東京国立博物館の近世仏画ー伝統と変奏ー
東京国立博物館の近世仏画―伝統と変奏ーは、
本館 特別1室・特別2室で開催されています。
会期 2022年4月5日(火) ~ 5月29日(日)
ーHPの解説ー
当館には絵仏師、画僧、狩野派や琳派の絵師が描いた作品だけでなく、土産物として庶民に親しまれた大津絵なども所蔵されます。これらには、古い伝統の継承に加え、当時流行した思想や信仰を背景とした独自の改変、最新の絵画表現の反映など、江戸時代らしい要素も見られます。江戸時代の仏画の豊かな世界と、仏画が本来持つ華やかさ、造形の魅力をお楽しみください。
(以下の画像はクリックで拡大表示になります)
第1章 絵仏師・画僧の仏画
不動明王二童子像 勝山琢舟筆 江戸時代・18世紀 絹本着色
円仁の弟子・相応が開いた天台修験の古刹、滋賀・明王院に伝わる、鎌倉時代の仏画を写した作 例です。原本では失われてしまった鮮やかな彩色が美しく、制作当初の姿がうかがえます。金地の背景は本図の特徴です。勝山琢舟 は、江戸時代中期の京都で活躍した絵仏師です。(キャプションから)
当麻曼荼羅 神田宗庭隆信筆 江戸時代・天保7年(1836) 絹本着色、描表装 喜多川儀久氏寄贈
観音変相図 卓峰道秀筆 江戸時代・延宝6年(1678) 絹本着色
上方に白衣観音を、下方に観音が衆生を救うために33の姿に変化すると説く『法華経』普門品の場面を表わします。筆者の卓峰 道秀は、京都・西本願寺に仕える絵師の家に生まれ、萬福寺5世高泉性激 (1633~95)に師事した黄檗画僧です。本図の賛は高泉によります。(キャプションから)大津絵屏風 筆者不詳 江戸時代・18~19世紀 紙本木版着色 松永安左エ門氏寄贈
第2章 異色の仏画 幕末の絵師・狩野一信筆「五百羅漢図」 (展示替えがあります)
五百羅漢図 狩野一信筆 江戸時代・19世紀 絹本着色
五人の羅漢を描いた図を二図合わせて一幅とし、 合計五十幅からなる作品です。一幅に五人ずつ百幅に描いた、 狩野一信の代表作である 「五百羅漢図」 (増上寺蔵) の半数で、大きさもおよそ半分です。東博の作例 (東博本) は、増上寺の作例 (増上寺本) の下絵または習作として作られたものなのか、あるいはまったく別の理由で制作されたのか、詳細は明らかではありません。東博本の各幅には白文方印「法眼一信」が捺され第一・十一二十一三十一・四十一五十幅には「法眼一信筆」との 落款があり、一信が法眼に叙された文久二年(一八六二) 以降の制作と分かります。(本展解説パネルの一部)
《第15幅 六道(畜生)《第23幅 十二頭陀》(中後不飲じょう・一坐食) 《第25幅 十二頭陀(塚間坐・露地坐)
《第6福 授戒》 《第7幅 布薩》 《第9幅 剃度》
第3章 庶民の仏画 大津絵
大津絵屏風 筆者不詳 江戸時代・18~19世紀 紙本木版着色 松永安左エ門氏寄贈
大津絵鍾馗図 筆者不詳 江戸時代・19世紀 紙本木版着色
大津絵鬼図 筆者不詳 江戸時代・19世紀 紙本木版着色
総合窓口で本特集展示のパンフレットを頂けますのでお忘れなく。
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