« 特別展 ポンペイ 第4章(4-1) | トップページ | 特別展 ポンペイ 序章、第1章 »

2022.03.05

特別展ポンペイ 第2章 第3章

Img_20220228_0001_20220228161801
特別展 ポンペイ展は東京国立博物館平成館で開催されています。 

会期 2022年1月14日(金)~年4月3日(日)

眠りから覚めた都市の輝き。
約2000年前、イタリアのナポリ近郊のヴェスヴィオ山で大規模な噴火が発生、人口1万人ほどの都市ポンペイが姿を消しました。悲劇の街ポンペイは遺跡として当時の暮らしを伝えるタイムカプセルとなりました。本展覧会では、壁画、彫像、工芸品の傑作から、食器、調理具といった日用品にいたる発掘品を展示。2000年前の都市社会と豊かな市民生活をよみがえらせます。

ポンペイ展は過去に何度も開催されてきました。
本展は、決定版の様相です。

(以下の画像はクリックで拡大表示になります)

2022022 2022023

展覧会の構成は以下の通りです。 
序章 ヴェスヴィオ山噴火とポンペイ埋没
第1章 ポンペイの街:公共施設と宗教
第2章 ポンペイの社会と人びとの活躍
第3章 人びとの生活:食と仕事
第4章 ポンペイ繁栄の歴史
第5章 発掘の今むかし

(画像の展示品は、すべてナポリ国立考古学博物館所蔵です)

第2章 ポンペイの社会と人びとの活躍
2-1 上流の豪奢な暮らし
上流階級の富裕ぶりは、何よりもその邸宅に見ることができる。豪華な部屋や貴重品は、家の主人が客人たちに自分の社会的立場を印象づけるための舞台装置でもあった。(本展パネル解説から)
202202_20220303175501
金のランプ、青い水差し、浮き彫り付きグラス、千華文ガラス杯

202202_20220303175601
饗宴場面 ポンペイ「ラオコーンの家」寝室出土、北壁 1世紀 フレスコ 
ヘタイラ(遊女)のいる饗宴 エルコラーノ出土 1世紀 フレスコ 

202202_20220303175801
ブドウ摘みを表した小アンフォラ(通称「青の壺」) ポンペイ、エルコラーノ門のネクロポリス出土か
1世紀前半 カメオ・ガラス 

202202_20220303175602
ライオン形3本脚付きモザイク天板テーブル エルコラーノ出土 モザイク・脚部:前1~後1世紀
テーブルとしての再構成:18~19世紀 

2-2 上流男性の知的生活
政治的地位や金銭的な富裕さだけでなく、ギリシャ文化に関する教養もまた上流階級の証だった。(本展パネル解説から)
202202_20220303174301
マケドニアの王子と哲学者 ポスコレアーレ「プブリウス・ファンニウス・シュニストル荘」オクニス出土、西壁 

202202_20220303174201
エピクロスの胸像 前1~後1世紀 エルコラーノ「パピルス荘」タブリヌ出土 ブロンズ
筆記具 1世紀 ポンペイ出土 フレスコ
蓋と鎖付きインク壺 1世紀 ポンペイ出土 ブロンズ

202202_20220303174701
哲学者たち 前1世紀 ポンペイ、ティトゥス・シミニウス・ステファヌスの別荘」出土 モザイク

2-3 女性の活躍
家父長制のローマと同様、ポンペイでも女性の地位は高くなかったが、 家の女主人であるマトローナ (既婚女性) は敬意をもって遇された。女性としての最高の名誉は、市の公的神官になることだ。 フォルム東側に巨大な回廊を建造し、毛織物業者から肖像を捧げられたエウマキアがこれにあたる。一方、ユリア・フェリクスは、出自が低かったためか公的地位には就かなかったが、実業家として活躍した。(本展パネル解説から) 
202202_20220303171601
エウマキア像 ポンペイ「エウマキア建物」クリュプタ出土 1世紀初頭 大理石 

202202_20220303170301
書地板と尖筆を持つ女性(通称「サッフォー」) ポンペイ、第Ⅳ区、西のインスラ出土 50~59年 フレスコ 

Img_4415-1 
賃貸広告文 ポンペイ「ユリア・フエリクス家」出土 62~79年 ストゥッコ 

2-4 解放奴隷と社会的流動性
奴隷は主人の遺言などの意思により、あるいは金を支払い、奴隷身分から解放された。解放奴隷は自由民ではあるが、元主人の保護下にあり、高位公職には就けず、最高の栄達は皇帝祭司になることだった。しかし解放されてから生まれた子には、十全の市民権が与えられた。(本展パネル解説から)
202202_20220303172001
ヘルマ柱型肖像(通称「ルキウス・カエキリウス・ユクンドゥスのヘルマ柱」) 前1世紀~後1世紀 ポンペイ、ルキウス・カエキリウス・ユクンドゥスの家」アトリウム出土 大理石 ブロンズ

Img_4423-1
ヘルマフロディトスとシレノス 50~79年 ポンペイ、「ルキウス・カエキリウス・ユクンドの家」 フレスコ

Img_4426-1    
テーブル天板(通称「メメント・モリ」 前1世紀 ポンペイ、革なめし工房 列柱廊の夏用トリクリニウム出土 モザイク

Img_4428-1
奴隷の拘束具 1世紀 ポンペイ、大劇場の回廊出土 鉄

第3章 人びとの生活:食と仕事
3-1 調理具と食器類
富裕層の家には台所があり、奴隷が調理し、折にふれて客人を招待して饗宴 が開かれた。 招待客は友人たちのこともあれば、庇護民たち (クリエンテス) のこともあった。食堂 (トリクリニウム)に配された臥台に寝そべり、奴隷たちからの給仕で、ワインを飲みながら、手摘みでコース料理を楽しんだ。(本展パネル解説から)
202202_20220303171701
ワイン用のアンフォラ 1世紀後半 ヴェスヴィオ山周辺出土 土器

202202_20220303162801
調理器具、食器の展示風景

202202_20220303162902
パン屋の店先 50~79年 ポンペイ、タブリヌム 出土 フレスコ

202202_20220303172701
炭化したパン、キビ、イチジク、干しブドウ 79年 ポンペイ出土 食品

3-2 仕事と道具類
現在にもみられる職業の道具は往々にして現代と変わらない。労働力としては基本的に奴隷が使役されていたが、雇われの自由民もいたことが知られている。(本展パネル解説から)
202202_20220303162901
職人仕事をするクビトたち 50~79年「シカの家」(Ⅳ21)、クリュプトポルティックス出土 フレスコ

Img_4442
コンパス、曲尺、下げ振り 1世紀 ポンペイ出土 ブロンズ

202202_20220303163201
ユピテル=アンモン形の錘付竿秤 1世紀 ポンペイ出土 ブロンズ

ーHPの解説ー
紀元後79年、イタリアのナポリ近郊のヴェスヴィオ山で大規模な噴火が発生、ローマ帝国の都市ポンペイが火山噴出物に飲み込まれました。埋没したポンペイの発掘は18世紀に始まり、現在まで続いています。本展覧会では、壁画、彫像、工芸品の傑作から、食器、調理具といった日用品にいたる発掘品を展示。2000年前の都市社会と豊かな市民生活をよみがえらせます。


|

« 特別展 ポンペイ 第4章(4-1) | トップページ | 特別展 ポンペイ 序章、第1章 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« 特別展 ポンペイ 第4章(4-1) | トップページ | 特別展 ポンペイ 序章、第1章 »