版画家たちの世界旅行 -古代エジプトから近未来都市まで 町田市立国際版画美術館
版画家たちの世界旅行 -古代エジプトから近未来都市まで
山と川が織りなす美しい自然風景、壮大なスケールの古代遺跡、近未来を思わせる都市景観ー西洋の版画家は、旅先で目にした様々な光景を紙上に表してきました。本展では16世紀から現代までの版画約160点を展示。ヨーロッパを中心に、エジプト、アメリカ、オーストラリアなど世界各地を表した作品を通じて、版画家たちの足跡をたどります。(HPから)
展覧会の構成です。
第1章:イタリアを目指す旅
主な出品作家:ピーテル・ブリューゲル(父)、ペーテル・パウル・ルーベンス、クロード・ロラン、カナレット、ジョヴァンニ・バッティスタ・ピラネージ、ユベール・ロベール、ジャン=バティスト・カミーユ・コロー、J・M・ホイッスラー
ジョヴァンニ・バッティスタ・ピラネージ(1720-1778)『ローマの景観』より エッチィング
《ポポロ広場》1750年
《トレヴィの泉》1751年
《ティヴォリオの滝》1765/1766年
第2章:「オリエント」をめぐる旅
「オリエント」の定義は時代によってさまざまですが、地中海のすぐ東に広がるイスラーム世界から、日本を含むアジア、「新大陸」アメリカまで、幅広い地域を含むこともあります。(本展解説から)
主な出品作家:ウィリアム・ホガース、テオドール・ジェリコー、アントワーヌ=ジャン・グロ、ウジェーヌ・ドラクロワ、ジョルジュ・ビゴー、ポール・ゴーガン、フィリップ・モーリッツ、エリック・デマジエール
編:科学芸術委員会『エジプト誌』から《メンフィスのピラミッド 南東から見たスフィンクスと大ピラミッドの眺め(古代篇)》エッチィング、エングレービング
ウジェーヌ・ドラクロア(1798-1863)《ム―ア人騎兵の遭遇》 1834年 (1860年頃刊)
ジョルジュ・ビゴー(1860-1927)『クロッキー・ジャポネ』より 1886年 エッチィング
第3章:「絵になる風景」を発見する旅
主な出品作家:J・M・W・ターナー、ジョン・コンスタブル、シャルル=フランソワ・ドービニー、オノレ・ドーミエ、カミーユ・ピサロ、オーギュスト・ルペール、アンリ・リヴィエール
シャルル=フランソワ・ドービニー(1817-1878)『船の旅』 1862 エッチィング
『船の旅』から
《ボタン号への荷運び》 《水夫見習いの出発を祝う魚たち》
《綱を引っ張る水夫見習い》 《出発(帰還)》
カミーユ・ピサロ(1830-103)《雨の印象》 1879年 エッチィング、アクアチント
第4章:都市に集う芸術家の旅
主な出品作家:シャルル・メリヨン、フェリックス・ヴァロットン、ジョセフ・ペネル、ベルナール・ビュフェ、ピエト・モンドリアン、スタンレー・ウィリアム・ヘイター、イヴ・タンギー、ロイ・リキテンスタイン、木村利三郎、長谷川潔
フェリックス・ヴァロットン(1865-1925)『万国博覧会』 1901 木版
原画:ピエト・モンドリアン(1872-1944)『シルクスクリーン12枚のポートフォリオ』より《ブロードウェイ・ブギウギ〉1957年(原画1942-43) スクリーンプリント
第5章:現代の「旅する芸術家」
主な出品作家:クリストとジャンヌ=クロード、ヨルク・シュマイサー
―HPの解説ー
古くから西洋の版画家は、「旅」から作品のインスピレーションを得てきました。芸術家としての修業や仕事だけでなく観光、社会の変化など、旅立つ理由はさまざまですが、険しい山を馬車で越え、大海原を帆船で渡る旅には大きな危険が伴ったことでしょう。鉄道や蒸気船が普及する19世紀には、版画家たちの行動範囲はヨーロッパを越えていきました。それと同時に、これまで見過ごされてきた身近な自然風景やにぎやかな都市生活にも光が当てられるようになります。<br />本展では、当館のコレクションから西洋版画を中心に、旅や移動に関わる16~20世紀の作品を約160点展示します。古代文明発祥の地であるエジプトから、多くの芸術家を魅了したイタリア、都市と自然が共存するイギリスやフランス、そして高層ビルの建ち並ぶアメリカ・ニューヨークまで――400年の時を超える世界旅行をお楽しみください。
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