企画展「発見!日本の生物多様性 ~標本から読み解く、未来への光~」
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企画展「発見!日本の生物多様性 ~標本から読み解く、未来への光~」は、国立科学博物館日本館一階企画展示室及び中央ホールで開催されています。
会期 2021(令和3)年 12月14日(火)~2022(令和4)年 2月27日(日)
ーHPからー
日本列島は、豊富な固有種をはじめとする特徴的な生物相が見られる地域です。
一方で、現在では多くの種が絶滅の一歩手前の危機的状況にあり、中には既に絶滅してしまった種も存在します。
標本などのコレクションが、日本の生物多様性の変遷と現状の把握、さらには実際の種の保全に対してどのように貢献しているのか、貴重な標本や関連資料の展示の中から「発見」していただくことを目指した企画展です。
中央ホールの展示風景を動画にしてみました。
本展は写真、動画も撮影できます(撮影条件あり)
以下、展示構成及び主な展示内容です。
本展の解説冊子(18ページ)を参考にしています。
この冊子は、復習資料になりますので是非いただいてきてください。
(画像はクリックで拡大表示になります)
第一章 激変する日本の生物多様性
①幻となった生き物たち
ニホンオオカミ(EX)
ニホンカワウソ(EX)
トキ(CR)
チョウザメ(EX)
地球上から絶滅した種子植物
②再発見や復活に望みをつなぐ
シマクモキリンソウ(CR)79年ぶりの再発見と開花、繁殖の成功
ホソバノキミズ(EX)の再発見
再発見されたクニマス(EW)
カドタメクラチビゴムシ(EX)の再発見
③アントロポシーンにおける生物多様性の急変動を読み解く
急速に減少した都市部の生物多様性
コウノトリ(CR)
《鳥類魚之図》コウノトリ 作者:津島重豪 江戸時代後期
サクラソウ(NT)
消えた東京湾のアオギスとアオギス釣り文化
帰化植物が引き起こした絶滅危惧チョウの増加
ツマグロキチョウ(EN)
第二章 標本で解明!日本の生物多様性の今
①日本の生物コレクション白書
~科博の標本、日本の博物館の標本~
ガムシ(NT) ミズスマシ(VU) ゲンゴロウ(VU) タガメ(VU) コオイムシ(NT)
日本の絶滅寸前種標本の収蔵状況の把握
国立科学博物館の現生生物コレクション
何をどのくらい持っている?
データは公開されている?
いつ頃採られた?
②自然史標本をめぐる新展開
植物のDNA非破壊抽出法の開発
昆虫標本からDNAを得る方法
普通種だった’絶滅’菌:ハハシマアコウショウロ
再発見された’絶滅’菌:カバイロチャダイゴケ
標本で見る分布域の縮小
第三章 国立科学博物館の挑戦
~日本の生物多様性の保全のために~
①過去の情報を引き出し、未来に活かす
ライチョウ(EN)中央アルプスへの再導入個体群の選定
植物標本に残されたランミモグリバエの発見とDNA解析
ツクバハコネサンショウウオ(CR)新種発見と保全施策への貢献
②リビングコレクションの保全への活用
花と送粉者の関係に着目しカンアオイ類の進化史を解明
絶滅植物の最初の野鳥復帰例:コシガヤホシクサ(EW)
野生絶滅種・絶滅寸前種のシダの増殖
③豊かな自然環境をいつまでも
SDGsと国立博物館の取り組み
標本情報電子化の世界的潮流
多岐にわたる豊富な内容で会場内だけではで咀嚼しきませんでした。科博の企画展では解説冊子を用意していることが多く復習に役立ちます。丁寧な姿勢に毎回感心しています。
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