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2022.03.22

吉例浮世絵大公開! 江戸の滑稽 ―幕末風刺画と大津絵― ~田河水泡コレクションを中心に~

吉例浮世絵大公開!
江戸の滑稽 ―幕末風刺画と大津絵―
~田河水泡コレクションを中心に~

町田市立国際版画美術館

会期 2022年3月12日(土)~4月10日(日)

浮世絵には屈託のない笑いから福徳への願い、世の中への不安や不満まで、人々の感情がユーモラスに描き表されたものが数多くあります。本展では、漫画『のらくろ』の作者・田河水泡(たがわ・すいほう)が収集したコレクションを中心に、当館が収蔵する浮世絵の戯画や風刺画、大津絵など約140点を展示します。(HPから)

会場の解説「田川水泡とそのコレクション」 から後段一部を書き写しました。
戦後は「のらくろ」シリーズや落語の執筆を再開するとともに、“滑稽研究”を開始します。 紫綬褒章 を受賞した昭和44年(1969) には、晩年の20年間を過ごすこととなる町田市玉川学園へと移住し ました。 玉川学園では滑稽研究を続ける傍ら、 資料として多数の風刺画や戯画を収集、 昭和56年 (1981) に 「滑稽の構造」 を、 昭和62年(1987) には 「滑稽の研究」を出版します。 そして執筆後、 町田市立博物館が大津絵を収集していることに注目し、 「大津絵も私が集めた戯画も共に民衆を 楽しませることに共通することから」、 研究のために集めた風刺画や戯画、そして自身の著作を含む 貴重な資料約700点を寄贈しました。
一田河水泡氏寄贈コレクションを 中心に―」展をはじめ、市立博物館における数々の展覧会で紹介されてきました。令和元年(2019) に市立博物館が自館での展示活動を終えたことを受け、現在コレクションは当館へ移管され、 展示 保存活動が引き継がれています。


市立博物館での「大津絵」の展覧会が大津絵の楽しさを教えてくれたような気がします。
本展でも楽しませてくれました。

(以下の画像はクリックで拡大表示になります)
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「大津絵」展示風景

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展覧会の構成は以下の通りです。
(各章の冒頭解説は、上のチラシの画像をクリックすると読むことができます)
1章 戯画の流行
ニャロメのような猫? 20220301_20220322111301
歌川国芳 荷宝区蔵壁のむだ書 月もといなばの助 寛永元年 田川水泡コレクション
  
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歌川広重 お菊・芋蛸 天保(1830~1858)末頃 田川水泡コレクション

2章 大鯰(おおなまず)暴れる
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鯰の切腹 安政2年 田川水泡コレクション

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鯰大尽の遊び 安政2年(1855) 田川水泡コレクション


3章 流行り病
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歌川広重 青物魚軍勢大合戦之図 安政6年

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一交斎幾丸 うさぎのはしか退治 明治6年(1873)


4章 大津絵
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頼光 江戸時代

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鬼の行水 江戸時代

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雷と太鼓 江戸時代


5章  大津絵と江戸の戯画
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歌川国芳 流行逢都絵希代稀物 嘉永元年(1848)頃

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河鍋暁斎 浮世絵大津之連中睡眠の図 慶応4年(1868)か 田川水泡コレクション


6章 幕末動乱と戊辰戦争
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どきやうのはらの上、あわてという手 文久3年(1863)田川水泡コレクション

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三代歌川広重 幼童遊び子をとろ子とろ 慶応4年2月 田川水泡コレクション 


7章 明治の戯画
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小林清親 清親放痴 東京隅田川牛嶌 明治14年(1881)頃 田川水泡コレクション

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昇斎一景 東京名所三十六戯撰 新吉原 明治5年(1872)

作品一点一点に解説がなされていて、とても丁寧に作られた展覧会です。
「よく出る読解の手掛かり」という浮世絵の深読みができる解説も随所に掲示されていて、皆さん熱心に鑑賞していました。どなたにでもお勧めできる展覧会です。
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この展覧会は一部を除いて撮影可です。(条件あり)

ミニ企画展
「奈良美智と版画の中の子どもたち」
も忘れずに・・・・
楽しい作品が展示されています。
こちらは撮影不可です。


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