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2022.11.04

大蒔絵展 漆と金の千年物語


「大蒔絵展 漆と金の千年物語」は、
三井記念美術館で開催されています。

会期 2022年10月1(土)〜11月13日(日) 

平安、鎌倉、室町、南北朝、桃山、江戸、明治、近・現代の蒔絵の名品が勢ぞろい。
技法、意匠などの変遷を確認しながら素晴らしい作品を堪能してきました。
展示替えで見逃した作品が多数あり後悔しました。
本阿弥光悦の意匠の大胆さは際立ちます。

展示構成は次の通りです。(作品リストから)
展示室1・2
第1章 源氏物語絵巻と王朝の美
第2章 神々と仏の荘厳
第3章 鎌倉の手箱

展示室3
第4章 東山文化-蒔絵と文学意匠
第6章 江戸蒔絵の諸相
6-1 初音の調度

展示室4
第3章 鎌倉の手箱
第4章 東山文化-蒔絵と文学意匠
第5章 桃山期の蒔絵-黄金と南蛮
5-1 新たな権力者と蒔絵
5-2 蒔絵、西洋と出会う
第6章 江戸蒔絵の諸相
6-1 初音の調度

展示室5
第6章 江戸蒔絵の諸相
6-2 琳派の美
6-3 江戸の名工

展示室6
6-4 掌の中の蒔絵-広がる需要層

展示室7
6-3 江戸の名工
6-4 掌の中の蒔絵-広がる需要層
6-5 長崎と輸出用漆器
第7章 近代蒔絵-伝統様式

第8章 現代の蒔絵ー人間国宝

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(この画像(チラシ)はクリックで拡大表示になります)

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 重要美術品  《石山切》 藤原行成筆 平安時代12世紀 MOA美術館
「本願寺本三十六人家集」のうちの「貫之集下」にあたる。料紙は白地に獅子唐草文様の雲母摺りで、筆者は藤原定信と伝えられ、12世紀初期の書写と推定される。定信は藤原行成(972~1027)の五代の孫にあたる。(キャプションから)


国宝 《澤千鳥螺鈿蒔絵小唐櫃》 平安時代12世紀 高野山金剛峯寺
燕子花や沢潟が咲き乱れる水辺で千鳥が群れ遊ぶ幻想的な情景を金と青金色の粉を用いた、研出蒔絵、螺鈿で表現している。千鳥の細部には毛彫りも施されている。制作当初は仏具または経巻が収められていたと考えられる。(キャプションから)


国宝 浮線綾螺鈿蒔絵手箱 鎌倉時代・13世紀 サントリー美術館
有職文様の一種である浮線綾文を整然と並べあらわした堂々たる姿の沃懸地手箱。ひとつの浮線綾文は、精緻に切り抜いた螺鈿の小片4種13パーツで構成される。蓋裏には約30種の草花の折枝文が研出蒔絵で描かれている。(キャプションから)


重要文化財 菊慈童蒔絵手箱 室町時代・15世紀 西新井大師總持寺
水辺に咲く大輪の菊に柄杓を組み合わせ、中国皇帝の侍童で、深山に配流されたが、菊の露を飲み不老不死の仙童となった菊侍童の説話を表現する。人物の姿を描かずに持ち物や、景物で物語を暗示する意匠を「留守模様」という。(キャプションから)


重要文化財 子日蒔絵棚 伝本阿弥光悦作 江戸時代・17世紀 東京国立博物館
天板に「源氏物語」「初音」の帖にちなむ根引きの松、上段は「夕顔」の帖から扇面に夕顔、中段には「関屋」の帖から御所車と白丁を描く、古典文学を題材とし、厚貝螺鈿や鉛板を用いた大胆な意匠は、光悦蒔絵の特徴を備える。(キャプションから)


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重要文化財 蔓梅擬目白蒔絵軸盆 原羊遊斎作/酒井包一下絵 江戸時代・文政4年(1821) 東京都江戸東京博物館
黒漆地の余白を残しつつ蔓梅擬と目白を金・銀・青金の薄肉高蒔絵や珊瑚の象嵌で表した、繊細優美な軸盆。抱一自筆の下絵と書状が附属する。神田の材木商・森川家の注文で「江都四時勝景図(江戸東京博物館蔵)をのせるために作られた。(キャプションから)


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蒔絵八角菓子器 白山松哉作 明治44年(1911) MOA美術館
蓋甲には螺鈿と切金で花唐草もンをあらわす。身の1段は青貝で各面に異なった表現を見せ、2、3段目は、薄肉高蒔絵で種々の模様を描く、4段目は、切金と色漆で幾何学模様をあらわし、最下段は、各種の平目粉を置き並べている。(キャプションから)



―HPの解説ー
漆で絵を描き、金粉や銀粉を蒔きつけて文様をあらわす「蒔絵」は、日本文化において長きにわたり理想美の象徴となっています。本展覧会はMOA美術館、三井記念美術館、徳川美術館の3館が共同で開催するもので、平安時代から現代の漆芸家作品にいたるまで、3会場で国宝25件、重要文化財51件を含む計188件を展観して、蒔絵の全貌に迫ります。
三井記念美術館では、国宝7件、重文32件を含む計127件を展示。国宝「初音蒔絵調度」(徳川美術館蔵)をはじめ、平安時代の和様意匠の完成を示す国宝「澤千鳥螺鈿蒔絵小唐櫃」(高野山金剛峯寺蔵)、鎌倉時代の手箱、琳派様式の蒔絵、江戸時代から近代に活躍した名工による作品など、各時代を代表する名品に、現代の人間国宝を加えた選りすぐりの蒔絵をご紹介します。
さらに国宝「源氏物語絵巻」(徳川美術館蔵)をはじめとした物語絵巻や屛風、仏教経典や書跡なども合わせて展観し、日本人が追求した美の系譜をたどります。

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