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2021.08.01

アイヌの装いとハレの日の着物 ―国立アイヌ民族博物館の開館によせて

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「アイヌの装いとハレの日の着物
―国立アイヌ民族博物館の開館によせて」は渋谷区立松涛美術館で開催されています。

会期 2021年6月26日(土)~8月9日(月・休)


アイヌの衣服の素材には古くは獣皮や鳥被、樹皮、木綿などが使われました。
この展覧会では、樹皮(アットゥシ)と木綿を中心に過去から現在に伝えられた着物、 その技術を紹介。
装身具も併せて展示しています。

トーハクの総合文化展には、アイヌ文化の展示コーナーがありますが、この展覧会で多くの「アイヌの装い」に触れることができました。

第一章 アイヌの装い
第二章 ハレの日の着物

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《樹皮衣》アットゥシ》19世紀東京国立博物館蔵

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《厚司衣装(アットゥシ)》日本未来館蔵
糸に加工した樹皮で織った反物を着物に仕立て、アイヌ文様を施した着物。反物は、経糸に樹皮を白や水色などの木綿糸を使うことで縞模様を構成する。
テープ状の木綿糸を進行方向と違う方向に曲げる際、全個所で新しく布を縫い付けて曲げている。(本展キャプションから)

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《木綿地切状刺繍衣装(カパラミブ)》日本民族館蔵
テープ状に裂いた布を使いアイヌ文様を縫っていく技法が使われている。この技法の渦を巻いているように見える文様には円のように全体が丸くなっているものや、角だけが丸くなっているもの、角ばっているものなどがある。(本展キャプションから)

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《ルウンベ(復元制作))国立アイヌ民族博物館蔵

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《樹皮衣(アットゥシ)》貝澤雪子作 アイヌ民族文化財団蔵

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《色置裂紋木綿衣(ルウンベ)早稲田大学會津八一記念博物館蔵


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《首飾》早稲田大学會会津八記念博物館蔵
女性が儀礼の時に身につける首飾りで、青・黒・白・黄など色とりどりのガラス玉が連ねられ、中には模様のついたトンボ玉も含まれている。玉の多くは大陸や本州との交易によってもたらされた。(本展キャプションから)
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《陣羽織》19世紀東京国立博物館蔵
御用船の船頭を代々つとめていた松本家に伝承した陣羽織。儀礼などの際に男性が衣服の上に着用する。アイヌ社会における和人(日本人)との交易品の一つ。本作は清朝の官服が使用され、官服裂の再使用や中国との交易品の可能性もある。(本展キャプションから)

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《輪状帽(鉢巻)》19世紀 東京国立博物館蔵
樺太アイヌが使用するもので、主として女性の被り物とされ、儀礼のときだけでなく、日常的にも用いられた。(本展キャプションから)


ーHPの解説ー
2020年に北海道白老町に国立アイヌ民族博物館が開館しました。それを記念し、アイヌ民族の服飾文化を紹介します。
まず、樹皮衣、草皮衣といった着物によって、その素材の多様性を明らかにするとともに、ルウンペ (色裂置文衣)、カパラミㇷ゚(白布切抜文衣)などのさまざまな刺繍で飾られた木綿衣を通じてアイヌの意匠の豊かさに触れます。華やかで独自の文様が施されたアイヌ民族のハレの日の着物をご紹介します。


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