« 2023年4月 | トップページ | 2023年6月 »

2023.05.28

六本木アートナイト2023

202301_20230528091701

六本木アートナイト2023

2023年5月27日(土)10:00~5月28日(日)18:00
※コアタイム: 27日(土)18:00 ~ 28日(日)6:00

スマホで撮った写真・動画をまとめてみました。 
コアタイム前に撮ったものです。

六本木アートナイト開催趣旨
「六本木アートナイト」は、生活の中でアートを楽しむという新しいライフスタイルの提案と、大都市東京における街づくりの先駆的なモデル創出を目的に開催する、アートの饗宴です。様々な商業施設や文化施設が集積する六本木を舞台に、現代アート、デザイン、音楽、映像、パフォーマンス等の多様な作品を街なかに点在させ、非日常的な体験をつくり出す本イベントは、東京を代表するアートの祭典として2009年3月にスタートし、年々発展を続けております。
※2011年は東日本大震災、2020年、2021年はコロナ禍により中止

 

| | コメント (0)

2023.05.26

「銀河鉄道の父」を読んでみました

映画化をきっかけに門井慶喜著の小説「銀河鉄道の父」を読んでみました。

Img_3349
第一刷発行 2017年9月12日
発行所 株式会社 講談社


宮沢賢治の父、家長としての政次郎を描いた小説。
明治、大正時代の家族(家庭)像 のなかでの政次郎と賢治、賢治最愛の妹トシの人生を主軸に話が展開していきます。
泣ける小説、特に7、8、9章は切ない。

宮沢賢治の作品、展覧会には接してきたので、解釈の参考になりました。
寓意性の高い宮沢賢治作品ですから・・・

目次
  1 父でありすぎる
  2 石っこ賢さん
  3 チッケさん
  4 店番
  5 文章論
  6 人造宝石
  7 あめゆじゅ
  8 春と修羅
  9オキシフル
10 銀河鉄道の父


拙blogの関連記事
ますむらひろしの銀河鉄道の夜(前編)


映画『銀河鉄道の父』予告【2023年5月5日(金・祝)全国公開】キノフィルムズ


こちらもお勧めです。
youtubeで「朗読宮沢賢治」で検索すると沢山の作品の朗読を聞くことができます。
元アナウンサーなどプロフェッショナルの朗読は心地いいです。


| | コメント (0)

2023.05.22

大阪の日本画 (東京ステーションギャラリー)

大阪の日本画

東京ステーションギャラリー

会期 2023年4月15日(土)〜6月11日(日)


会場に行ったら、4種類のチラシが置いてありました。 
本展の代表画家ということでしょうか。

(画像はクリックで拡大表示になります)
20230501_20230522113201 Img_20230522_0003
20230503_20230522113301 20230504_20230522113301


この展覧会で、私が最も良いと思った作品、
三都の三園と言われた、京都の上村松園、東京の池田蕉園、大阪の島成園。
その、島成園の作品。(第6章に展示)
20230505_20230522113601
島成園《祭りのよそおい》1913年 大阪中之島美術館
祭りのため、上等な着物と履物、髪飾りをつけた左に座る二人、並んで座る絞り染めを着た少女は簡単な帯をつけ、羨ましそうな眼を二人に向ける。離れたところから三人をじっと見つめる少女は素足に草履姿で、髪飾りは一輪の野辺の花。親の経済状態が残酷に反映されて、子供社会にも明らかな貧富の差があることを、21歳の成園は少女の表情や装いを描き分けて見事に表現した。(キャプションから)

展覧会の構成です。
第1章 ひとを描く―北野恒富とその門下
北野恒富は、大阪の若き日本画家の研鑽の場を作った功労者でもある。その大きな機能を果たしたのが「自耀社」で、結成は対象3年(1914)10月のことだった。会員は中村貞似、難波春秋、生田花朝、辻富芳、橋本花乃らがいた。
20230509
中村貞似《失題》1921年 大阪中之島美術館
貞似の初期作となるが、師である恒富の女性像とは印象が異なり、その個性が早くから完成されていることを伝えている。(キャプションから)

第2章 文化を描く―菅楯彦、生田花朝
20230506_20230522123001
菅楯彦《阪都四つ橋》1946年 鳥取県立博物館
大正から昭和の初めにかけた4つの橋は次々に近代橋にかけ替えられたが、楯彦は、かつての界隈の様子を江戸時代の風俗の姿を借りて絵に似越しました。(キャプションから)

20230507
生田花朝《天神祭》1935年頃 大阪中之島図書館
神輿を乗せた船を中心に様々な船が川面を埋める船渡御の様子が生き生きと描き出されている。同図は人気を博し、生涯を通じて何点もえがいた。

第3章 新たなる山水を描く―矢野橋村と新南画
20230511
矢野橋村《峠道》1959年 個人蔵 (5/14まで展示)

第4章 文人画―街に息づく中国趣味
20230510
川邉青蘭《武陵桃源図》1908年 大阪中之島美術館

第5章 船場(せんば)派―商家の床の間を飾る画
20230508_20230522124501
平井直水《梅花孔雀図》1904年 大阪中之島美術館
本作は明治37年(1904)のセントルイス万博に出品され銀メダルを獲得した。孔雀を得意とした直水渾身の作品(キャプションから)

第6章 新しい表現の探求と女性画家の飛躍


―HPの解説ー
東京ステーションギャラリーでは、企画展「大阪の日本画」を2023年4月15日(土)から6月11日(日)まで開催します。日本の三都のひとつに数えられる大阪は、近代において、商工業都市として大きな経済力を誇りました。その経済力を背景に、高い教養をもつ富裕層らが美術品を求め、それに応えるかのように北野恒富、菅楯彦、島成園といった画家たちが優れた作品を生み出し、彼らからは有能な弟子たちも育ちました。本展は、大阪の近代日本画の展開を6章に分けて紹介します。明治から昭和前期に生み出された、華やかで洗練された名品の数々をご堪能ください。

| | コメント (0)

2023.05.18

特別展 大阪市立東洋陶磁美術館 安宅コレクション名品選101

20230521

特別展 大阪市立東洋陶磁美術館
安宅コレクション名品選101

泉屋博古館東京

会期 2023年3月18日(土)~5月21日(日)

世界有数の東洋陶磁の名品を所蔵する大阪市立東洋陶磁美術館のコレクションの中核が「安宅コレクション」です。
その「安宅コレクション」から国宝2件、重文11件を含む珠玉の101件を展示しています。


この展覧会は撮影ができます(条件あり)

(画像はクリックで拡大表示になります)

20230522 20230523

国宝の2点(過去に何度か拝見しています)
20230503
国宝 飛青磁 花生 元時代・14世紀 龍泉窯 
 江戸時代、こうした鉄斑装飾のある龍泉窯青磁は日本では 「飛青磁」の名で愛玩されてきた。青磁に点じられた鉄斑が、空を浮遊する雲に見立てられたのであろうか。本作は江戸時代の大坂の豪商・鴻池家に伝来したもの。安宅コレクションに加わった最初の国宝で、昭和42年(1967) に初めて公開されると多くの観覧者から讃歓の声があ がったという。(キャプションから)

20230502
国宝 油滴天目 茶碗 南宋時代・12~13世紀 
南宋時代の建窯の天目や油滴天目はすでに室町時代に高く評価され、伝世の名品はいずれも日本にある。その名の由来とされる茶碗の内外の黒 にびっしりと生じた油の滴のような銀色の斑文に、青色を中心とした虹色の光の色彩のグラデーションが加わり幻想的な美しさを見せている。口縁には日本製と考えられる純度の高い金の覆輪がはめられ一層豪華さを増している。かつて関白・豊臣秀次 (1568~1595) 所持し、のち西本願寺、京都三井家、若狭酒井家に伝来した。(キャプションから)

 

素晴らしい名品揃いのなかから、私が選んだ3点。(こんな見方で楽しんできました)
別の日に行ったら、別の作品を選ぶかもしれませんが・・・・

20230505
紫紅釉 盆 明時代・15世紀 鈞窯
明時代の鈞窯で厳しい審査を通過した宮廷用の器である。清時代にも皇帝を魅了し続け、秘蔵された。(キャプションから)

20230504
粉青粉引 瓶 朝鮮時代・16世紀
懐石で亭主が客に預けるお預け徳利として使われたという。伝世の粉青粉瓶の最高傑作の一つで、加賀藩前田家、わかもと製薬創業者の長尾欽弥へ伝来した(キャプションから)

20230506
清花 窓絵草花文 面取壺 朝鮮時代・18世紀前半
白磁の肌は乳白色で潤いがあり、四面に描かれた草花文様も清楚で美しく、「秋草手」屈指の名品として知られる。(キャプションから)



展覧会の構成は以下の通りです。
≪第1展示室≫ 第一章 珠玉の名品

≪第2展示室≫ 第二章 韓国陶磁の美
美、それは自然であること

≪第3展示室≫ 第三章 中国陶磁の美
美、それは完璧であること。

≪第4展示室≫エピローグ


―HPの解説ー
世界有数の東洋陶磁の名品を所蔵する大阪市立東洋陶磁美術館。そのコレクションの中核が「安宅コレクション」です。安宅産業株式会社の会長であった安宅英一氏(あたか・えいいち:1901-1994)が、会社の事業の一環として1951年から25年かけて収集した961件もの名品の数々。その全てを選び抜いた安宅氏の眼は、決して従来の価値観に縛られることのない、ただそこに存在する美を見極めようとするものでした。
ところが、安宅産業の経営破綻によってコレクションは散逸の危機を迎えます。世界に類を見ない貴重なコレクションの行方が案じられる中、大阪を同じく本拠とする住友グループが大阪市に寄贈、美術館の建設に寄与しました。コレクションが安住の地を得て40周年を迎えたことを記念し、「安宅コレクション」から国宝2件、重文11件を含む珠玉の101件をご紹介します。

| | コメント (0)

2023.05.14

NHK大河ドラマ特別展「どうする家康」

Img_2411
(この画像はクリックで拡大表示になります)

NHK大河ドラマ特別展「どうする家康」は、
三井記念美術館で開催されています。

会期 2023年4月15日(土)〜6月11日(日)
※会期中、展示替えがあります。

20230401_20230508160401 Img_20230426_0002
20230403_20230508160501 20230404_20230508160601
(この画像(チラシ)はクリックで拡大表示になります)


展覧会の構成は以下の通りです。
展示室1
20230421_20230426184401
重要文化財 びいどろ薬壺 16~17世紀 久能山東照宮博物館蔵
家康が自ら調合した薬を入れたガラス製の薬壺。中の粉末は胃腸薬か?

20230422_20230426184801
重要文化財 洋時計 1573年 久能山東照宮博物館蔵 4/15~5/14展示
慶長14年(1609)スペイン属領のフィリピン総督ドン・ロドリゴ一行がメキシコへの航海中に房総沖で遭難し、家康がこれを救助し、帰国の船を提供した。それに対する謝礼として、慶長16年にスペイン国から送られた時計で、ゼンマイ式時打ち時計としては国内現存最古の時計です。(キャプションから)


展示室2(国宝の刀剣)
国宝 短刀 無銘貞宗(名物 徳善院貞宗) 南北朝時代(14世紀) 三井記念館蔵 5/16~6/11展示

国宝 短刀 無銘正宗(名物 日向正宗) 鎌倉時代(14世紀) 三井記念館蔵 4/15~5/15展示


展示室3(第4章)
江戸幕府と日本橋架橋(第4章「天下人への道」ー江戸開府)



(如庵ケース)
家康ゆかりの名物茶道具(第5章「大御所時代」ー駿府での生活


展示室4(第1章~第3章)
プロローグ 大日本五道中図屏風でたどる家康の足跡
20230409_20230426150001
20230411_20230426183801
大日本五大道中図屏風(部分) 江戸時代(19世紀) 三井記念美術館蔵
ビジュアルでたどる家康の一生
家康没後30年頃の景観で、岡崎城、浜松城、駿府城、甲斐、信濃、小田原城、関ヶ原の陣、名古屋城、そして久能山東照宮など家康の一生をビジュアルでたどることができる屏風。(キャプションから)

第1章「家康誕生」 ー今川からの独立と三河平定
家康誕生=天文11年(1542)12月26日
(居城1)岡崎城時代=永禄3年(1560)~元亀元年(1570)
20230432_20230513152701
徳川十六将図 1巻 江戸時代・元文4年(1739) 久能山東照宮博物館蔵 5/9~6/11展示

第2章 「戦国乱世の選択」ー今川・武田との抗争
(居城2)浜松城時代=元亀元年(1570)6月~天正14年(1586)12月20230433
長篠合戦図屏風 江戸時代(17世紀) 愛知・名古屋市博物館蔵 4/15~5/7展示

第3章「豊臣大名徳川氏」―豊臣政権下の家康
(居城3)駿府城時代Ⅰ=天正14年(1586)12月~天正18年(1590)7月
20230431_20230513153301
聚楽第行幸図屏風 江戸時代(17世紀)大阪・堺市美術館蔵 4/15~5/14展示


展示室5(第3章~第4章)
(居城4)江戸城時代Ⅰ=天正18年(1590)8月~慶長7年(1602)

第4章「天下人への道」ー関ヶ原

第4章「天下人への道」ー江戸開府
(居城5)江戸城時代Ⅱ(江戸開府)=慶長8年(1603)~慶長12年(1607)


展示室6
徳川家康の筆跡


展示室7(第5章~第6章)
関が原合戦図屏風(第4章「天下美智への道」ー関が原)
20230423_20230426185001
重要文化財 関が原合戦図屏風(津軽屏風) 桃山~江戸時代(17世紀) 大阪歴史博物館蔵 4/15~5/14展示
満天姫が家康からもらった屏風。津軽屏風ともいわれる大作。
家康の養女満天姫が弘前藩主津軽信政に嫁ぐ際に家康に懇願してもらい受け持参したという。(キャプションから)

第5章「大御所時代」―駿府での生活
(居城6)駿府城時代Ⅱ(大御所時代)=慶長12年(1607)~元和2年(1616)4月

第5章「大御所時代」ー大阪の陣
20230434
大阪冬の陣図屏風[部分] 江戸時代中期 東京国立博物館蔵 4/15~5/14展示

第6章「東照大権現」ー家康、神となる
20230405_20230426184001
後水尾天皇宸翰神号「東照大権現」(江戸時代17世紀)久能山東照宮博物館蔵 4/15~5/14展示
天皇が書いた神号。

20230406_20230426183701
東照大権現像 天海僧正賛写 江戸時代(17~18世紀) 久能山東照宮博物館蔵
神仏習合的な東照大権現。
東照大権現は、天台宗の僧天海が提唱する山王一実神道にもとずく神号である。

エピローグ 御神体 家康の刀剣と甲冑
20230407_20230426184201
重要文化財 金陀美具足(部分) 桃山時代(16世紀)久能山東照宮博物館蔵
若武者家康が着た金ぴかの甲冑。今川義元が桶狭間で討ち死にした時、19歳の家康(元康)は今川の属将として大高城に兵糧入れに成功していた。その時の甲冑とされる。

重要文化財 太刀 無銘光世 切付銘 妙純伝持ソハヤノツルキウツスナリ 鎌倉時代(13~14世紀) 久能山東照宮博物館蔵4/45~5/14展示
徳川家康鎮護の願いを込めた晩年の愛刀。久能山東照宮第一の重宝として伝来した家康の愛刀。家康は逝去の2日前にこの刀で罪人の試し斬りを命じ、自らの死後は剣威により長く子孫を鎮護すると述べたと伝わる。

 

―HPの解説ー
2023年のNHK大河ドラマは、62作目となる「どうする家康」です。これまで数多くの大河ドラマに登場してきた徳川家康ですが、単独主役は1983年の「徳川家康」以来40年ぶりとなります。
家康が生きた戦乱の世は、まさに予期せぬことが次々に起きる時代。家康は、リーダーとして、たくさんの「どうする?」を突き付けられ、ピンチを招いた局面でも、決して逃げずに答えを出し続け乱世を終わらせました。先行きの見えないのは現代も同じ。今回の大河ドラマでは、家康を現代に通ずるリーダー像として、様々な人間との関係を大切に描いています。
本展覧会では、このNHK大河ドラマ「どうする家康」と連動し、徳川家康のほか、織田信長、豊臣秀吉など、様々な戦国武将にまつわる品々や、同時代の美術品・歴史史料などを紹介し、徳川家康と彼が生きた時代を浮き彫りにします。

| | コメント (0)

2023.05.10

春の特別列品ー國學院大學図書館の名品ー 土御門家がみた宇宙ー江戸時時代の天文観測ー 

Img_2421_20230506105801
Img_2420

(画像はクリックで拡大表示になります)


春の特別列品ー國學院大學図書館の名品ー 
土御門家がみた宇宙ー江戸時時代の天文観測ー 

國學院大學博物館

会期 令和5(2023)年4月1日(土)~5月14日(日)

「今夜異星見ゆ、彗星たるかと云々」と報告を受けて、源頼朝が夜中にもかかわらず、寝所から庭に出て、自ら彗星を(ハレー彗星ではない)を望見している。
展示されている『吾妻鏡』の記述、解説を読むと頼朝の姿・様子が身近に感じられて楽しくなります。

11_20230508142301
Img_20230508_0002 Img_20230508_0003
出品目録 

國學院大學図書館には、「天文密奏」やその根拠となる天文観測の実態を伝える史料が所蔵されています。「土御門家記録」は60点を超える史料群で、特に嘉永6年(1853)と安政5年(1858)の彗星の観測記録は、観測から勘文の作成にいたる過程を詳細に知ることのできる貴重なものです。
本展は、春の特別列品としてそれらを初公開し、特に近世における天文学を古典籍や古文書を通して概観しようと思います。(HPから)


展覧会の構成は以下の通りです。

第1章 古代・中世の天文観測
(前略)
朝廷には天文・気象の観測とその異変の報告をおこなう陰陽寮が備えられ、そこに勤めた土御門家による『家秘要録』からは、中世後期に生じた彗星や流星、あるいは地震や降雹といった天文・気象変異の具体が明らかとなる。(本展カタログから)
Img_2415
「土御門家記録」箱・目録
『家秘要録 天変地妖記』『家秘要抄』室町時代後期
『家秘要録』江戸時代中期
國學院博物館蔵

Img_2417
伊勢暦 嘉永5年(1852) 國學院博物館蔵
浮世絵「山海愛度図会 卅三」 嘉永5年(1852)12月 國學院博物館蔵

第2章 近世ー土門家の天文観測
「土御門記録」において最もまとまった資料群が嘉永六年(1853)のクリンカーフューズ彗星、安政五年(1856)のドナティ彗星の観測記録である。
(中略)
一般に天文学史では、江戸幕府天文方の技術を洋学知、土御門家の技術を伝統的・呪術的天文知と評価する向きがあるが、ドナティ彗星の観測技術を見る限り、基本的には江戸幕府天文方や大阪の商人天文学者間家と変わらないものであり、精度においては、天文方・間家の観測数値に比して、土御門家の観測数値が欧米のそれに最も近いことが、本史料の分析から明らかになった。(本展カタログから)

20230501
土御門家記録 安政五年戊午彗星出現図 《安政五年(1858)8月29日~9月13日)
安政五年(1858)8月29日から9月13日までの彗星の位置を朱線で結び、軌道を示した図。


第3章 天文に魅せられた人々
日蝕・月蝕・彗星などの天文現象に関心を持っていたのは、一部の天文家だけではなかった。このことは、武家・公家・神主・僧侶・町人・百姓など様々な社会階層の人々が天文現象を記録していることからもうかがえる。
(後略)
(本展カタログから)



春の特別列品「土御門家がみた宇宙-江戸時代の天文観測」ご紹介
國學院大學博物館 Online Museu 


―HPの解説ー
土御門家は、平安中期の陰陽師・安倍晴明を受け継ぐ支流の一つで、代々、陰陽家として主に天文道をもって朝廷に仕えた公家です。徳川家康の将軍就任に際して、土御門久脩が室町幕府の先例にならい、陰陽道の祭祀である「天曹地府祭」を挙行したことを契機に、同家は朝廷・幕府における祭祀主催者としての地位を築き始めました。天和3年(1683)、徳川綱吉の朱印状と霊元院(霊元上皇)の綸旨をもって陰陽道本所となってからは、職札の発行や触頭の設置をもって諸国の陰陽師を統括しました。

 土御門家の家職の一つに「天文密奏」があります。古代から日蝕・月蝕・彗星などは天皇の身体や社会に害を及ぼす兆候と考えられ、祭祀や祈祷が行われてきました。國學院大學図書館には、こうした「天文密奏」やその根拠となる天文観測の実態を伝える史料が所蔵されています。「土御門家記録」は60点を超える史料群で、特に嘉永6年(1853)と安政5年(1858)の彗星の観測記録は、観測から勘文の作成にいたる過程を詳細に知ることのできる貴重なものです。
 本展は、春の特別列品としてそれらを初公開し、特に近世における天文学を古典籍や古文書を通して概観しようと思います。

| | コメント (0)

2023.05.06

エドワード・ゴーリーを巡る旅

Img_2423

20230401_20230503184801

エドワード・ゴーリーを巡る旅は、

渋谷区立松涛美術館で開催されています。

会期 2023年4月8日(土)~6月11日(日)

この美術館には、よく通っていますが、ショップのレジに行列ができるのは初めてのような気がします。
こんなお知らせがHPにあります。  
*「エドワード・ゴーリーを巡る旅」展 混雑状況のお知らせ*
土曜日・日曜日などの休日は、多くのお客様にご来館をいただいており、展示室・ショップともに、混雑が発生しています。お時間に余裕を持ってお越しください。平日は、比較的ゆったりとご覧いただけます。


エントランスホールの椅子前テーブルと、
2階展示会場のソファー・テーブルにエドワード・ゴーリーの作品が置かれていて自由に読む(見る)ことができます。

ゴーリー作品初見の方には・・・
「本を読んで、展示原画作品を観る」という繰り返しがお勧めです。
私が観に行った日も、皆さん入れ代わり立ち代わり、本を手に取って読んで(見て)いました。

エドワード・ゴーリーの著わした不思議な、ときに悲惨な、残酷な世界・・・心惹かれるかもしれません。
作品のどこかに伏線アイテムが隠れているかも?です。

20230402_20230504164301 20230403_20230504164401

(画像はクリックで拡大表示になります)

展覧会の構成は次の通りです。

第Ⅰ章 ゴーリーと子供
20230408_20230504111101
《不幸な子供》原画 1961年 ペン、インク、紙

20230404_20230504104701
《ギャッシュリ―クラムのちびっ子たち》原画 1963年 ペン、インク、紙
 

第Ⅱ章 ゴーリーが描く不思議な生き物
20230409_20230504111301
《うろんな客》原画 1957年 ペン、インク、紙


第Ⅲ章 ゴーリーと舞台芸術
20230406_20230504110201
《狂瀾怒涛》原画 1987年 ペン、インク、紙

第Ⅲ章 ゴーリーの舞台

第Ⅳ章 ゴーリーの本作り
20230405_20230504105701
《ジャンブリーズ》原画 1968年 ペン、インク、紙

20230407_20230504110801
《蒼い時》草稿 1975年 ペン、インク、紙

第Ⅴ章 ケープコッドのコミュニティーと像

 

―HPの解説ー
不思議な世界観と、モノトーンの緻密な線描で、世界中に熱狂的なファンをもつ絵本作家エドワード・ゴーリー(Edward Gorey,1925‒2000)。近年、日本でも『うろんな客』『不幸な子供』などの絵本が次々と紹介されてきました。ゴーリーは、自身がテキストとイラストの両方を手がけた主著(Primary Books)以外にも、挿絵、舞台と衣装のデザイン、演劇やバレエのポスターなどに多彩な才能を発揮しました。

本展は、そんな作家の終の棲家に作られた記念館・ゴーリーハウスで開催されてきた企画展から、「子供」「不思議な生き物」「舞台芸術」などのテーマを軸に約250 点の作品で再構成するものです。米国東海岸の半島に残る古い邸宅へと旅するように、達観したクールな死生観を持つ謎めいた作品との邂逅をお楽しみください。

 

| | コメント (0)

2023.05.02

4月花散歩 2023

4月の花散歩

新緑のやさしさ、次々に花が開く樹々、野草・・・
この季節の花散歩で元気・勇気をもらってます。

スマホで撮った写真、動画をまとめてみました。
野鳥は、デジタル一眼カメラで撮ったものです。

| | コメント (2)

« 2023年4月 | トップページ | 2023年6月 »