特別展「植物 地球を支える仲間たち」 第1章、第2章
特別展「植物 地球を支える仲間たち」は、
国立科学博物館で開催されています。
会期 2021年7月10日(土)~9月20日(月・祝)
標本や模型、映像、インスタレーション展示などで植物の世界を、
あらゆる角度から総合的に紹介する展覧会です。
科博の展覧会の映像展示はいつも素晴らしいです。
(以下の画像はクリックで拡大表示になります)
説明文は、会場の解説パネルからの引用です。
展覧会の構成は次の通りです。
(公式ガイドブックの目次を引用しています。展示場の構成と異なる部分があるかもしれません)
プロローグ
「植物」は「人間」と同じ祖先をもつ生き物である
植物の仲間
第1章 植物という生き方
光合成という自ら有機物を作り出せる能力を手に入 れた植物は、食糧を探し回ったり、発芽して成長を始めた場所から動いたりする必要がなくなった。代わりに、暑さ寒さ、植食動物の出現など、まわりの環境からは逃げられなくなった。そのため、感覚を研ぎ澄まし、まわりの生物と協力して生き、生殖活動も動かなくてもできるようになった。 こうして、様々な工夫を 凝らすことで初めて、植物は一つのところに留まって 生きることができるようになったのである。
01 地球を支える光合成
02 視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚
03 助けを呼んだり立ち聞きしたり
04 植物の成長と動き
05 擬態する花
06 奇妙な進化を遂げた植物
朝顔(拡大模型)分類:ヒルガオ科 園芸品種
ヒルガオ科サツマイモ属の一年生植物。 日本の代表的な園芸植物。 奈良時代に薬用として中国から日本にもたらされ、江戸時代に花や葉の多様な変異種が単離された。今も重要な研究材料である。「 東京古型標 準型」を参考に作成。
展示風景
(画像の右端)ユキモチソウ 分類:サトイモ科 産地:日本 国立科学博物館蔵
花全体がキノコに擬態していると考えられ、キノコに似たにおいでショウジョウバエの仲間をだましておびき寄せ、強制的に花粉を運ばせる。
今年、エビネ苑で撮ったユキモチソウです。
第2章 地球にはどんな植物が存在しているのか?
植物は環境に適応して植物体・花・葉などの形や大きさ、生き方を進化させてきた。 つまり、ほとんどの植物の 形、大きさ、生き方には生物学的な意味がある。そして、その植物の進化が今日の植物多様性をもたらした。 本章の「○○○すぎる植物たち」では、植物体・花・葉・ 果実・種子などを巨大化あるいは矮小化させた植物を紹介し、「極限環境への挑戦」では、私たちの想像を超えた過酷な環境を生活の場とすることに成功した植物を紹介する。
「○○○すぎる植物たち」
01最高樹の植物体
02 最太の幹
03 最小の植物体・花
04 最大の花の集まり
05 最大の花
06最大の種子
07 最大の翼をもつ種子
08最小の種子
09 最大の果実
10最大級の松ぼっくり
11 最大級のどんぐり
12 最長寿命の葉
13 最大の単葉
14 最大の地上性のコケ
展示風景
最大の花の集まり
ショクダイオオコンニャク 分類:サトイモ科
花の匂いが強烈なのでも有名。第2会場の向かう通路で体験できますが・・・・
最大の花
ラフレシア 分類:ラフレシア科 産地:インドネシア(スマトラ島) 京都府立植物園蔵
直径約111cmの花
大きすぎる松ぼっくり
コウリテリマツ 分類:マツ科 産地:アメリカ・メキシコ 基礎生物学研究所職員コレクション
成熟した松ぼっくりは長さ35㎝、5㎏ほど
極限環境への挑戦
15 マングローブ
16 水中
17 渓流沿い
18 乾燥地
19 高山
20 暗下
21 樹上
22 南極
23 絶滅危惧植物
展示風景
展示風景
展示風景
高山植物
ボンボリトウヒレン(実物大模型)分類:キク科 産地:ヒマラヤ及び周辺地域 国立博物館蔵
外気よりも苞葉の内部が温かくなるため「温室植物」と呼ばれる。
水中植物
ジャイアントアンブリア 分類:オオバコ科 分布:熱帯アジア
水中では針のように細く枝分かれした葉を、水上では楕円形で厚く光沢のあるあ”普通の葉”をつける。
樹上 「タンク」のある植物
絶滅危惧植物
秋の七草のキキョウ、フジバカマ、あのカキツバタも絶滅危惧植物になってしまったそうです。
今年、エビネ苑で撮ったクマガイソウも絶滅危惧植物であることを知りました。
クマガイソ ラン科
光合成という、太陽エネルギーから有機物を作り出す能力を手に入れたことで、地球上の生命にとって、なくてはならない存在となった植物。
私たち人間と同じ原始的な生命体から進化し、今や地球上の多種多様な環境に生育する最も成功している生物群と言えます。 ともすれば動物と違い、じっとしていて動きのないイメージがありますが、最先端の科学研究によって、私たちの想像を超えるアクティブな生態が明らかになってきました。
本展は、植物を総合的に紹介するこれまでにない大規模な展覧会です。標本や模型、映像、インスタレーション展示などを活用し、その驚きの実像や魅力に迫ります
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