金沢文庫と称名寺
金沢文庫で展覧会を観た後に称名寺境内を歩いてみました。
金沢文庫は鎌倉時代のなかごろ、北条氏の一族(金沢北条氏)の北条実時が武蔵国久良岐郡六浦荘金沢(現、横浜市金沢区)の邸宅内に造った武家の文庫です。
金沢北条氏は元弘3年(1333)、鎌倉幕府滅亡と運命をともにしましたが、以後、文庫は隣接する菩提寺の称名寺によって管理され近代に至りました。
称名寺
本尊:弥勒菩薩(国指定重要文化財)
開山:審海上人
開基:北条実時
創建:13世紀中頃
(以下の画像はクリックで拡大表示になります)
仁王門
浄土庭園(阿字ヶ池・反橋・平橋) 金堂
金堂前を通り日向山に向かう細い道を数分歩くと、そこに「北条実時公御廟」があります。
以下、御廟横にある解説からの引用です。
〔金沢北条一門の墓〕
北条実時の墓
北条実時(一二二四~一二七六)は、鎌倉幕府の第二代執権であった義時の孫で、貞応三年に実泰の子として生まれました。
実時は、引付衆や評定衆など幕府の要職を歴任し、丈永三年(一二七五)には越訴奉行をつとめています。
政治面で活躍する一方、広範な分野の学問にも力をつくし、文 武ともにすぐれた知識人で、現在の称名寺がある地に別業を開き、 金沢文庫の礎を築きました。
墓地内中央の宝篋印塔は、実時の墓と伝えられ、さらに左右の五輪塔は一門の墓といわれています。
また、江戸時代この墓地を修理したときは、素焼きの壺の類が出土したといいます。
平成七年三月三十一日 横浜市教育委員会
称名寺境内の端にあるトンネルの向こうに金沢文庫があります。
金沢文庫へは、称名寺境内を経由せずに行ける近道があります。
こちらから訪れる人が多いと思います。
現在の金沢文庫は昭和5年(1930)に神奈川県の施設として復興したもので、平成2年(1990)から装いも新たに中世の歴史博物館として活動を行っています。
県立金沢文庫は、鎌倉時代の諸相を今日に伝える貴重な文化財を後世に伝えるとともに、その調査・研究の成果を展示や講座を通じて公開し、また、皆様の生涯学習の一拠点としてその役割を果たすべく活動を行っています。(HPから)
横浜金沢観光協会 称名寺
神奈川県立 金沢文庫
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