特集 キリシタンの祈りと聖母マリア
特集 キリシタンの祈りと聖母マリア
会期 2023年11月28日(水)~12月24日(日)
東京国立博物館 平成館企画展示室
(以下の、画像はクリックで拡大表示になります)
トーハクでは、キリシタン関連の特集展示は、度々開催されていて、
必ずと言っていいほど展示されるのが、親指のマリア
重文 聖母像(親指のマリア) イタリア 17世紀 銅板油彩
新井白石が書き残したイタリア人宣教師シドッチの携行品の記録にあらわれる聖母マリアの絵画。マントの青色は中世においてキリストの死を嘆く聖母の悲しみの色とされました。17世紀のフィレンツエで活躍したカルロ・ドルチ(1616~87)の作風に似ています。(キャプションから)
国立西洋美術館所蔵の「カルロ・ドッチ 悲しみの聖母」はここをクリック
西洋美術館の人気作品ですね。
本展では、トーハクが所蔵するキリシタン関連遺品から、油彩画、マリア観音像、ロザリオ、十字架、メダイ、銅牌などを展示しています。
重文 マリア観音像 中国・徳化窯 明~清時代・17世紀 白磁製
浦上村の潜伏キリシタンの惣頭(指導的立場)だった吉蔵が所蔵していた大型のマリア像。吉蔵は代々惣頭をつとめる7代目で、この像も先祖から受け継いだものといわれています。安政3年(1856)に捕らえられ、厳しい取り調べを受けた後、牢獄で亡くなりました。(キャプションから)
重文 三聖人像(模写) 安土桃山時代・16~17世紀 木綿性カンバス・着色、額装
木綿のカンバス、なめらかに引かれた長い墨の線、水性の絵の具などからセミナリオで油彩を学んだ日本人画家によるものと考えられています。修道士ニコラオによってルネサンス期の貴重な技法が日本に伝えられましたが、惜しくも禁教により途絶えてしまいました。(キャプションから)
重文 板踏絵 キリスト像(ピエタ) 江戸時代・17世紀 牌:銅製、枠:木製 長崎奉行所旧蔵品
祈祷書 安土桃山~江戸時代・16~17世紀 紙本墨書 片山直人氏寄贈
重文 守裂 ヨーロッパ 19世紀 布製
一般に「スカプラリオ」と呼ばれ、紐でつながれた2枚の布によって修道服の肩布を簡略的に表しています。ヨーロッパでは、13世紀頃からスカプラリオを身につけて臨終を迎える人には、聖母マリアが永遠の救いを約束されるという信仰が始まりました。(キャプションから)
撮影した展示品をまとめてみました。
―HPの解説ー
16世紀にヨーロッパから日本へ伝わったキリスト教は、次第に信徒を増やし、西日本を中心に浸透してきました。その後、禁教になってからは弾圧を受けながらも潜伏することで信仰を守ってきました。当館が所蔵するキリシタン関係遺品のなかには、ロザリオ、十字架、メダイ、銅牌といったキリスト教の信仰の様子を示す品々があります。また、イタリア人宣教師シドッチがもたらしたとされる「親指のマリア」をはじめ、聖母マリアの姿を表わした油彩画や、白磁製の観音像を聖母に見立てたマリア観音像など、聖母マリアに関連した作品があります。
クリスマスの時期に合わせて開催される本特集では、これらの作品を通じて、日本におけるキリスト教の受容や潜伏キリシタンが受け継いできた信仰、そして聖母マリアへの祈りについて紹介します。
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