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2022.11.27

源頼朝が愛した幻の大寺院 永福寺と鎌倉御家人―荘厳される鎌倉幕府とそのひろがり―

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神奈川県立博物館(国指定史跡 旧横浜正金銀行本店)

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(画像はクリックで拡大表示になります)


「源頼朝が愛した幻の大寺院 永福寺と鎌倉御家人―荘厳される鎌倉幕府とそのひろがり―」は、

神奈川県立歴史博物館で開催されています。

会期:2022年10月15日(土)~12月4日(日)

 
永福寺(ようふくじ)は源頼朝が建立した寺院です。
源義経、藤原泰衡など、頼朝の奥州攻めで亡くなった武将たちの鎮魂のため、平泉の中尊寺二階大堂等を模して建立され、建久5年(1194年)に三堂が完成しています。鎌倉幕府から手厚く保護されましたが、応永12年(1405年)に焼失し、以後は再建されませんでした。

大河ドラマ『鎌倉殿の13人』を意識した展覧会がさまざま開催されていて、この展覧会もその一つですね。

本展の主な展示内容を箇条書きにまとめてみました。
・在野の研究者が始めた黎明期の鎌倉研究。
・平安後期の鳥羽離宮や陸奥平泉の寺院群と鎌倉の永福寺とのつながり、
・鎮魂のために建立されたとされる永福寺、その威容と外観は、そもそも誰のため何のための発信だったのか。
・高価で特徴的な永福寺の瓦(現在では永福寺式瓦と呼称される)を各地の御家人は何故求めたのでしょうか。
・永福寺は鎌倉幕府の荘厳化を象徴的存在でした。内部の荘厳化も際立っていて、内部の造像は運慶が手がけたと考えられています。
・中世鎌倉における、宗教儀礼に必須の音楽の受容と、その残滓としての仮面に注目します。
終章で今後の永福寺研究の可能性を探ります。

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(この画像(チラシ)はクリックで拡大表示になります)
東鏡(慶長古活字版)神奈川県立歴史博物館
菩薩(行道面)日光山輪王寺
弁財天坐像 神奈川 鶴岡八幡宮
王の舞面 静岡 津毛利神社 静岡県指定有形文化財
唐草文軒平瓦 八事裏山窯跡出土 愛知 荒木集成館
寺銘軒丸瓦 神奈川県 鎌倉市教育委員会
当麻曼荼羅縁起 神奈川 光明寺 国宝
大日如来坐像 真如苑真澄寺 半蔵門ミュージアム安置 重要文化財
中世瓦群 満願寺出土 神奈川 横須賀市自然・人文博物館

展示構成は次の通りです。
序章 発掘された永福寺と鎌倉研究
1章 京・平泉の浄土世界
2章 永福寺の偉容と鎌倉幕府
3章 象徴たる永福寺式瓦と鎌倉御家人
4章 東国霊場と鎌倉幕府の荘厳
5章 神さびた中世仮面と音楽文化
終章 武士本拠の景観と復原

 


特別展「源頼朝が愛した幻の大寺院 永福寺と鎌倉御家人―荘厳される鎌倉幕府とそのひろがり―」展示解説 永福寺と瓦
かなチャンTV(神奈川県公式) 

―HPの解説ー
鎌倉の二階堂にある国指定史跡永福寺(ようふくじ)跡。かつて源頼朝は、奥州合戦で平泉藤原氏を滅ぼした際に、中尊寺・毛越寺・無量光院をはじめとした北の都の絢爛豪華な浄土世界を目の当たりにし、その文化を鎌倉に持ち帰りました。その結果、文治五年(1189)に臨池伽藍をそなえた大寺院・永福寺を鎌倉二階堂に建立することが計画され、都市鎌倉のなかに浄土世界が体現されました。以後永福寺は、鶴岡八幡宮寺・勝長寿院とならび宗教的権威として鎌倉幕府を支えるだけでなく、その偉容は東国武士たちに対して幕府支配の正当性を文化的側面から見せつける存在でもありました。ところが鎌倉幕府滅亡後の永福寺は、室町期の火災で焼失してしまうと再建されることなく廃絶してしまい、地中にその歴史をとどめることになります。
 しかし、文献史料のみならず、永福寺跡からは往事の壮麗さを示すに余りある考古資料であふれており、鎌倉幕府や鎌倉御家人たちにとって永福寺がいかに重要視されていたかが偲ばれます。本展は、鎌倉幕府の成立とその展開に深く関わった永福寺に注目し、その全貌と軌跡を、文献資料・考古資料・美術資料などの多彩な歴史資料群から複合的かつ立体的に復原していきます。

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