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2023.08.12

甲斐荘楠音の全貌  東京ステーションギャラリー

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(画像はクリックで拡大表示になります)

甲斐荘楠音の全貌 絵画、演劇、映画を越境する個性

2023年7月1日(土) ~ 8月27日(日) 

東京ステーションギャラリー


異端の日本画家として、表現者として多彩な個性的作品を創り出してきた甲斐荘楠音(明治27年(1894)~ 昭和53年(1978))は、大正時代の日本画家、昭和20年代 - 30年代の風俗考証家です。
絵画作品の他に、写生帖、スクラップブック、写真、映画、ポスター、沢山の映画衣装などの資料で全仕事を紹介しています。

速水御舟の《京の舞子》(1920年)を意識しながら観に行ったのですが・・・・

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展覧会の構成です。

序章 描く人
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《横櫛》1918年(大正7) 広島県立美術館(7/1~7/30展示)

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《横櫛》大正5年頃(1916) 京都国立近代美術館
楠音出世の名作横櫛は、2幅存在する。
1918年(大正7)村上華岳や土田麦僊が結成した国画創作協会の第一回展には甲斐荘も横櫛を出品、岡本神草と人気を二分する注目の若手となった。

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《幻覚(踊る女)》大正9年頃(1920) メトロポリタン美術館、ニューヨーク

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《舞ふ》大正10年(1921) 京都国立近代美術館

第1章 こだわる人
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《春》大正4年(1929) メトロポリタン美術館、ニューヨーク
脱メランコリック、画業の新局面を切り開いた意欲作。本作は国衙創作協会解散後に関係者たちが結成した美術団体「新樹社」の第一回展に出品された作品。この時代の楠音は、仄暗く陰鬱な画風を改めようと努めている。(キャプションから)

第2章 演じる人
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大夫に扮する楠音 京都国立近代美術館

第3章 越境する人
甲斐荘楠音は衣裳・風俗考証家として、日本の時代劇映画の黄金期を支えました。本展には、東映京都撮影所に保管されていた往年の映画衣裳の数々が展示されます。
往年の人気映画の旗本退屈男、雨月物語、忠臣蔵などなどの時代考証資料、衣裳、ポスターなどが大量に展示されています。

終章 数奇な人
83歳で亡くなるまで生涯完成することなく終わった《畜生塚》
《虹の架け橋(七奸)》大作屏風が展示されています。
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《虹の架け橋(七奸)》大正4~昭和51年(1915~76) 京都国立近代美術館
7人の太夫を描いた作品。大正4年から昭和51年までの長きにわたり、筆を入れ続けていましたが、完成には至りませんでした。

 

―HPの解説ー
甲斐荘楠音(1894-1978/かいのしょうただおと)は、大正期から昭和初期にかけて日本画家として活動し、革新的な日本画表現を世に問うた「国画創作協会」の一員として意欲的な作品を次々と発表しました。しかし、戦前の画壇で高い評価を受けるも1940年頃に画業を中断し映画業界に転身。長らくその仕事の全貌が顧みられることはありませんでした。本展は1997年以降26年ぶり、東京の美術館では初となる本格的な甲斐荘の回顧展です。これまで知られてきた妖艶な絵画作品はもとよりスクラップブック・写真・写生帖・映像・映画衣裳・ポスターなど、甲斐荘に関する作品や資料のすべてを等しく展示します。画家として、映画人として、演劇に通じた趣味人として――さまざまな芸術を越境する「複雑かつ多面的な個性をもった表現者」として甲斐荘を再定義します。

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