国立新美術館開館15周年記念 李禹煥展
国立新美術館開館15周年記念 李禹煥展
会期 2022年8月10日(水)~11月7日(月)
展示を見るなり「李禹煥」作品と気づく、その個性は重要ですよね。
所謂、李禹煥作品の総体に出会える、そしてその進化系?作品にも、
チョット意外な作品?にも出会える大規模回顧展です。
2010年以降の海外での個展、屋外での個展で公開された作品の再現展示は新鮮。
最終コーナーのホワイトキューブの空間に描かれ、スポットライトを当てた《対話ーウオールペインティング》は神秘的ですらありました。
本展では、「もの派」にいたる前の視覚の問題を問う初期作品から、彫刻の概念を変えた<関係項>シリーズ、そして、静謐なリズムを奏でる精神性の高い絵画など、代表作が一堂に会します。また、李の創造の軌跡をたどる過去の作品とともに、新たな境地を示す新作も出品される予定です。(HPから)
入り口で《音声ガイド》アプリのQRコード読み込みを勧めてくれます。(無料)
ガイドを聴きながらの鑑賞すると作品の理解が深まります。
概ね、前半が立体作品、後半が平面作品のインスタレーションになっています。
1. プロローグ~《風景I・II・III》
2. 「もの派」 の誕生
3. キュレーター解説I 〈関係項〉について
4. 作家解説 《関係項一棲処(B)》
5. 余白の芸術
6. 作家解説 《関係項―プラスチックボックス〉
7.《関係項ー鏡の道》
8.《関係項―アーチ》
9. 《点より》、《線より》
10. キュレーター解説ⅡI 風の時代から、照応へ
11. 《対話》
12. 作家解説 《応答》
13.《対話―ウォールペインティング》
14 〈関係項ー《サイレンス 》~エピローグ
作品リスト(冊子)では、リストに加えて李禹煥の作家活動を時系列で回顧しています。
1936-1968 初期活動
1969-1972 もの派の起源と展開
1973-1979 絵画のはじまりー〈点より〉〈線より〉
1980-1999 風の時代から、照応へ
2000-2009 余白の芸術
2010-2022 開かれる無限
さらに、マンガ《李禹煥》鑑賞ガイドも用意されています。
野外展示作品は撮影可でした。
2014年にフランスのヴェルサイユ宮殿を舞台に個展を開催し、野外彫刻《関係項―ヴェルサイユのアーチ》が設営され、大きな話題となりました。本展では、国立新美術館の野外展示場でアーチ状の野外彫刻の新作が披露されています。
《関係項―アーチ》2014/2022年 石、ステンレス 作家蔵
美術館のエントランス前に設置されている作品で、誰でも鑑賞することができます。
《関係項―エスカルゴ 2018/2022年 石、ステンレス 作家蔵
屋外展示作品をスマホで撮ってみました。
―HPの解説ー
国立新美術館では開館15周年を記念して、国際的にも大きな注目を集めてきた「もの派」を代表する美術家、李禹煥(リ・ウファン、1936年生)の東京では初めてとなる大規模な回顧展を開催します。
東洋と西洋のさまざまな思想や文学を貪欲に吸収した李は、1960年代から現代美術に関心を深め、60年代後半に入って本格的に制作を開始しました。視覚の不確かさを乗り越えようとした李は、自然や人工の素材を節制の姿勢で組み合わせ提示する「もの派」と呼ばれる動向を牽引しました。また、すべては相互関係のもとにあるという世界観を、視覚芸術だけでなく、著述においても展開しました。
李の作品は、芸術をイメージや主題、意味の世界から解放し、ものともの、ものと人との関係を問いかけます。それは、世界のすべてが共時的に存在し、相互に関連しあっていることの証なのです。奇しくも私たちは、新型コロナウィルスの脅威に晒され、人間中心主義の世界観に変更を迫られています。李の思想と実践は、未曾有の危機を脱するための啓示に満ちた導きでもあります。
本展では、「もの派」にいたる前の視覚の問題を問う初期作品から、彫刻の概念を変えた<関係項>シリーズ、そして、静謐なリズムを奏でる精神性の高い絵画など、代表作が一堂に会します。また、李の創造の軌跡をたどる過去の作品とともに、新たな境地を示す新作も出品される予定です。
国立新美術館開館15周年記念 李禹煥
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