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2024.07.11

デ・キリコ展

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デ・キリコ展

会期 2024年4月27日(土)~8月29日(木)

東京都美術館

デ・キリコを象徴する?形而上絵画だけでなく。自画像・肖像画、彫刻、舞台芸術などにも相当な展示スペースを設けた展覧会。
デ・キリコの作品世界を網羅的に理解するいい機会かもしれません。

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(画像はクリックで拡大表示になります)

風変わりで色とりどりの玩具でいっぱいの、奇妙な巨大ミュージアムを生きるように、世界を生きる。パリ手稿(1911-1914)より

 展覧会の構成はつぎのとおりです。
第1章 自画像・肖像画
第2章 形而上絵画
    形而上絵画以前
2-1 イタリア広場
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沈黙の像(アリアドネ)1913年 油彩/カンヴァス ノルトライン=ヴェストファーレン州立美術館(デュセルドルフ)
デ・キリコは1921年から翌年にかけて、アリアドネの像のあるイタリア広場をいくつも描いている。ギリシャ神話の登場人物であるアリアドネは、敬愛するニーチェの詩から着想を得た主題だった。(キャプションから)

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《バラ色の塔のあるイタリア広場》1934年頃 油彩/カンヴァス トレント・エ・ロヴェレート近代美術館(LFコレクションより長期貸与)
デ・キリコの初めて売れた作品《赤い塔のあるイタリア広場》(1913年》を、約20年たってから再制作した作品(キャプションから)

2-2 形而上的室内
2-3 マヌカン
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《形而上的なミューズたち》1918年 油彩/カンヴァス カステッロ・ディ・リヴォリ現代美術館(フランチェスコ・フェデリコ・チェッルーティー美術財団より長期貸与)(トリノ)
フェッラーラ期最後の代表作。三体のマヌカンが置かれている狭い室内は、この時期の特徴である。一方、以前よりも濃密かつ淡く美しい色彩形態を際立たせる明暗法には、古典絵画を研究した痕跡があり、この後の古典回帰の時代を予告している。(キャプションから)

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《南の歌》1930年頃 油彩/カンヴァス ウフィツィ美術館群ピッティ宮近代美術館(フィレンツェ)
デ・キリコは1925年以降、シュルレアリストとの交流で形而上絵画を再び描くようになる。さらに1930年代初頭になると、20世紀の古典主義の先駆者と見なされていたルノワールの作品から学ぶようになった。本作でも、以前の均質な塗り方とは異なる、細かい筆致のルノワールの影響が感じられる(キャプションから) 

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《不安を与えるミューズたち》1950年頃 油彩/カンヴァス マチュラータ県銀行財団 パラッツォ・リッチ美術館
第2次世界大戦後デ・キリコは、自身が形而上絵画の創始者であることを示すために、過去の作品の再作を行った。本作も、フェッラーラ時代の形而上絵画の代表作を再制作した作品である。(キャプションから)

第3章 1920年代の展開
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《谷間の家具》1927年 油彩/カンヴァス トレント・エ・ロヴェレート近代美術館(LFコレクションより長期貸与)
デ・キリコが幼少期を過ごしたアテネであH、地震が起きるたびに路上へ家具が運びだされていた。その記憶にくわえ、後に家具屋の店先に置かれた家具を見て、屋外に置かれた家具の奇妙な効果を感じ取り『谷間の家具』という主題を思いついたという。

第4章 伝統的な絵画への回帰ーー「秩序への回帰」から「ネオ・バロック」へ
第5章 新形而上絵画
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《オデュッセウスの帰還》1968年 油彩/カンヴァス ジョルジョ・エ・イーザ・デ・キリコ財団(ローマ)
長く苦難に満ちた旅路の果てに帰郷したギリシャ神話の英雄オデュッセウスがボートで漕ぐ姿が描かれる。舞台は室内で、右の窓の外には画家の故郷ギリシャの風景が見え、左の壁には形而上絵画がかけられる。室内の椅子や洋服ダンスなども、デ・キリコが過去に描いたモティーフである。画家は、英雄の旅路を自身の長く険しい人生と重ねている。(キャプションから)

TOPIC1 挿絵ーー(神秘的な水浴)
TOPIC2 彫刻 
TOPIC3 舞台芸術

ーHPの解説ー
20世紀を代表する巨匠の一人、ジョルジョ・デ・キリコ(1888-1978)。彼が1910年頃から描き始めた「形而上絵画」(幻想的な風景や静物によって非日常的な世界を表現する絵画)は、数多くの芸術家や国際的な芸術運動に大きな影響を与えました。
本展では、デ・キリコのおよそ70年にわたる画業を「イタリア広場」「形而上的室内」「マヌカン」などのテーマに分け、初期から晩年までの作品を余すところなく紹介。デ・キリコが描いた世界をたどる、日本では10年ぶりの大規模な個展となります。

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