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2023.06.24

出来事との距離 -描かれたニュース・戦争・日常  町田市立国際版画美術館

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「出来事との距離 -描かれたニュース・戦争・日常」は、
町田市立国際版画美術館で開催されています

会期 2023年6月3日(日)~7月17日(月)


(画像はクリックで拡大表示になります)


展覧会の構成は以下の通りです。

第1章 ゴヤが描いた戦争
『戦争の惨禍』は80点からなる銅版画シリーズです。ナポレオンが率いるフランス軍がスペインに侵攻した対仏独立戦争(1808-14年)で起きた悲劇を描いた場面が展開した後、多くの死者を出したといわれる1811年~12年の飢餓を描いています。(会場の解説から)20230621
フランシスコ・ゴヤ『戦争の惨禍』より「見るにたえない」1810-20年、エッチング、ラヴィ、ドライポイント、ビュラン、町田市立国際版画美術館蔵

第2章 戦地との距離
浜田は1930年から41年まで主に山西省で作戦準備に従事し、大陸で一兵士として過ごしました。帰国後に戦地での経験を描くことを胸に辛い生活を耐え、1951年から銅版画で「初年兵哀歌」の連作を発表をします。(会場の解説から)
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浜田知明《ボタンB》1988年、エッチング、アクアチント、町田市立国際版画美術館蔵


第3章 浮世絵報道と「報道」
江戸時代は同時代のニュースや事件について出版することが禁じられていました。浮世絵師たちは、過去の出来事や物語などになぞらえる手法で出来事を表現し、見る人が想像を働かせ、描かれていることを読み解きました。(会場の解説から)
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月岡芳年『魁題百撰相』より「森蘭丸」明治元年(1868)、大判錦絵、町田市立国際版画美術館蔵

第4章 ニュースと向き合うアイロニー
西南戦争の終盤には「西郷星」が現れたといううわさが流布します。
9月3日に火星が接近し赤く輝いた際、当時の庶民はそれが火星だと知らず、その光の中に西郷隆盛の姿が見えたというものです。
本図は、この流言に便乗して制作された一枚です。(会場の解説から)
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四代歌川国政『鹿児島各県西南珍聞』より「第7号 俗称西郷星之図」明治10年(1877)、大判錦絵、町田市立国際版画美術館蔵


第5章 若手アーティストの作品から
4人の若手作家の作品を紹介しています。
特にソーシャルメディアからのインスピレーションと、それとの距離の取り方は全員ち通底するテーマです。
全国大学版画展受賞作の、版画美術館収蔵作品からの展示です。
5章のみ撮影可です(条件あり)
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土屋未沙 『支配と自由の妄想ラン』 令和4年(2022)水性木版 

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ソ・ジオ USB人間注意 令和3年(2021)スクリーンプリント 

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小野寺唯 ブルーインパルスが飛んだってよ。 令和3年(2021) 水性木版

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松本悠 バイトの日(三雲)平成30年(2018) リトグラフ 
松本悠 水(北山田町)平成31年(2019) リトグラフ 

―HPの解説ー
ニュースや戦争を描いた作品に触れるとき、時代や立場によって表現できることが違うことに気づきます。また当事者として経験したことも、時が経ってからやっと伝えられることがあるでしょう。

例えば同時代の事件を描けなかった江戸期の浮世絵は、故事や古典になぞらえて時事を伝えようとしました。また自身の軍隊経験を描いた浜田知明は、時を経るにつれ戦争の構造に迫る作品も発表していきます。
展覧会ではこうした視点から当館収蔵品を紹介するとともに、若手アーティストたちの作品も展示。なかでも特集する松元悠は、メディアやSNSが伝えるニュースの現場を訪れて想像を働かせ、当事者の姿を自画像で描くことで、日常と地続きにある「事件と人間の不可解さ」に分け入る注目のアーティストです。
本展を通じて過去、現在のアーティストが「出来事との距離」にいかに向き合ってきたかを探ります。



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