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2021.11.06

コラボレーション企画展 「川端龍子vs.高橋龍太郎コレクション ―会田誠・鴻池朋子・天明屋尚・山口晃―」

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コラボレーション企画展 「川端龍子vs.高橋龍太郎コレクション ―会田誠・鴻池朋子・天明屋尚・山口晃―」は、
大田区立龍子記念館で開催されています。

会期 令和3年9月4日(土)~ 11月7日(日)


川端龍子と人気の美術家4氏のコラボ企画ということで、楽しく観てきました。
私に、こびりついていた龍子の作品というと《草の実》なのですが・・・・
初めて訪れてみた龍子記念館で、龍子の多様な作品を観ることができて(できたのも)大きな収穫でした。

画像は展覧会のチラシからです。

《草の実》と鴻池朋子《ラ・プリマヴェーラ》が並べて展示されていました。
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鴻池朋子《ラ・プリマヴェーラ》2002年 アクリル、鉛筆、キャンバス、木パネル  高橋龍太郎コレクション 

龍子に寄せられた作家コメントが、其々の「らしい」表現で面白かったので、
以下に、会場の画家紹介パネルに記された、龍子に対しての3人のコメントを紹介します。
『会田誠』
龍子さんの絵から僕が長年抱いていたイメージは、最近の流儀でいえば「漢」と書いて「おとこ」と読ませる、アレでした。筆致も作品コンセプトも潔い。中でも敗戦の年に描かれた《爆弾散華》は、日本近代絵画史上の一大傑作だと思います。最近ご本人の写真を初めて見たら、決して巨漢という感じではなかったので、少し意外に思いつつ納得しました。
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川端龍子《香炉峰》1939年 紙本彩色 額装・六枚一面  大田区立龍子記念館
《香炉峰》と以下の《紐育空爆之図(戦争画RETURNS)》は撮影可能でした。
(クリックで拡大表示になります)

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会田誠《紐育空爆之図(戦争画RETURNS)》1996年、高橋龍太郎コレクション 零戦CG制作:松橋睦生 高橋龍太郎コレクション

『山口晃』
龍子翁の経歴に洋画から日本画はの転向を見た時には、勝手な親近感を抱いたものだった。翁の頃には洋画日本画どちらの建前も輝きを見出されなかったろうが、私の頃には洋画も日本画も明治生まれの出来の悪い双子のように思われていたので転校先探しには苦労でした。いや、今だに苦労してるし、自覚あるなしに関わらず日本の絵描きはみな苦労している最中だろう。
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川端龍子《源義経(ジンギスカン)》1938年 紙本彩色 額装一面 大田区立龍子記念館

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山口晃《五武人圖》2003 年 墨・紙 高橋龍太郎コレクション

『天明屋尚』
「日本美術院脱退」「青龍会旗揚げ」「会場芸術」「逆説・生々流転」、その全てが従来の日本画と横山大観に対しての反骨精神なのですね。川端龍子さん、真っ直ぐでかたくなな態度がカッコイイです!
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天明屋尚《ネオ千手観音》2002年 アクリル絵の具、ブラックジェッソ・木  高橋龍太郎コレクション


ーHPの解説ー
 日本屈指の現代アートのコレクター・高橋龍太郎氏のコレクションを、龍子記念館で日本画家・川端龍子(かわばたりゅうし)の作品とともに展示します。
 高橋氏が収集した2,000点以上にもおよぶという日本の現代アートのコレクションは、国内外の様々な展覧会で紹介されてきました。コラボレーション企画と題した本展においては、日本の現代アートを代表する4人の作家の作品と龍子の代表作を一堂に会し、龍子ファンが現代アートの世界に触れ、現代アートファンが龍子の作品の魅力を再発見できる展覧会を試みました。
 会田誠《紐育空爆之図(にゅうようくくうばくのず)(戦争画RETURNS)》と龍子が戦闘機を大画面に描いた《香炉峰》、鴻池朋子《ラ・プリマヴェーラ》と龍子が金彩のみで草むらを表した《草の実》、天明屋尚《ネオ千手観音》と龍子の自宅の一室に納められていた仏像「十一面観音菩薩立像」、そして、山口晃《五武人圖》と龍子の武者絵《源義経(ジンギスカン)》など、時代を超え共鳴し合う作家のイマジネーションの世界を存分にお楽しみください。


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