アナザーエナジー展: 挑戦しつづける力―世界の女性アーティスト16人
アナザーエナジー展:
挑戦しつづける力―世界の女性アーティスト16人
森美術館
会期 2021年4月22日(木)~ 9月26日(日)
50年以上のキャリアを誇り、今なお挑戦を続ける72歳から106歳(5月現在)の女性アーティスト16名の作品と、アーティストをパネル記事・ビデオで紹介する展覧会です。
出身地は14か国に及びます。
以下、展示順不同です。
(以下の画像は一部を除きクリックで拡大表示になります)
展示会場では、参加アーティスト全員のインタビュー動画が放映されています。
(全員の動画が本展HPで見ることができます)
以下の写真は「クリエイティブ・コモンズ表示 - 非営利 - 改変禁止 4.0 国際」ライセンスの下で許諾されています
三島喜美代 1932年大阪府生まれ、同地および岐阜県在住
「命がけで遊んでるっていう
感じですね、一生。
その遊んでる感じで
ずっと行ってますから、
苦にならない」
―インタビュでの質問ー
どうしてアーティストになろうと思ってのですか?
挑戦し続けることができた理由は何ですか?
アートと社会の関係性とは?
どうして陶製の新聞を作ろうと思ったのですか?
あなたにとって年齢は何を意味しますか?
若い世代のアーティストへのアドバイスはありますか?
森美術館「アナザーエナジー展」インタビュー#11:三島喜美代
Mori Art Museum 森美術館
三島喜美代《作品21-A》2021年 陶にシルクスクリーン印刷、鉄
エテル・アドナン 1925年ベイルート生まれ、パリ在住
木々はそこに立ち、
時々私たちを見つめています。
私たちは自然の力を
再発見する必要があります。
エテル・アドナン《無題(木々)》2012年 レポレッロ(折本)、インク、紙
エテル・アドナン《無題》2018年 油彩、キャンバス
フィリダ・バーロウ 1944年英国、ニューカッスル・アポン・タイン生まれ、ロンドン在住
「分からない」という状態が、
私にとっては制作で
新たな冒険をする
動機であり続けました。
フリーダ・バーロウ《アンダーカバー2》2020年 木材、合板セメント、スクリム(布)、石膏、ポリウレタンフォーム、塗料、PVA(合成樹脂)、キャラコ(布)、鋼鉄
アンナ・ボギギアン 1946年カイロ生まれ、同地在住
芸術とは、
私の中にある何かです。
それは自分自身への、
そして人生への好奇心です。
アンナ・ポギギアン《シルクロード》(部分) 2021年 インスタレーション
ミリアム・カーン 1949年スイス、バーゼル生まれ、ブレガリア在住
それが一体何なのかを知らずに、
作品を見ることが
出来なくてはなりません
アートはすべての人にとって
言葉を介さず
理解されるべきなのです。
森美術館「アナザーエナジー展」インタビュー#4:ミリアム・カーン
Mori Art Museum 森美術館
ミリアム・カーン《無題》3点共
リリ・デュジュリー 1941年ベルギー、ルーセラーレ生まれ、ローフェンデゲム在住
進むためのエネルギーは、
自分の中にあり、
それを良いのか悪いかを
前もって知ることはないのです。
リリ・デュジュリー《無題(均衡)》1967年 鋼鉄、鉄
アンナ・ベラ・ガイゲル 1933年リオデジャネイロ生まれ、同地在住
挑戦とは生き残らねばならない
ということです。
あらゆる意味で生き残り、
アートを通して何かを成し遂げ、
恐れ、もがき続けるのです。
アンナ・ベラ・ガイゲル《月》1973年
(チラシから)
ベアトリス・ゴンザレス 1932年コロンビア、ブカラマンガ生まれ、ボゴタ在住
アートは人々を、
そして芸術家たちを豊かにし、
予想もしなかった道へと
誘うのです。
ベアトリス・ゴンザレス《悲嘆に直面して》2019年 油彩、キャンバス、木製家具
ベアトリス・ゴンザレス《追放された壁紙》2017年 壁紙
カルメン・ヘレラ 1915年ハバナ生まれ、ニューヨーク在住
私は長い間待っていました。
「バスを待っていればやがて来る」
という言葉がありますが、
私はバスを1世紀近くも待って
ようやく来たのです!
森美術館「アナザーエナジー展」インタビュー#8:カルメン・ヘレラ
Mori Art Museum 森美術館
カルメン・ヘレラ《ビクトリア》2017年 アクリル絵具、キャンバス、個人蔵
他3点の展示風景。
キム・スンギ 1946年韓国、扶餘(プヨ)生まれ、パリ在住
自分を見つけることは、
自分を忘れることと変わらない。
キム・スンギ《月》2003-2005年 ゼラチン・シルバー・プリント
スザンヌ・レイシー 1945年カリフォルニア州ワスコ生まれ、ロサンゼルス在住
なぜ私たちはアートに
関わるのでしょうか?
「アートとは何か」というのと
同じくらい、私はこの問いに
興味を持っています。
スザンヌ・レイシ―《玄関と通りのあいだ》 2021/2013年 3チャンネル・ビデオ、デジタルプリント
宮本和子 1942年東京都生まれ、ニューヨーク在住
アートが私の全てで、
アートという
創造的なものが
好きなのです。
玄関と通りのあいだ
年 2021/2013
デジタルプリント、ビデオ・チャンネル 3
(ビデオ(秒 2 分 20
ブルックリン )、ニューヨーク
宮本和子《黒い芥子》1979年 糸、釘
センガ・ネングディ 1943年シカゴ生まれ、コロラド州コロラドスプリングス在住
私は他人がやっていることは
出来ないのです。
私にできるのは、
「私が本当にやっている」
と思える仕方で
物事を行うことだけです。
センガ・ネングディ《パフォーマンス・ピース》1978年 ゼラチン・シルバー・プリント 撮影:hammon Outlaw
アルピタ・シン 1937年インド、バラナガル生まれ、ニューデリー在住
人生が続いていくように、
制作もまた続いていくのです
制作プロセス全体が
幸せの源です。
アルピタ・シン《私のロリポップ・シティ:双子の出現》2005年 油彩、キャンバス 所蔵:バデラ・アート・ギャラリー
ヌヌンWS 1948年インドネシア、ラワン生まれ、ジョグジャカルタ在住
私は何かを吐き出したい。
話すのではなく。
私の頭の中の、
心の中の何かを。
ヌヌンWS《織物の次元1番》 2019年キャンバス、アクリル絵具、キャンパス
ロビン・ホワイト 1946年ニュージーランド、テ・プケ生まれ、マスタートン在住
太平洋では個人主義はあまり
重要なことではありません。
人間の価値は他人と親しくなり、
共に働く能力によって測られます。
ロビン・ホワイト&ルハ・フィフィタ《大通り沿いで目にしたもの》
(「コ・エ・ハラハンガトュヌ:まっすぐな道」シリーズより)2015-2016年 顔料、植物染料、樹皮布
ーHPの解説ー
近年、ジェンダー、人種、民族、信条など多様なアイデンティティの不均衡を正し、ダイバーシティ(多様性)を重視する動きが世界各地に広がっています。現代アートにおいてもこの10年ほどの間、1950年代から70年代に活動を始め今日まで継続してきた女性アーティストたちに注目が集まっています。
「アナザーエナジー展」では、今なお世界各地で挑戦を続ける70代以上の女性アーティスト16名に注目し、その活動に光を当てます。16名の年齢は71歳から105歳まで(*1)、全員が50年以上のキャリアを誇ります。また、出身地は世界14カ国におよび、現在の活動拠点も多岐にわたります。彼女たちは、それぞれが置かれた環境や時代が激しく変化し、美術館やアート・マーケットの評価や流行が移り変わるなか、それらにとらわれることなく独自の創作活動を続けてきました。
本展では、絵画、映像、彫刻、大規模インスタレーションにパフォーマンスなどの多彩で力強い作品約130点を通して、彼女たちを突き動かす特別な力、「アナザーエナジー」とは何かを考えます。世界が未曾有の事態にある今、これら16名のアーティストたちが確固たる自らの信念を貫き生涯をかけて歩み続けている姿は、私たちに困難を乗り越え、未来に向けて挑戦するための力を与えてくれることでしょう。
*1 最年長のカルメン・ヘレラが5月に106歳、最年少のミリアム・カーンが7月に72歳となりました。
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