花鳥風月―水の情景・月の風景
花鳥風月―水の情景・月の風景
会期 2024年9月10日(火)~10月20日(日)
皇居三の丸尚蔵館
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水のかがやき、月のきらめき ―工芸品
古来、人間は、自らをとりまくあらゆる事象を、絵や立体で形にあらわしてきました。生きていくために必要なこと、身近なもの、それらが造形化されてきたといえます。そのなかで、天体や気象は、暮らしに密着した事象や宗教的な意味合いなどから、その図様をさまざまなものにみることができます。水の名所を表す瀟湘八景や、紫式部が『源氏物語」の着想を得た石山寺の湖面の月など、古典を題材にした図様が、部屋を飾る調度品などにあらわされることもありました。ここでは、雨や滝をあらわしたもの、月をあらわしたものを、江戸時代から大正時代の漆工や金工などの工芸品から紹介します。(会場の解説から)
石山寺蒔絵硯箱 川之邊一郎/明治32年(1899)/木、漆塗、蒔絵
紫式部は石山寺で琵琶湖に浮かぶ月を見て『源氏物語」「嶺磨」の帖の着想を得たと伝わります。現箱に紫式部、文台に湖面に映る月を表します。パリ万国博覧会出品のため、明治天皇の御下命を受けて作られました。(キャプションから)
塩瀬友禅に刺繍 嵐山渡月橋図掛幅(部分) 明治20年(1887)頃/友禅染、刺繍
桜が咲き始めた春の京都の嵐山、桂川にかかる渡月橋の風景を友禅染と刺繍で表しています。(キャプションから)
瀧梅松蒔絵冠棚 江戸時代(18~19世紀)木、漆塗、蒔絵
京都御所伝来の冠棚。加冠の儀(元服、成年式)で、上段に冠を、下段にや檜扇、帖紙を置きます。(キャプションから)
金烏玉兎図花瓶 萬古焼/大正4年(1915)/陶磁
水と月、四季のうつろい ー絵画と書籍
日本では、仏画をはじめとした宗教画などを筆頭に、紙や絹に描かれた絵画作品が古くから伝わります。また、中国で生まれた象形文字などから発展した漢字は、日本へ伝わり、やがて仮名が生まれ、さまざまな言葉や漢詩、和歌が書き綴られてきました。そうしたなかで、四季の自然の美しさを、月や雨の姿を写して絵画や詩歌であらわした作品が数多くのこされています。ここでは、皇室へ献上されたり、買上げられたりして伝えられた近代絵画と書跡から、春夏秋冬のなかでの雨、滝、月をあらわした作品をとりあげます。季節や時間によってさまざまな表情をみせる、変化に富んだ景色の美しさをご覧ください。(会場の解説から)
秋茄子 西村五雲/昭和7年(1932)/絹本着色
国宝 動植綵絵 梅花皓月図 伊藤若冲/江戸時代(18世紀)/絹本着色
伊藤若冲がおよそ10年をかけて制作した動植綵絵30幅のうちの一幅。(キャプションから)
朝露 平福百穂/大正4年(1915)/絹本着色(キャプションから)
雪月花 上村松園/昭和12年(1937)/絹本着色
貞明皇后(大正天皇の后)の御下命を受けて制作されました。(キャプションから)
近江百景和歌 近衛家煕/江戸時代(17~18世紀)/絹本墨書
琵琶湖南岸の景勝地を題として詠まれた和歌を、江戸時代中期に能書で知られた近衛家煕が色とりどりの料紙に端正な字で書写したもの。(キャプションから)
スマホで撮った写真をまとめてみました。
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