大阪の日本画 (東京ステーションギャラリー)
大阪の日本画
東京ステーションギャラリー
会期 2023年4月15日(土)〜6月11日(日)
会場に行ったら、4種類のチラシが置いてありました。
本展の代表画家ということでしょうか。
(画像はクリックで拡大表示になります)
この展覧会で、私が最も良いと思った作品、
三都の三園と言われた、京都の上村松園、東京の池田蕉園、大阪の島成園。
その、島成園の作品。(第6章に展示)
島成園《祭りのよそおい》1913年 大阪中之島美術館
祭りのため、上等な着物と履物、髪飾りをつけた左に座る二人、並んで座る絞り染めを着た少女は簡単な帯をつけ、羨ましそうな眼を二人に向ける。離れたところから三人をじっと見つめる少女は素足に草履姿で、髪飾りは一輪の野辺の花。親の経済状態が残酷に反映されて、子供社会にも明らかな貧富の差があることを、21歳の成園は少女の表情や装いを描き分けて見事に表現した。(キャプションから)
展覧会の構成です。
第1章 ひとを描く―北野恒富とその門下
北野恒富は、大阪の若き日本画家の研鑽の場を作った功労者でもある。その大きな機能を果たしたのが「自耀社」で、結成は対象3年(1914)10月のことだった。会員は中村貞似、難波春秋、生田花朝、辻富芳、橋本花乃らがいた。
中村貞似《失題》1921年 大阪中之島美術館
貞似の初期作となるが、師である恒富の女性像とは印象が異なり、その個性が早くから完成されていることを伝えている。(キャプションから)
第2章 文化を描く―菅楯彦、生田花朝
菅楯彦《阪都四つ橋》1946年 鳥取県立博物館
大正から昭和の初めにかけた4つの橋は次々に近代橋にかけ替えられたが、楯彦は、かつての界隈の様子を江戸時代の風俗の姿を借りて絵に似越しました。(キャプションから)
生田花朝《天神祭》1935年頃 大阪中之島図書館
神輿を乗せた船を中心に様々な船が川面を埋める船渡御の様子が生き生きと描き出されている。同図は人気を博し、生涯を通じて何点もえがいた。
第3章 新たなる山水を描く―矢野橋村と新南画
矢野橋村《峠道》1959年 個人蔵 (5/14まで展示)
第4章 文人画―街に息づく中国趣味
川邉青蘭《武陵桃源図》1908年 大阪中之島美術館
第5章 船場(せんば)派―商家の床の間を飾る画
平井直水《梅花孔雀図》1904年 大阪中之島美術館
本作は明治37年(1904)のセントルイス万博に出品され銀メダルを獲得した。孔雀を得意とした直水渾身の作品(キャプションから)
第6章 新しい表現の探求と女性画家の飛躍
―HPの解説ー
東京ステーションギャラリーでは、企画展「大阪の日本画」を2023年4月15日(土)から6月11日(日)まで開催します。日本の三都のひとつに数えられる大阪は、近代において、商工業都市として大きな経済力を誇りました。その経済力を背景に、高い教養をもつ富裕層らが美術品を求め、それに応えるかのように北野恒富、菅楯彦、島成園といった画家たちが優れた作品を生み出し、彼らからは有能な弟子たちも育ちました。本展は、大阪の近代日本画の展開を6章に分けて紹介します。明治から昭和前期に生み出された、華やかで洗練された名品の数々をご堪能ください。
| 固定リンク
コメント