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2023.04.05

創立150年記念特集 コレクションの探求 はにわ展から50年

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創立150年記念特集 コレクションの探求 はにわ展から50年

トーハク 平成館 企画展示室

会期 2023年2月28日(火) ~ 2023年4月9日(日)

 

昭和48(1973)年、特別展観「はにわ」が東京国立博物館で開催されました。本特集は、その「はにわ」展から現在にいたる東京国立博物館が所蔵する埴輪の50年間を振り返ります。

(画像はクリックで拡大表示になります)

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重文 埴輪 短甲の武人 1個 埼玉県熊谷市上中条出土 古墳時代・6世紀

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重文 猪形埴輪 1個 群馬県伊勢崎市 剛志天神山古墳出土 古墳時代・6世紀

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眉庇付冑形埴輪 1個 宮崎県西都市 西都原169号墳出土 古墳時代・5世紀


ー調査・研究ー
・出土古墳の特定ー50年の間でわかった名前
群馬県にある赤堀村104号墳の出土品も、50年前は出土所在地の地名の記載があるだけでしたが、近年の調査・研究の進展により、具体的な古墳名を特定することができました。(パンフレットから) 
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埴輪 鍬を担ぐ男子 1個 群馬県伊勢崎市 赤堀村104号墳出土 古墳時代・6世紀

・三次元計測ー立体情報を得る
三次元計測データから、レプリカの石膏型を作ったり、VR(バーチャルリアリティー)による埴輪の鑑賞など、新たな展示手法として注目されています。
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重文 家形埴輪 1個 奈良県桜井市外山出土 古墳時代・5世紀

・X線CTー埴輪の内部を見る
埴輪の内部や断面を可視化することにより、制作技法を把握したり、亀裂を見つけることで、埴輪の取り扱い方法や修理方針を決める判断材料になっています。(パンフレットから)
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鞆形埴輪 1個 群馬県伊勢崎市 恵下古墳出土 古墳時代・6世紀
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鞆形埴輪のX線画像


ー保存・修復ー
東博では、埴輪の解体を含む大がかりな本格修理を行い、展示で活用できるようにしています。これらのことは、埴輪を次世代に継承することにもつながります。(パンフレットから引用)
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重文 船形埴輪 1個 宮崎県西都市 西都原古墳群出土 古墳時代・5世紀
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修理のために解体した船形埴輪


ー美術と埴輪ー
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埴輪 胡座の男子 1個 栃木県真岡市亀山出土 古墳時代・6世紀 
埴輪 帽子を被る男子 1個 栃木県真岡市亀山出土 古墳時代・6世紀
斎藤清は、この2点の埴輪をモチーフとして、昭和28年(1953)に二曲一双の屏風絵をせいさくし、第2階日本国債美術展に出品しています。


ー国宝・重要文化財の埴輪ー新たに指定された埴輪
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靫形埴輪残片  奈良県天理市 東大寺山古墳出土
靫(ゆき)とわ矢を入れる道具です。東大寺山古墳の副葬品一括が国宝になる際に、附(つけたり)として指定されました。埴輪としては2番目の国宝となりました。(パンフレットから)

 

【オンラインギャラリートーク】 3月「創立150年記念特集 コレクションの探求 はにわ展から50年」 河野正訓研究員(特別展室主任研究員)
TokyoNationalMuseum

―HPの解説ー
埴輪に関する調査研究は、この50年間で格段に進み、出土古墳の特定や出土品の性格について再評価が日々行われてきました。調査技術も進歩し、とりわけ3次元計測によって埴輪の外形を克明に記録できるようになり、X線CT撮影によって埴輪の内部の様子を詳細に観察できるようになりました。この成果は修理やレプリカの作成などにも活かされています。

現在では考古分野で注目されることの多い埴輪ですが、美術史の観点からも高い評価が得られています。ここでは国立博物館のニュースの題字や挿絵を担当し、当館とも縁の深い、版画家の斎藤清が愛した埴輪もご紹介します。さらに、古くから注目されてきた埴輪や近年再評価がなされた埴輪も合わせて展示します。

150年後も来館者の皆様にお楽しみいただけるように、東京国立博物館では調査研究や保存修復を継続的に進めて参ります。

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