特集 人間国宝・平田郷陽の人形―生人形から衣裳人形まで―
特集 人間国宝・平田郷陽の人形―生人形から衣裳人形まで―
会期 2024年7月17日(水) ~ 2024年9月1日(日)
東京国立博物館 本館14室
二代平田郷陽は、1955年、重要無形文化財「衣裳人形」保持者(人間国宝)に認定された創作人形作家です。
平田郷陽の創作活動を4つのテーマに分類して展示する展覧会です。
展覧会の構成です。
1.創造の原点―生人形
武士姿折れ人形 伝二代平田郷陽作 昭和10~20年代 木、胡粉、絹ほか
三つ折とは、腕、肘、膝などの関節が曲がるような仕掛けをした人形(キャプションから)
薬玉 二代平田郷陽作 昭和8年(1933) 木、胡粉彩色、絹ほか
2.芸術としての人形を目指して
泣く子 二代平田郷陽作 昭和11年(1936) 木、胡粉彩色、絹ほか
一茶と雀 二代平田郷陽作 昭和15年(1940) 木、胡粉、絹ほか
3.写実からの解放
秋韻 二代平田郷陽作 昭和28年(1953) 木、胡粉、絹ほか
流れ 二代平田郷陽作 昭和37年(1962) 木、胡粉、絹ほか
4.人形芸術の大成
宴の花 二代平田郷陽作 昭和50年(1975) 木、彩色
平田郷陽の遺作
抱擁 二代平田郷陽作 昭和41年(1966) 木、胡粉、彩色 平田多恵子氏寄贈
平田郷陽の長男の妻が初産の年に制作されました(キャプションから)
撮った写真をまとめてみました。
―HPの解説ー
二代平田郷陽は、1955年、重要無形文化財「衣裳人形」保持者(人間国宝)に認定された創作人形作家です。その父・初代平田郷陽は、日本の伝統的な製作技法を用いて極めて写実的に造形する「生人形」作りを職業とし、二代目郷陽自身もまた、生人形作家として作家人生を スタートしました。しかし、人形もまた絵画や彫刻と同様に芸術としての価値があるという思いから、「創作人形」を志すようになります。1936年、改組第1回帝展に入選し、その後、帝展、文展、日展などで活躍するようになりました。郷陽の創作人形は、伝統的な「衣裳人形」の形態を採用し、生人形制作で培われた確かな写実性に基づきながら、人々の生活や心情を情趣ゆたかに表現しています。
戦後は日本工芸会を中心に、創作人形の第一人者として活躍を続けました。伝統的な衣裳人形からの脱却を試み、抽象的なフォルムを持つ木目込人形へと向かう姿勢には、時代とともに変化する芸術の動向に向き合う、郷陽の姿勢が垣間見えます。
本展では、作風の変遷に合わせ4つのテーマで郷陽の創作人形の世界を紹介し、郷陽がリードしてきた創作人形における伝統と革新の一時代を紹介します。
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