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2022.12.30

2022年に観てきた展覧会10選

新型コロナ禍のなか、行動制限の緩和は行われてきましたが、入場予約制をとっている美術館・博物館も多くみられます。
入場料金の値上げも目立つ昨今。
見逃した展覧会も多くありますが、今年観てきた展覧会から、思いつくままに10の展覧会を選んでみました。

以下、開催日順に並べました。


特別展 ポンペイ
会期 2022年1月14日(金)~4月3日(日)
東京国立博物館
ポンペイ展は過去に何度か観てきましたが、この展覧会は集大成。
これ以上の規模の展覧会は今後ないのでは・・

彫刻刀が刻む戦後日本―2つの民衆版画運動
工場で、田んぼで、教室で
みんな、かつては版画家だった
会期 2022年4月23日(土)~7月3日(日)
町田市立国際版画美術館
この美術館ならではの企画展。
民衆版画運動の歴史を丹念に検証、この美術館で開催されてきた展覧会との関連にも思いを馳せて・・・

生誕100年 ドナルド・キーン展―日本文化へのひとすじの道
会期 2022年5月28日(土)~7月24日(日)
神奈川県立近代文学館
ドナルド・キーンの日本(日本文学)への思い、研究の広さ、深さを今更ながら思い知らされた。
この人は天才だと、あらためて感心。


ゲルハルト・リヒター展
会期 2022年6月7日(火)~ 10月2日(日)
東京国立近代美術館
展示品に至るまでの制作過程、塗り込まれた思い。

歌枕 あなたの知らない心の風景
会期 2022年6月29日(水)~8月28日(日)
サントリー美術館
何となく分かったような気がしていた「歌枕」の世界感を作品を通して明瞭に・・・

生誕100年 斎藤真一展 瞽女と郷愁、さすらい
会期 2022年7月2日(土)~9月25日(日)
小林古径記念美術館
新潟、高田市の旅で、出会った地元ならではの企画展。素晴らしい思い出に・・・


李禹煥展
会期 2022年8月10日(水)~11月7日(月)
国立新美術館
国立新美術館、屋内外の展示空間を使った大回顧展。
最終コーナーの作品(新作)に李禹煥の進化(深化)はとまらないと・・ 

国宝展 東京国立博物館のすべて
会期 2022年10月18日(火) ~ 2022年12月11日(日)
東京国立博物館
トーハクの国宝に囲まれた素晴らしい空間に居られただけで大満足。
最も予約チケットが取れない展覧会でした。

祈り・藤原新也
会期 2022年11月26日(土)~2023年1月29日(日)
世田谷美術館
藤原新也の作品、その表現は秀逸。添えられた言葉、文章にも本当に感心させられる。

諏訪敦「眼窩裏の火事」
会期 2022年12月17日(土)~2023年2月26日(日)
府中市美術館
対象物を丹念にみること、そして・・
精神性を描き込んだ写実表現(作品)に、この美術家の展覧会は見逃せないと常々思っています。
静物画の質感も素晴らしいです。

 

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2022.12.28

祈り・藤原新也

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会期: 2022年11月26日(土)~2023年1月29日(日)

学生時代のインドへの旅に始まる藤原新也の表現活動は、世界を巡り、その表現のかたちも写真、、文章、絵画、書と多岐にわたります。
その活動を、最新作品を含めて網羅した展覧会。
展示写真などに添えられた言葉、文章もこの展覧会の魅力のひとつです。

展覧会の構成は以下の通りです。
序章
Memento Mori
Memento Vitae
チベット
逍遥遊記
 台湾
 香港
 朝鮮半島
イスタンブール
アメリカ
香港 雨傘運動
渋谷 ハロウィン
いま
日本巡礼
東日本大震災
寂聴
バリ島
禁足の森
藤原新也の私的世界
 原初の旅
 少年の港
 父

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序章、Mement Mori(展示風景)

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ともしび

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ニンゲンは犬に食われるほど自由だ。

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あの人がさかさまなのか、わたしがさかさまなのか。

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信じることの愚かさ。 信じることの賢(えら)さ。

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天空(チベット高原)展示風景

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寿命とは、切り花の限りある命のようなもの。

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雨傘運動

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東日本大震災(展示風景)

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寂聴

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(左)禁則の島(沖ノ島)  (右)バリ島

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少年の港(展示風景)

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原初の旅(展示風景)

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ひろーい景色の中 ふたつの ちいさな脈拍。


スマホで撮った写真を纏めて見ました。




ーHPの解説ー
開催概要
1944年に福岡県門司市(現 北九州市)に生まれた藤原新也。東京藝術大学在学中に旅したインドを皮切りに、アジア各地を旅し、写真とエッセイによる『インド放浪』、『西蔵(チベット)放浪』、『逍遥游記(しょうようゆうき)』を発表します。1983年に出版された単行本『東京漂流』はベストセラーとなり、社会に衝撃を与えます。また同年に発表された『メメント・モリ』は、若者たちのバイブルとなりました。1989年には、アメリカを起点に西欧へと足をのばし、帰国後は自身の少年時代を過ごした門司港で撮影した『少年の港』をはじめ、日本にカメラを向けます。そして旅のはじまりから50年後、現代の殺伐を伝えるニュースを背に、大震災直後の東北を歩き、コロナで無人となった街に立って、これまでの道程と根幹に流れる人への思いを「祈り」というタイトルに込めます。そして藤原の見た、人が生き、やがて死へと向かうさまは、現在形の〈メメント・モリ(死を想え)〉へと昇華され、新たな姿でわたしたちの「いま」を照らします。
藤原の表現活動で特筆すべきは、写真、文筆、絵画、書とあらゆるメディアを縦横無尽に横断し、それぞれの領域において秀でた表現を獲得していることにあります。
本展は、祈りをキーワードに、初期作から最新作までの作品を一堂に展示して、藤原新也の多彩な仕事を立体的に展開します。

なお本展会場は、一部の作品を除いて撮影可となっております。


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2022.12.24

上野アーティストプロジェクト2022 「美をつむぐ源氏物語―めぐり逢ひける えには深しな―」

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上野アーティストプロジェクト2022
「美をつむぐ源氏物語―めぐり逢ひける えには深しな―」は、
東京都美術館で開催されています。

会期 2022年11月19日(土)~2023年1月6日(金)

2017から開始された「上野アーティストプロジェクト」第6弾のテーマは「源氏物語」です。

人との出会いはもちろん、美術館で作品とめぐり逢うことも、ひとつの「えに(縁)」と言えます。人や社会とのつながり方が変化しているコロナ禍において、本展が私たちの生活を見つめ直す機会となれば幸いです。(HPから)

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(画像はクリックで拡大表示になります)

展覧会の構成は次の通りです。
第1章 和歌をよむ
鷹野理芳
高木厚人
第2章 王朝のみやび
玉田恭子
青木寿恵
石踊達哉
第3章 歴史へのまなざし
守屋多々志
渡邊浩公


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鷹野理芳《垣間見 玉髪「蛍の巻」より》2022年 紙本墨書 


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高木厚人《うつせみ》2022年 紙本墨書 作家蔵 


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玉田恭子《紫之にき》2019年 宙吹き、キルンワーク、ラスター彩 作家蔵 

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《硝琵琶「降臨」》2013年 宙吹き 作家蔵
《貝合わせ》「源氏香歌」》2012年 宙吹き、キルンワーク、ラスター彩


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青木寿恵《虫の音》製作年不詳 紙本着色 寿恵更紗ミュージアム蔵
    《調べの園》製作年不詳 紙本着色 寿恵更紗ミュージアム蔵 

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青木寿恵《王朝》1974年 綸子 寿恵更紗ミュージアム蔵
    《源氏物語》1976年 綸子 寿ミュージアム


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石踊達哉《真木柱》1997年 紙本着色 講談社蔵

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石踊達哉《「橋姫」の帖より 有明月》1997年 紙本着色 講談社蔵 


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渡邊裕公《千年之恋~源氏物語》カラーボールペン、カンヴァス 2016年作家蔵

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渡邊裕公《平成回想~繁栄と受難~》2019年 カラーボールペン、カンヴァス 作家蔵

作品リストには、「源氏物語のあらすじ」があります。
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―HPの解説ー
「上野アーティストプロジェクト」は、「公募展のふるさと」とも称される東京都美術館の歴史の継承と未来への発展を図るために、2017年より開始したシリーズです。その第6弾となる本展は、「源氏物語」がテーマです。
平安時代に紫式部が執筆した源氏物語には、四季折々の美しい情景とともに、多数の登場人物が魅力的に描かれています。主人公の光源氏を中心に紡がれる人間模様は、現代の私たちにも通じるものがあります。読者は登場人物と自分とを重ね合わせ、物語に感情移入することができるからこそ、約1000年の間、変わらず読み継がれてきたのではないでしょうか。そして、長い間広く親しまれてきたことにより、美術工芸や芸能など他のジャンルにも影響を与え、源氏物語は時代や文化を超えて人びとを魅了してきました。
本展では、絵画・書・染色・ガラス工芸という多彩なジャンルの作家をご紹介します。人との出会いはもちろん、美術館で作品とめぐり逢うことも、ひとつの「えに(縁)」と言えます。人や社会とのつながり方が変化しているコロナ禍において、本展が私たちの生活を見つめ直す機会となれば幸いです。

 

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2022.12.20

京都智積院の名宝 抒情と荘厳

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「京都智積院の名宝 抒情と荘厳」はサントリー美術館で開催されています。

会期 2022年11月30日(水)~2023年1月22日(日) 
展示替えがあります。

京都・奈良を旅したいと思ていても、なかなか行けず。
この展覧会に早速出かけました。
初日に行って、後に再訪しました。

秀吉は、三歳で亡くなった長男・鶴松(棄丸)の菩提を弔うために、大伽藍を持つ祥雲禅寺(祥雲寺)を作りました。その室内を絢爛豪華な障壁画で埋め尽くすように命じられたのが、当代人気の絵師・長谷川等伯とその一門でした。
国宝《楓図》《桜図》《松に秋草図》《黄蜀葵図》は祥雲寺客殿のために描かれた障壁画です。
祥雲寺の障壁画はさまざまな変遷を経たのち、智積院に受け継がれ現在に至っています。

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等伯プロデュース国宝障壁画一挙公開。

展覧会場では、等伯の国宝《楓図》と長男・久蔵の《桜図》が並べて展示されています。
将来を嘱望されながら久蔵は《桜図》を描き上げたわずか2年後26歳で亡くなります。
そして久蔵の死後に描かれたと思われるのが等伯の《楓図》です。
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国宝《桜図》長谷川久蔵 五面のうち四面 桃山時代 16世紀 智積院蔵
緑鮮やかな柳を背景に大輪の八重桜がみごとに花開き春爛漫の風情をたたえている。胡粉(白い絵の具)を盛り上げた桜の花弁は金地に明るく映える。
傍らには山吹、躑躅、菫、蒲公英などの可憐な草花がさきそろう。等伯の長男・久蔵筆とする説が有力で、智積院障壁画は、父子の最後の共同制作となった。(キャプションから)

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国宝《楓図》長谷川等伯 六面のうち四面 桃山時代 16世紀 智積院蔵
等伯が描いた紅葉を軸とする絢爛豪華な競演である。巨木を軸とする狩野永徳の大画様式をふまえながら、等伯は生い茂る秋草を、野趣あふれる姿で併せ描く。楓の枝は粗放な筆運びだが、木犀、鶏頭、萩、菊などは傍らに寄り添うように描かれており、誰もが心和む空間を構築することに成功している。(キャプションから)

展示構成は以下の通りです。
第1章 空海から智積院へ
第2章 桃山絵画の清華 長谷川派の障壁画
 智積院の名宝が結んだ美
第3章 学山智山の仏教美術
第4章 東アジアの名品集う寺


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国宝《松に秋草図》長谷川等伯 二曲一双 桃山時代16世紀
《楓図》《桜図》は画面に上下の切り詰めがあるのに対し、本作は屏風に改装されながらも制作当初の画面の高さを維持していることで貴重である。木槿や芙蓉の白い花は写実的に描かれているが、薄の配置には幾何学的な構図感覚がうかがわれる。茎と葉が勢いよく伸びていく描写は実に見応えがある。(キャプションから)

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《婦女喫茶図》堂本印象 四面 昭和33年(1958
洋装と和装の女性が野点をするという寺院の襖絵としては大胆な主題である。この時期の堂本印象は抽象主義への挑戦を続けており、本作も庭の樹々などから、その取り組みをうかがうことができる。斬新な画題と表現により、寺内外の話題になったと伝わる。なお、女性2人は印象の姪がモデルとされている。(キャプションから)

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重要文化財《童子経曼荼羅図》 一幅 鎌倉時代 13世紀
童子の病気や安産祈願のためにとり行われた童子経法の本尊画像。中央に童子を守る栴檀乾闥婆が坐し、その周囲に童子の生命を脅かす鬼神と病に悩む裸形の童子を組にして描く。特に栴檀乾闥婆の装いは、金箔の上から白や朱などで繊細に描き込まれており、鎌倉時代前半の仏画のなかでは優品に数えられる。(キャプションから) 

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国宝 金剛経 張即之 南宋時代 宝祐元年(1253)

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重要文化財 爆布図(滝図)一幅 宋時代 13世紀


サントリー美術館「京都・智積院の名宝」 58秒
サントリー公式チャンネル

―HPの解説ー
京都・東山に建つ智積院は、弘法大師空海(774~835)から始まる真言宗智山派の総本山で、全国に末寺約3,000を擁します。高野山中興の祖といわれる興教大師覚鑁(1095~1143)の法統を受け継ぎ、後に隆盛を極めた紀伊国根来寺山内で室町時代中期に創建されました。天正年間には豊臣秀吉政権の下で一旦衰退しますが、その後、徳川家康の寄進を受け、江戸時代初期には現在の地に再興を遂げました。この地には元々、秀吉の夭折した息子・鶴松(棄丸)の菩提を弔うために建てられた祥雲禅寺があり、長谷川等伯(1539~1610)と息子・久蔵(1568~93)が描いた名高い金碧障壁画群も、智積院による手厚い保護を受けて今日まで大切に守り伝えられてきました。
本展は、国宝「楓図」「桜図」など、誰もが知る障壁画群を初めて寺外で同時公開し、桃山時代の絢爛豪華な抒情美にふれる貴重な機会となります。また、国宝「金剛経」や重要文化財「孔雀明王像」の他、仏堂を荘厳する仏教美術の貴重な優品や、近代京都画壇を代表する堂本印象(1891~1975)による「婦女喫茶図」に至るまで、智積院が秘蔵する多彩な名宝を一堂に公開します。

 

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2022.12.16

展覧会 岡本太郎 

「展覧会 岡本太郎」は、
東京都美術館で開催されています。

会期 2022年10月18日(火)~12月28日(水)

毎回「TARO賞」を観に川崎市岡村太郎美術館 (現在、工事休館中)
に行っている関係で、また、過去にもそれなりの規模の企画展を観てきたこともあって、
既視感のある作品が並んでいましたが、
「岡本太郎のパリ時代のものとされる作品」などが展示されている点も含めて、岡本太郎の全体像を網羅した回顧展になっていました。

「何が本職なのか?」と聞かれ、岡本太郎はこう答えます。「人間――全存在として猛烈に生きる人間」

(画像はクリックで拡大表示になります)

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展覧会の構成は以下の通りです。
本展の最初の展示室は、「対極主義」さながら、その全仕事のなかから選りすぐった作品が、時間軸、テーマ、ジャンルを超えてぶつかり合う空間です。(本展、ごあいさつから)
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(手前)《若い夢》1974年 FRP 川崎市岡本太郎美術館
(その奥)《森の掟》1950年 油彩・カンヴァス 川崎市岡本太郎美術館
異質のものを画面に混在させた「対極主義」の代表作

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展示風景

第1章:“岡本太郎”誕生 —パリ時代—
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(右から)作品A・B・C(推定岡本太郎)c.1931-33 油彩・羽・カンヴァス コベール・ル ガールコレクション(パリ)
《痛ましき腕》1936(1949年再制作) 油彩・カンヴァス 川崎市岡本太郎美術館
国際シュアレアリスム・パリ展に出品され、高く評価された作品

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(左)《露店》1937年(1949年再制作) 油彩・カンヴァス ソロモン・R・グッゲンハイム美術館(ニューヨーク)
約40年ぶり、ニューヨークから初里帰り。

第2章:創造の孤独 —日本の文化を挑発する—
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《燃える人》1955年 油彩・カンヴァス 東京国立近代美術館
1954年のビキニ環礁の水爆実験で第五福竜丸が被爆した事件をもとに描かれた。

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《重工業》1947年 油彩・カンヴァス 川崎市岡本太郎美術館 (LBFに展示)

第3章:人間の根源 —呪力の魅惑— 
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展示風景(スライド、写真、油彩画など)
 
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《愛撫》1964年 油彩・カンヴァス 川崎市岡本太郎美術館
岩手県の民族舞踊「鹿踊り」に着想を得たといわれる作品。

第4章:大衆の中の芸術
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展示風景
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展示風景(旧東京都庁舎壁画原画など)

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《犬の植木鉢》1955年 陶 川崎市岡本太郎美術館 (LBFに展示)

第5章:ふたつの太陽 —《太陽の塔》と《明日の神話》—
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《太陽の塔(1/50)》1970年 FRP 川崎市岡本太郎美術館
《明日の神話》1968年 油彩・カンヴァス 川崎市岡本太郎美術館

第6章:黒い眼の深淵 —つき抜けた孤独—
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(右から)《動物》1954年(その後加筆)油彩・カンヴァス 岡本太郎記念館
《死の灰》1956(その後加筆)油彩・カンヴァス 岡本太郎記念館

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《雷人》1995(未完)油彩、カンヴァス 岡本太郎記念館
岡本太郎が、最後に取り組んだとされる作品。


この展覧会は撮影可です。
スマホで撮って、まとめて見ました。



―HPからー
開催趣旨
絵画、立体、パブリックアートから生活用品まで、強烈なインパクトのある作品を次々と生み出し、日本万国博覧会(大阪万博)の核となる「太陽の塔」をプロデュースし、晩年は「芸術は爆発だ!」の流行語とともにお茶の間の人気者にもなった岡本太郎。
彼は、戦後日本の芸術家としてもっとも高い人気と知名度を誇るひとりでありながら、あまりに多岐にわたる仕事ぶりから、その全貌を捉えることが難しい存在でもありました。「何が本職なのか?」と聞かれ、彼はこう答えます。「人間――全存在として猛烈に生きる人間」。

18歳で渡ったパリの青春時代から、戦後、前衛芸術運動をけん引した壮年期の作品群、民族学的視点から失われつつある土着的な風景を求めた足跡や、大衆に向けた芸術精神の発信の数々、さらにアトリエで人知れず描き進めた晩年の絵画群まで――。本展は、常に未知なるものに向かって果敢に挑み続けた岡本太郎の人生の全貌を紹介する、過去最大規模の回顧展です。


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2022.12.12

「静嘉堂@丸の内」に行ってきました。 2022年12月

静嘉堂文庫美術館の展示ギャラリーは、丸の内の明治生命館1階に移転しました。
その静嘉堂@丸の内に行ってきました。

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「重要文化財「明治生命館」について」はこちらから(明治安田生命)

移転前は、二子玉川駅から静嘉堂文庫美術館まで歩いて行ってました、
企画展ごとに何年も・・・
展示ギャラリーを丸の内に移転することは悲願だったようです。

その「静嘉堂@丸の内」を、期待をもって訪れてみました。
緑に囲まれた世田谷区岡本の静嘉堂文庫美術館も良かったですけど。

当日、スマホで撮ってみました。
「ホワイエ」のみ撮影可、展示室は撮影不可でした。


皆さんの情報源は、何からなのだろう?と思うくらいの混雑でした。
(事前予約制です) 

展示ギャラリー展示ケース前には、熱心な鑑賞者の列でなかなか動かない状態でした。

(画像はクリックで拡大表示になります)

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ホワイエ(出入口から正面)
右にGallery1、中央にGallery2、左にGallery3・4があります。

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Gallery1

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Gallery2

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Gallery3・4

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開催中の展覧会
静嘉堂創設130周年・新美術館開館記念展Ⅰ
響きあう名宝
―曜変・琳派のかがやき―

会期 2022年10月1日(土)〜12月18日(日)
[前期]10/1(土) ~ 11/6(日)
[後期]11/10(木) ~ 12/18(日)

展示構成です。
第1章 静嘉堂コレクションの
第2章 中国文化の粋 
 第1部 宋~元時代
 第2部 明~清時代
第3章 金銀かがやく琳派の美
第4章 国宝「曜変天目」を伝えゆくー岩崎彌太郎の審美眼

静嘉堂文庫美術館(静嘉堂@丸の内)「響きあう名宝―曜変・琳派のかがやき―」
アイエム[インターネットミュジアム]

―HPの解説ー
創設130周年を迎える静嘉堂は、美術館のギャラリーを世田谷岡本の地から、丸の内の重要文化財建築、明治生命館(昭和9年〈1934〉竣工)1階へ移転いたしました。
開館記念展第1弾となる本展では、静嘉堂が所蔵する全ての国宝を始め、茶道具・琳派作品・中国書画や陶磁器・刀剣などの選りすぐりの名宝を、新たな建築空間に合わせ4つのテーマで展観するものです。

昭和初期の代表的な近代洋風建築の、大理石を多用した重厚な建築美の中、高い天窓から自然光が差し込むホワイエを取り囲むように向き合う4つの展示室で、作品は数百年の歴史ある輝きを放ちながら互いの美を響かせあい、皆さまをお迎えいたします。
明治20年代の半ば、静嘉堂創始者の岩﨑彌之助は丸の内で三菱のオフィスビル街建設を進めながら、その一角に「ミュージアム」なるものを造りたいと願いました。100年を超える創立者の夢が今、花開きます。

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2022.12.08

創立150年記念事業 未来の国宝―東京国立博物館 書画の逸品― 川村清雄《形見の直垂(虫干)》 中国·汝蒸《青磁盤》 

創立150年記念事業 未来の国宝―東京国立博物館 書画の逸品―
2022年4月12日(火) ~ 2023年4月9日(日)

以下の画像はクリックで拡大表示になります。

展示期間 11月22日(火)~12月25日(日)
《形見の直垂(虫干)》
川村清雄筆 明治32~44年(1899~1911)
(下の画像、照明がガラスケースに映り込んでいます)
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着物姿の少女が左手をのばし、何かに思いを募らせるかのように、白い衣装をみつめています。この作品は明治時代における油彩画の先駆者のひとり、川村清雄 (1852~1934) が恩人ともいえる勝海舟 (1823~99) の死を悼み、亡き恩人に捧げられた万感の思いをこめた絵です。
少女がまとう白い直垂は、勝の葬儀の際に棺に従った川村自身が着たものです。右の小さな棺の上にのった洋装の石膏胸像は勝の肖像写真をもとにしたものといわれています。和蘭絨毯や勝の朱の式服 (礼服)能装束、古代ローマの火皿などといった勝の遺愛の品々が、花を添えられて並べられています。
川村は旗本の家に生まれ、明治維新後早くに渡欧してイタ リアやフランスで本格的に油彩画を学び、西洋の伝統的な技法を身につけました。緻密なマティエールを表現する高度な画力を持つに至った川村は、帰国後には絹や金銀箔など、日本画の材料と手法を積極的に取り入れていきました。この作品のなかでも、美しい色彩によって、和洋の衣装や道具が対照するように構成されて、西洋の絵画である油彩画に和の趣が強く描き出されています。
担当研究員 松嶋雅人


本館14室にも「未来の国宝」が展示されていました。
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展示期間 2022年11月15日~12月25日
《青磁盤》
中国·汝蒸
北宋時代·11~12世紀|陶製|川端康成旧蔵
香取國臣氏·芳子氏寄贈
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汝窯は北宋時代の末、宮廷の命によって青磁を焼いたとされる窯。
伝世品は世界に90点ほどしかなく、本作品は日本で見いだされた稀少な例です。
白い胎と、雨後の空にたとえられる淡い青色の釉が特徴で、高台内に支釘痕が3つ残ります。
古美術の愛好でも知 られる川端康成旧蔵品。(キャプションから)

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創立150年記念事業
未来の国宝―東京国立博物館 書画の逸品―

年間展示予定はこちらから
ほぼ、一か月に1作品のペースで展示替えが行われるようです。


ーHPからー
東京国立博物館は、令和4年(2022)に創立150年を迎えました。この150年の歴史のなかで収集された文化財のなかには、国指定の国宝や重要文化財となっていなくとも素晴らしい作品が数多く収蔵されています。
「150年後、もしくはその先の未来、この国宝室にはどのような作品が展示されているのだろう」。
こういった問いかけから、今年度は「未来の国宝―東京国立博物館 書画の逸品―」というテーマで展示を行なうことにしました。私たち研究員が選び抜いたイチ押しの作品を「未来の国宝」と銘打って、年間を通じてご紹介していくという試みです。
数万件に及ぶ絵画、書跡、歴史資料のなかから選び抜いた、東京国立博物館コレクションの「逸品」をどうぞご堪能下さい。

 

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2022.12.05

鎌倉 覚園寺に行ってきました 2022年11月

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北条義時ゆかりのお寺、
鎌倉覚園寺に行ってきました。

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山門

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愛染堂

(画像はクリックで拡大表示になります)

鎌倉のお寺はほぼ廻ったつもりでしたが、覚園寺を訪れるのは初めてでした。

残念ですが、拝観受付所から先は、写真撮影禁止でした。
「祈りの空間」なので、ということです。
これもいいと思いました。
美しい自然環境の祈りの空間に思わず深呼吸をしてしまいます。 

山門から、拝観受付所までをスマホで撮ってみました。


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本堂 薬師堂は1218年に北条義時が造った大倉薬師堂が前身。現在のお堂は1354年に再建され、以来修繕が重ねられています。中央の仏様が本尊薬師如来、右に日光菩薩、左に月光菩薩、周囲にお堂を守る十二神将が祀られています。

薬師堂では、20人程度の参拝者に区切って、ガイドの方が案内してくれました。
とても分かりやすく勉強になりました。
鎌倉の寺社で、ガイド付きの参拝は初めてでした。

大河ドラマ「鎌倉殿の13人」を観ているので、薬師堂内では、義時と運慶が対面する場面を思い出したりしての拝観でした。


HPの「覚園寺について」からです。
「別天地(べってんち)」 覚園寺(かくおんじ)
一二一八年、北条義時公の薬師如来信仰により建てられた大倉薬師堂が、覚園寺のはじまりです。
一二九六年、北条貞時公が、元寇の再来がないように願い、智海心慧律師を開山として、真言・天台・禅・浄土の四宗を学べる道場、覚園寺といたしました。

本堂薬師堂を中心とする堂宇、数多くの仏像、古趣あふれる自然環境が一体となった、中世鎌倉の祈りをささげる空間、「鎌倉らしさ」を是非、感じてください。

 

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2022.12.01

史跡永福寺跡に行ってきました 2022年11月

鎌倉の史跡永福寺跡(ようふくじ跡)に行って来ました。

永福寺跡は、鎌倉宮から徒歩で5分くらいの場所にあります。

鎌倉宮を正面に、右に行くと永福寺跡、左に行くと北条義時縁の寺、覚園寺(10分くらい)です。(義時が建立した大倉薬師堂が覚園寺の起源とされる)

永福寺跡は、源頼朝が建立した寺院の跡です。源義経、藤原泰衡など、頼朝の奥州攻めで亡くなった武将たちの鎮魂のため、平泉の中尊寺二階大堂等を模して建立され、建久5年(1194年)に三堂が完成しています。鎌倉幕府から手厚く保護されましたが、応永12年(1405年)に焼失し、以後は再建されませんでした。
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永福寺跡にある看板のQRコードを読み込むと、「永福寺のコンピュータグラフィックによる復元」を見ることができます。
私のスマホの動かし方がおぼつかなかった・・・?
「コンピュータグラフィック映像」に「私が撮った映像」を付け加えています。


永福寺跡の風景をスマホで撮ってきました。
(画像はクリックで拡大表示になります)
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遊歩道の小高い場所から
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阿弥陀堂 

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二階堂

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薬師堂

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薬師堂側の小高い場所から撮った写真
左に池、手前から奥へ・・
(中門につながる角)、北翼廊、薬師堂、二階堂、阿弥陀堂

スマホで撮った動画です。

 

平泉の毛越寺浄土庭園です。今年の6月に行った時に撮りました。

 

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