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2023.06.20

開館20周年記念展 ジョルジュ・ルオー 形、色、ハーモニー (パナソニック汐留美術館)

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開館20周年記念展 ジョルジュ・ルオー 形、色、ハーモニー 

パナソニック汐留美術館

会期 2023年4月8日(土)〜6月25日(日)


何て美しく、優しく、勇敢な
目、精神、心にとって
かたち、色、ハーモニー
歓びに輝く神への言葉
(ジョルジュ・ルオー 『ディヴェルティスマン』1943年)

ルオーが、自身の芸術を語るのに繰り返し用いたことば「かたち、色、ハーモニー」をキーワードに、画家が影響を受けた同時代の芸術や社会の動向、二つの大戦との関係にも触れながら、ルオーの装飾的な造形の魅力に迫ります。(HPから)

(画像はクリックで拡大表示になります)


展覧会の構成は次の通りです。
第1章 国立美術学校時代の作品―古典絵画の研究とサロンへの挑戦
ルオー最初期の貴重なデッサンや習作、サロン出品作を紹介。また、師モローの作品もあわせて展示し、ルオーがモローから受け継いだものを見つめます。
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ジョルジュ・ルオー《自画像》1895年 木炭、黒チョーク
ジョルジュ・ルオー財団


第2章 裸婦と水浴図―独自のスタイルを追い求めて
ルオーの描く裸婦と水浴図を紹介し、ルオーが追い求めた独自の芸術スタイルを考察します。202305174_20230615170001
ジョルジュ・ルオー《花蘇芳の側にいる水浴の女たち》1925-29年彩/紙(麻布で裏打ち)
パナソニック汐留美術館


第3章 サーカスと裁判官―装飾的コンポジションの探求
初期から晩年までのサーカスと裁判官を主題とする作品を通して、現実の社会や文化に向けられた画家のまなざしと彼の芸術の交差を考えます。
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ジョルジュ・ルオー《最期の時を待つ十字架上のキリスト》1952-56年油彩、インク、グアッシュ/紙(格子状の桟の付いた板で裏打ち)
ポンピドゥー・センター、パリ/国立近代美術館

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ジョルジュ・ルオー《プルチネルラ》1910年頃 油彩、インク、グアッシュ
ポンピドゥー・センター、パリ/国立近代美術館


第4章 二つの戦争―人間の苦悩と希望
大戦期にルオーが制作した作品を通して、ルオー作品における戦争の影響を考えます。
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ジョルジュ・ルオー《深き淵より》1946年 油彩
ポンピドゥー・センター、パリ/国立近代美術館


第5章 旅路の果て―装飾的コンポジションへの到達
ルオーが最晩年にたどり着いた、「かたち、色、ハーモニー」の究極的な表現を検証します。

(第5章は、一部の作品を除いて撮影可でした。(条件あり))

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大木のある風景 1946年頃 油彩/カンヴァス ポンピドゥー・センター、パリ/国立近代美術館
1920年代末、ルオーは幻想的な風景のなかに聖なる人物を描き込む、「聖書風景」または「伝説的風景」と呼ばれる独自の主題の風景がを描き始める。(キャプションから)

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キリストと漁夫たち 1947年 油彩/厚紙(板で裏打ち) パナソニック汐留美術館
キリストがたたずむ水辺に大勢が集う情景が描かれる。水辺は、漁師だった者を使徒としながらキリストが布教を行ったがラリア湖畔を想起させる。第二次世界大戦後、ルオーの色彩は一段と鮮やかに変わる。(キャプションから)

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秋の夜景 1952年 油彩/紙(麻布で裏打ち) パナソニック汐留美術館
本作は、この時代のルオーが残した風景画のなかでも最大級のもので、厚塗りの絵の具の上層部に黄色を配し、光を放っているかのごとく見えるルオーの集大成ともいえる風景画の名品である。(キャプションから)

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キリスト教的夜景 1952年 油彩、墨/カンヴァス ポンピドゥー・センター、パリ/国立近代美術館
キリストとその話に聞き入るような母子が乗った小舟が画面化法に描かれる。
ルオーが描く「伝説的風景」の代表作のひとつ。(キャプションから)

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秋の終り 1952-56年 油彩、インク、グアッシュ/紙(麻布で裏打ち) ポンピドゥー・センター、パリ/国立近代美術館

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キリストの親しき集い 1952年 油彩/紙(板で裏打ち) パナソニック汐留美術館
ルオー独自の「キリストのいる宗教的ヴィジョン」を描い室内画である。(キャプションから)

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受難(エッケ・ホモ) 1947-49 油彩/カンヴァス(板で裏打ち) ポンピドゥー・センター、パリ/国立近代美術館
本作のキリストは、嘲弄のための赤い衣と茨の冠を身につけさせられ、王を象徴する笏を手に持つ。色彩が重要な役割を担っており、基調色である青色との鮮やかな対比を見せるキリストの頭部背後の黄色と、茨の冠とマントの赤色は、それぞれキリストの光輪と受難を象徴する。(キャプションから)

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かわいい魔女使いの女 1949年 油彩/カンヴァス(格子状の桟の付いた板で裏打ち) ポンピデゥー・センター、パリ/国立近代美術館

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クマエの巫女 1947年 油彩/紙(格子状の桟の付いた板で裏打ち)
パナソニック汐留美術館 新収蔵品


―HPの解説ー
19世紀末から20世紀前半のフランスで活躍した、最も革新的な画家のひとり、ジョルジュ・ルオー(1871-1958)。宗教的主題や、晩年の輝くような色彩で描かれた油彩、デフォルメされた親しみやすい人物像は、多くの人を魅了し続けています。本展は、当館開館20周年を記念するルオーの本格的な回顧展です。ルオーが、自身の芸術を語るのに繰り返し用いたことば「かたち、色、ハーモニー」をキーワードに、画家が影響を受けた同時代の芸術や社会の動向、二つの大戦との関係にも触れながら、ルオーの装飾的な造形の魅力に迫ります。
本展には、フランスや国内の美術館より、ルオーの代表作が集結します。パリのポンピドゥー・センターが所蔵する晩年の傑作《かわいい魔術使いの女》や《ホモ・ホミニ・ルプス(人は人にとりて狼なり)》、手紙やルオーの詩など、本邦初公開作品を含む約70点が会場に並びます。日本におけるルオーの最も充実した回顧展のひとつとなることでしょう。

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