小林古径記念美術館 2022年9月
新潟県上越市の高田城址公園内にある、
小林古径記念美術館に行ってきました。
蓮が植えられた広々とした濠に架かる、
この紅い橋を渡りきると左側に上越市歴史博物館、右側に小林古径記念美術館があります。
一か月前に行っていれば蓮の花に包まれて渡ることができたのに、と思いました。
(別の道順もあります)
美術館の正面全景です。
建物正面を通じての雁木?が雪国新潟の風情を想わせてくれます。
正面入り口です。
玄関を入り美術館の受付を通って右側に行くと、
古径記念室と企画展示室があります。
古径記念室。
企画展室では当日『生誕100年 斎藤真一展 瞽女と郷愁、さすらい』が開催されていました。
受けの左側は庭に面した通路になっていて、作品の展示も行われていました。
(受付の反対から撮った画像です)
廊下を抜けると、講座やワークショップが行われる「二の丸ホール」があります。
二の丸ホールから外に出ると、東京都大田区南馬込から移築復原した小林古径邸(国の登録有形文化財)と、再現された古径の画室があります。
小林古径画室 改築:1936(昭和11)年
復原:2001(平成13)年 吉田五十八改築
古径は1920(大正9)年に農家を改造し、画室として使用していた。その後、1934(昭和9)年に画室の隣に住宅 (古径邸) を建てる。住宅を気に入った古径は、1936(昭和11)年に再び吉田五十八に画室の改造を依頼した。画家にとって、絵を描く際の光の調整することはとても重要である。改造後の画室は、自由に採光できるように大きく窓を取り、障子は上げ下げでき るようになっている。古径はこの広い画室で朝から日が暮れる まで絵を描いたという。なお、古径の死後、画室は取り壊され たため、現在の建物は当時の写真や図面をもとに 2001(平成 13)年に再建されたものである。(解説パネルから)
小林古怪邸
建築:1934(昭和9)年
移築復原:2001(平成13)年
吉田五十八設計 国指定登録有形文化財
一階の室内 私一人で、暫し椅子の腰かけて庭を眺めていました。
小林古径は 1934(昭和9)年、画室に隣接して住宅を建て、鏑木清方などの日本画家と親交があった吉田五十八に設計を任せた。注文する時、無口な古径は吉田に対し、ただ一言「私が好きだという家をつくって下さい」と言っただけであった。
吉田は古径の芸術を研究して古径邸を建てたという。古径邸は目に見える部分をなるべく細く、すっきりと見えるようにデザインされている。柱を壁で覆い隠す「大壁」や、一部だけを見せる「はっかけ」などの技法を使い、余計な線や無駄な部分が見えないような作りになっている。屋根は「むくり」という曲線を付け、シャープさの中に柔らかなふくらみを持たせているこの繊細な建物を支えるため、柱の内部にボルトを仕込むなど、近代的な技術で補強されている。また、古径邸は機能面でも優れている。どの部屋も段差のないデザインになっており、収納が豊富で使いやすさを重視した設計になっている。 住宅完成後、古径はすぐに引っ越さず、半年くらいは眺めて楽しむほ どこの住宅を気に入っていた。(解説パネルから)
―HPの解説ー
当館は2020年(令和2年)10月に新たな美術館としてオープンしました。小林古径作品を常設展示する「古径記念室」、上越市ゆかりの作品を中心に多彩な美術作品を紹介する「企画展示室」のほか、講座やワークショップを行う「二ノ丸ホール」などがあります。
敷地内には東京都大田区南馬込から移築復原した小林古径邸(国の登録有形文化財)と、再現された古径の画室があります。庭園には古径が絵にした草花や樹木が植えられ、四季の移り変わりとともに眺めを楽しむことができます。
当館は教育普及活動を重視し、ワークショップや工作教室、講演会など、年間を通してさまざまなイベントを行っています。
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