アルフォンス・ミュシャ館(堺市)蔵

(右下)ジュール・シェレ《ムーラン・ルージュ》 1889年 デイヴィッド・E.ワイズマン&ジャクリーヌ・E.マイケル蔵 © Christopher Fay
1889年にオープンしたムーラン・ルージュの最初のポスター

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チラシ裏面 

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ピエール=オーギュスト・ルノワール《帽子を被った二人の少女》 1890年頃 パナソニック ホールディングス株式会社蔵
ひときわ存在感を放つ帽子は、ベルエポック期の女性たちにとって欠かせないファッションアイテムとして装いに一層の華やかさを添えた。(キャプションから) 

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テオフィル=アレクサンドル・スタンラン《シャ・ノワール》1896年 カラー・リトグラフ デイヴィッド・E.ワイズマン&ジャクリーヌ・E.マイケル蔵
シャ・ノワールは、ロドリフサリス(1851-1897)が1881年、モンマルトルに開設した文芸キャバレー。本作はシャ・ノワールの看板猫が描かれた著名なポスター。シャ・ノワールの影絵芝居がその年の夏、フランス各地を巡業することを告知している。(キャプションから)

「第3章 華麗なるエンターテイメント 劇場の誘惑」のみ撮影可(条件あり)でした。
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ジュール・シェレ《コメディー》 1891年 リトグラフ/紙 デイヴィッド・E.ワイズマン&ジャクリーヌ・E.マイケル蔵

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ジュール・シェレ《ダンス》 1891年 リトグラフ/紙 デイヴィッド・E.ワイズマン&ジャクリーヌ・E.マイケル蔵

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ピエール・ボナール『ピアノのための家族の情景集(C.テラス曲)』より 1893年 リトグラフ/紙 栃木県立美術館
曲を書いた音楽家のクロード・テラス(1867-1923)はボナールの妹のアンドレと結婚した義理のお弟で、ボナールは油彩画でも義弟の姿を描いていた。(キャプションから)

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作者不詳《フランソワ・フラテリーニ》1900年頃 油彩/パネル デイヴィッド・E.ワイズマン&ジャクリーヌ・E.マイケル蔵
ジョセフ・ファヴロ《月を持つピエロ》1883年 油彩/カンヴァス デイヴィッド・E.ワイズマン&ジャクリーヌ・E.マイケル蔵
ジョセフ・ファブロ《シルク・フェルナンドの道化師》1885年頃 デイヴィッド・E.ワイズマン&ジャクリーヌ・E.マイケル蔵


―チラシの解説からー
19世紀末から1914年頃までのパリが芸術的にもっとも華やいだ時代「ベル・エポック」。本展は、ベル・エポック期から1930年代に至る時代の美術、工芸、舞台、音楽、文学、モード、科学といったさまざまなジャンルで花開いた文化のありようを重層的に紹介するものです。
 会場には、トゥールーズ=ロートレックやジュール・シェレによるポスター、当時のブルジョワたちが身にまとった衣服に装身具、エミール・ガレやルネ・ラリックの工芸作品に加えて、芸術家同士の交流がうかがえる書簡や稀覯本など、その頃のパリの繫栄や活気を鮮明に伝える、多様な分野の作品が並びます。とりわけ、展示の中核をになう、デイヴィッド・E.ワイズマン氏とジャクリーヌ・E.マイケル氏の絵画コレクションは、往時のモンマルトルの世相を色濃く反映した珠玉の作品群です。本邦初公開の同コレクションにもご注目ください。

次に時代へ(拙ブログ)
両大戦間のモダニズム:1918-1939 煌めきと戸惑いの時代
会期 2024年9月14日(土)~12月1日(日)
町田市立国際版画美術館

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2024.12.06

松谷武判 Takesada Matsutani 展

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松谷武判 Takesada Matsutani 展

会期 2024年10月3日(木)~ 12月17日(火)

東京オペラシティ アートギャラリー

 

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(画像はクリックで拡大表示になります)

ーチラシ(上の画像)の解説ですー
「具体」からパリへ、パリから世界へ飛躍した松谷武判の全貌を総数200点以上で大回顧。
半世紀以上パリを拠点に制作し、改めて国際的声価が高まる松谷の、今なお走り続ける姿を見せる国内初の包括的な展覧会。
松谷武判(1937-)は、60年を越える活動を通して、物質が示す表情や肌理、存在感と生命の波動、流動を交錯させる優れた制作を続けてきました。1960年代前半に当時の新素材であるビニール系接着剤(ボンド)を使って有機的フォルムを生み出すレリーフ状の作品で具体美術協会* の第2世代の俊英として名を馳せ、1966年に渡仏。パリを拠点に、当時現代アートの最前線であった版画の領域で新たな取り組みを開始します。平面メディアにおける空間性と時間性の探求から、やがて表現は幾何学的であると同時に有機的なフォルムと鮮烈な色彩を特徴とするハードエッジの表現に移行。1970年代後半からは紙と鉛筆という身近な素材を用いて制作行為の始原へと溯行し、黒のストロークで画面を塗り込めて生命的な時間を胚胎させる表現を確立。ボンドによる有機的な造形にも改めて取り組み、そこに鉛筆の黒を重ねた作品で新境地を拓きます。作品は建築を取り込んだインスタレーションの形をとることも多くなり、同時にパフォーマンスでも独自の個性を発揮します。現在もパリを拠点に旺盛な制作を続ける松谷は、2017年のヴェネチア・ビエンナーレ、2019年のパリ、ポンピドゥー・センターでの回顧展など、改めて国際的な評価を高めています。近年はひとつの手法や表現にとらわれることなく、その制作はますます自由で大らか、大胆にして密やかな繊細さをたたえて進行しています。さまざまな物質が示す表情に生身の身体と五感で対峙することで生み出される松谷武判の作品、その豊かな多様性は、見るものに語りかけてやみません。
本展は、最新の調査に基づいて構成される初期から最新作を含む作品、資料、映像など200点以上によって松谷武判の全貌を紹介します。


展覧会の構成です。

1. 初期から「具体」での飛躍へ:「新素材」ボンドで未知の表現を拓く。

2. パリ時代初期:版画での新たな取り組み。空間と時間の探求からハードエッジへ。

3. 紙と鉛筆から生まれる新たな挑戦:「黒」の世界での新境地。

4. 松谷の今:融通ゆうづう無碍むげの制作と表現レンジの拡大。

5. スケッチブック、制作日誌、ドローイング:初発のイメージ群が語る制作の裏側。

 

この展覧会は撮影可です(条件あり)
スマホで撮った写真をまとめてみました。

 

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2024.12.02

11月花散歩 2024

蕎麦畑の蕎麦の実収穫が終わり、
秋桜は11月3週まで見ごろが続き、紅葉の見ごろは月末になりました。
散歩道界隈では、多くのイベントがありました。


少々長めの動画になってしまいました。
スマホで撮った写真をまとめてみました。



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