未来へつなぐ陶芸 ―伝統工芸のチカラ 展は、パナソニック汐留美術館で開催されています。
会期 2022年1月15日(土)~ 3月21日(月・祝)
日本工芸会陶芸部会50周年を記念した展覧会。
陶芸部会所属作家を中心に、さらにそれ以外の陶芸家の作品を含め、概ね137作家139点の展示で、現代陶芸の”今”に焦点を当てます。
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上:松井康成《練上嘯裂文大壺 》1979年 茨城県陶芸美術館蔵
下:和田的《白器 ダイ/台》2017年 茨城県立陶芸美術館蔵
展覧会の構成は以下の通りです。
(会場内解説パネルを参考にしています)
第Ⅰ章 伝統工芸の確立
日本工芸会初期に活躍した作家たちの作品とその活動を紹介。
1章では、その初期の活動を支え、その存在を広く知らしめていった重要無形文化財保持者いわゆる人間国宝をはじめ、それに追従する19名の陶芸家の優品で伝統を創作活動の理念として活動を展開した伝統工芸(陶芸)の神髄を紹介する。
出品作家/金重陶陽、加守田章二、藤本能道、松井康成、三輪休和ほか
特集展示 column1
伝統工芸と創作工芸
日本工芸会と勢力を二分する日展の代表作家の作品を展覧。
コラム1では、日展に工芸部門が設けられた1927年から出品し、日本工芸会の草創期に日展の創作工芸(陶芸)をけん引した3人の代表作を紹介する。
出品作家/板谷波山、六代清水六兵衞、楠部彌弌
特集展示 column2
人間国宝(重要無形文化財保持者)の存在
1955年、初の重要無形文化財保持者となった陶芸作家4名を紹介。
コラム2では、1955年2月15日に陶芸分野で初の重要無形文化財の保持者に認定された4名の代表作を紹介する。
出品作家/荒川豊蔵、石黒宗麿、富本憲吉、濱田庄司
荒川豊蔵《《志野茶垸》 1957年 東京国立近代美術館蔵
富本憲吉《色絵金銀彩四弁花染付風景文字模様壺》 1957年 東京国立近代美術館蔵
第Ⅱ章 伝統工芸のわざと美
伝統陶芸の多彩な技と美の広がりを紹介。
2章では、伝統という名の下にありながら、実は多彩な展開を見せてきた、伝統陶芸の技と美の広がりを33名の受賞作や入選作を含む代表的な作品で紹介する。
出品作家/井上萬二、十三代今泉今右衛門、中島宏、吉田美統ほか
十四代今泉今右衛門《色絵雪花薄墨墨はじき萩文鉢》 2019年 個人蔵
特集展示 column3
産地と表現
日本各地の窯業地出身の作家らによる意欲的な作品を展覧。
コラム3では、古くからの素材や技の伝承を大切にしながらも時代を捉えた作品を生み出すことで伝統工芸の歴史に新たな一ページを切り開く6名の独自性ある作品を紹介する。
出品作家/伊勢﨑淳、市野雅彦、五代伊藤赤水、三代德田八十吉、福島善三、三輪壽雪
三代德田八十吉《耀彩鉢 創生》 1991年 東京国立近代美術館蔵
特集展示 column4
茶の湯のうつわ
日本の伝統文化を映す茶の湯のうつわを紹介。
コラム4では、展覧会という限られた場の中においても個性を強く感じさせる5名の茶碗、水差し、茶入れを紹介する。
出品作家/加藤孝造、鈴木藏、德澤守俊、波多野善蔵、樂直入
第Ⅲ章 未来へつなぐ伝統工芸
伝統的な技術・技法を駆使した現代作家の作品を紹介。
3章では、伝統的な技術、技法を駆使しつつ現代という時代を意識して作品を作り上げている57名のまさに”今”を感じさせる作品を紹介する。
これらから伝統工芸(陶芸)の未来の姿を感じることができる。
出品作家/井戸川豊、十四代今泉今右衛門、鈴木徹、前田昭博ほか
鈴木徹《緑釉花器》2019年 個人蔵
前田昭博《白瓷壺》 2012年 東京国立近代美術館蔵
特集展示 column5
素材と表現
新たな素材と独自の技法を展開する作家の作品を展覧。
コラム5では、新たな素材と陶芸における独自の技法により生み出された3名の代表作を紹介する。
出品作家/石橋裕史、隠﨑隆一、神農巌
隠﨑隆一《備前広口花器》 2012年 個人蔵
特集展示 column6
新たな技法とうつわのかたち
未来の陶芸の可能性を予感させる新進気鋭の若手作家らの作品を紹介。
コラム6では、フォルムや文様による表現で未来の伝統工芸の可能性を予感させる7名の作品を紹介する。
出品作家/伊勢﨑晃一朗、渋谷英一、中田博士、新里明士、見附正康、和田的
パナソニック汐留美術館「未来へつなぐ陶芸 - 伝統工芸のチカラ 展」
アイエム[インターネットミュージアム]Internet Museum
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