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2021.07.29

ミニ企画展「浮世絵モダーン」橋口五葉と伊藤深水を中心に

『ミニ企画展「浮世絵モダーン」橋口五葉と深水を中心に』は、町田市立国際版画美術館で開催されています。

会期 2021年6月30日(水)~9月12日(日)

「浮世絵モダーン」とタイトルをつけた展覧会はこの美術館でも何度か開催されてきました。

そのミニチュア版です。
企画展で沢山の作品を鑑賞した後、又は鑑賞の途中で、箸休めに訪れてみるのも良いかと・・・・

ーHPの解説ー
7月10日から9月12日まで開催の「浮世絵風景画展」に出品の川瀬巴水(かわせ・はすい、1883-1957)と関連のある、橋口五葉(はしぐち・ごよう、1881-1921)と伊東深水(1898-1972)の版画を中心に紹介します。

二人は、大正から昭和前期にかけて、浮世絵版画とおなじように版元・画家・彫師・摺師が協同して制作出版する、「新版画」と呼ばれる多色摺木版画を制作した画家です。その作品は浮世絵版画の伝統を継承しつつ、それを超克する表現を見せる近代の芸術作品として制作されました。
本ミニ企画では、そのような新版画を「浮世絵モダーン」と称し、約40点展示します。


展示作品内訳です。(展示作品リストから)
橋口五葉(7点)
伊藤深水(「近江八景」8点「新美人十二姿」より6点「大島十二景」より6点他1点)
山村耕花「梨園の華」より3点、他1点
鳥居言人1点
小早川清3点
石川寅次「裸婦十種」より2点
エリザベス・キース1点
ポール・ジャクレー1点


本展は一部作品が写真撮影可能です。
(以下の画像はクリックで拡大表示になります)
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橋口五葉 耶馬渓 1918年

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橋口五葉 髪梳ける女 1920年

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橋口五葉 浴後之女 1920年

(以下の2点、ガラスへの映り込みが気になって斜めから撮りました)
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山村耕花 十三世森田勘彌のジャン・バルジャン 1921年

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山村耕花 踊り 上海ニューカルトン所見 1924年


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小早川清 近代時世粧ノ内 瞳 1930年

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2021.07.24

巨大映像で迫る 五大絵師 ─北斎・広重・宗達・光琳・若冲の世界─

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巨大映像で迫る 五大絵師
「─北斎・広重・宗達・光琳・若冲の世界─」は、大手町三井ホールで開催されています。

会期 2021年7月16日(金)~9月9日(木)

展覧会のHPはこちら

会期中、プログラム(A・B)が毎日入れ替わります。「開催カレンダー」「ダブルプログラム上映作品一覧」
で確認してください。

展示会場は3区画に分かれています。

『解説シアター』(浮世絵・金屏風・金襖絵の魅力に迫る)(撮影不可)
観覧客は、大画面スクリーン前のベンチに座り、
作品解説を聴きながら、高精細デジタル画像で各作品を鑑賞します。(約20分)
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(チラシから)

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葛飾北斎 富嶽三十六景 凱風快晴 所蔵:山梨県立博物館 画像提供©アルステクネ

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広重 東海道五十三次 日本橋 朝之景 所蔵:山梨県立博物館蔵 画像提供©アルステクネ

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俵屋宗達 国宝 風神雷神図屏風 原本所蔵:大山寺 建仁寺 画像提供:キャノン

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尾形光琳 菊図屏風(右隻)収蔵・画像提供:岡田美術館

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伊藤若冲 重要文化財 仙人掌群鶏図(部分)所蔵:小曾根山 西福寺 画像提供:便利堂 


『解説シアター』鑑賞が終了すると案内係の方が次の、
『3面ワイド45mの巨大スクリーン鑑賞エリア』に誘導してくれます。(撮影不可)
上映時間は約20分です。

巨大スクリーンに映し出される高精細映像と迫力満点の音響は感動もので、作品への没入感満点。

その後10分程度の撮影タイムが設定されています。(動画も可です)

当日の上映作品は下記の通りでした。
尾形光琳 重要⽂化財 ⾵神雷神図屛⾵(撮り漏れ)
葛飾北斎 冨嶽三⼗六景 ⼭下⽩⾬(撮り漏れ)
狩野邦信 源⽒物語図屏⾵ 
葛飾北斎 冨嶽三⼗六景 遠江⼭中
歌川広重 東海道五拾三次 庄野 ⽩⾬
作者不詳 平家物語図屏⾵  
伊藤若冲 百花の図
歌川広重 東海道五拾三次 ⽇本橋 朝之景
伊藤若冲 重要⽂化財 仙⼈掌群鶏図
葛飾北斎 冨嶽三⼗六景 神奈川沖浪裏

どの様な時間、間隔で映像が映し出されるのか分からなかったので、戸惑いながら撮ってみました。
動画の部分を纏めました。最初の2作品、風神雷神図屏風と山下白雨はうまく撮れませんでした。




次は、超高精細デジタル画像による
「Digital北斎×広重」コーナー(フリータイムです、撮影可)
1画面に浮世絵作品3~5点が繰り返し表示されます。

高精細画像で和紙の質感まで明快に映し出されています。
見慣れた作品と思わないで、細部までじっくり鑑賞がお勧めです。

(以下の画像はクリックで拡大表示になります)

葛飾北斎 富嶽三十六景 山梨県立博物館 ©アルステクネ
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歌川広重 東海道五十三次 山梨県立博物館 ©アルステクネ
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本展の監修をされた小林 忠氏(学習院大学名誉教授 岡田美術館館長)のコメントです。(HPから)

美術作品は本物に接するのが一番と思ってきたが、そうした固定観念を打ち壊すような新しい美の世界が開かれた。それは横幅が3面45メートルの巨大画面に映写されるデジタル映像の迫力だった。絵の具や金箔、和紙などの素材の質感や、画家の息づかいまで聞こえてくるような筆遣いの強弱の変化が、拡大されることによってこれほどに感動的なものに見えるとは思いもよらなかった。超高精細のデジタルアートが、異次元の美の世界を開拓してくれた。これまで誰も経験したことの無い、斬新で驚愕的な体験をお勧めしたい。


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2021.07.19

散歩道の公園でハスの花を撮ってみました。 20210年7月中旬

大賀ハスの花、この公園では先週がいちばん咲いていた時期のようです。
動画と画像を載せてみます。

この公園の蓮田は八つ橋に区切られる形で4面ありますがこの場所以外は、ポツリポツリ咲いているくらいで少々寂しい感じです。
今年は6月末から咲き始めましたが、8月初旬まで持つかどうか、というところでしょうか?

先週末の様子です(スマホ動画です)

(以下の画像はクリックで拡大表示になります)
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2021.07.16

フジフイルム スクエア 企画写真展「魅力発見! 日本の世界文化遺産」 ~写真が語る日本の歴史~

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フジフイルム スクエア 企画写真展
「魅力発見! 日本の世界文化遺産」~写真が語る日本の歴史~

会期 2021年7月1日(木)〜 7月20日(火)

現在、日本国内には23件の世界遺産があり、そのうち19件が文化遺産として登録されています。
そこに残された建造物は時代背景を象徴しています。

さまざまな観点から、興味から文化遺産を訪れる方も多いと思います。
わたしもその一人で、富岡製糸場を数年前に訪れて学ぶものが多くありました。

去年訪れた、また十年以上前に訪れたお寺などが懐かしく、再訪したいと思ったり、
未訪の文化遺産の写真にも旅心を誘われました。

名だたる写真家が撮った作品は、その建造物の魅力を何倍にも高めてくれる、なんて思いながら観てきました。

国内の文化遺産全19件を日本の美を追い求める写真家17人の名作写真家で紹介、観光スポットとしても人気の高い世界文化遺産を選りすぐりの作品と歴史の流れとを合わせてみる写真展です。(本展の動画ナレーションから)


(以下の画像は本展チラシの写真から)

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唐招提寺金堂夜景 1968年頃 渡辺義雄 ©日本写真保存センター


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上賀茂神社 ならの小川 2014年 水野克比古 ©水野克比古


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中城(なかぐす)城跡 2009年 三次和義 ©三次和義


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厳島神社 廻廊平舞台より東廻廊 1988年 岡本茂男 ©岡本茂男写真工房


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富岡製糸場 操糸場内部 2016年 田村仁 ©田村仁


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薬師寺東院堂観音菩薩立像(聖観音) 1962年 土門拳 ©土門拳写真研究所


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大浦天主堂内陣 1988年 三沢博昭 ©ミサワフォトライブラリー


ーHPの解説ー

現在、日本国内には23件の世界遺産があります。うち19件が文化遺産として登録されており、そのほとんどが日本史の時代区分と時代背景を象徴する建造物として残されています。

本展は、19件全て取り上げるとともに特徴的な文化遺産にスポットを当て、日本の歴史を通観しながら紹介します。日本の写真界を代表する土門豢(1909-1990)、奈良大和路のイメージを定着させた入江泰𠮷(1905-1992)、建築写真の第一人者・渡辺義雄(1907-2000)、日本の造形美を鋭く切り取った西川孟(1925-2012)、京都の古社寺や風景を半世紀にわたって撮り続ける水野克比古(1941-)、高野山に生まれ育ち、山岳宗教をテーマとする永坂嘉光(1948-)、「楽園」をテーマに世界を巡り、日本の世界遺産を撮影する三好和義(1958-)など日本の美と文化を見つめ撮り続けてきた優れた写真家たちによる、格調高い作品で構成します。

観光スポットとしても人気の高い世界遺産を選りすぐりの写真で紹介する本展は、日本特有の美と文化に出合う絶好の機会です。また、歴史の流れと合わせて見ることで、日本の魅力を再発見することができるでしょう。


フジフイルム スクエア企画写真展「魅力発見!日本の世界文化遺産」のご紹介/富士フイルム

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2021.07.13

散歩の途中で野鳥を撮ってみました(ハスの花とカワセミ)2021年7月上旬

7月になると散歩道の公園の蓮田で大賀ハスが咲き始めます。
まだ蕾みのほうが多い時期です。(スマホ動画です)


ハスの花に、蕾に、葉にとまったカワセミを撮ってみました。

(以下の画像はクリックで拡大表示になります)

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2021.07.10

特別展「国宝 聖林寺十一面観音―三輪山信仰のみほとけ」

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特別展「国宝 聖林寺十一面観音―三輪山信仰のみほとけ」は東京国立博物館 本館5室で開催されています。

会期:2021年6月22日(火)~9月12日(日)


展示場に入ると、正面に三輪山の写真パネルがあり、その前に大神神社(おおみわじんじゃ)の三ツ鳥居の模型が設置されています。

大神神社には御神体である三輪山を仰ぎ見るための拝殿があります。拝殿の奥は三輪山のなかでも特に人が立ち入ることができない禁足地という聖域で、拝殿と禁足地を区切る位置に三ツ鳥居が立っています。

その三ツ鳥居(模型)前に、展示ケースに収まった「聖林寺十一面観音立像」が置かれています。

少し離れたところから見ると、三輪山山頂と十一面観音の頭部が重なるように見えます。

日本人は古来自然に畏敬の念を抱き、神が宿る依り代として、山や滝、岩、樹木などを信仰しました。三輪山はその代表的な例で、大神神社には神をまつる本殿はなく、三輪山を御神体として礼拝します。

奈良時代、神仏習合の機運のなか大神神社にも大神寺(鎌倉時代以後は大御輪寺)が造られ仏像が安置されました。
幕末、新政府により神仏分離令が発せられると、大神寺の仏像は近傍の寺に移されました。
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三輪山絵図 室町時代・16世紀 奈良・大神神社像
三輪山や大神神社の景観を描いた図。壮大な境内には仏教寺院もありました。

本展では、かつて大神寺にあった国宝 十一面観音菩薩立像(聖林寺蔵)、国宝 地蔵菩薩立像(法隆寺蔵)などの仏像と、仏教伝来以前の日本の自然信仰を示す三輪山禁足地の出土品などを展示しています。

神が鎮まる山 三輪山
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国宝 聖林寺 国宝 十一面観音立像 奈良時代・8世紀  奈良・聖林寺

天平彫刻の名品、日本彫刻の最高傑作と称される聖林寺十一面観音が東京で初公開です。
聖林寺に出かけて拝観するのが本来の鑑賞方法であるとは思いますが、
こちらからは遠方ですので・・・・

「神々しい威厳と、人間のものならぬ美しさ」
和辻哲郎『古寺巡礼』

「それは菩薩の慈悲というよりは、神の威厳を感じさせた。」
土門拳『古寺巡礼』

「世の中にこんな美しいものがあるのかと、私はただ茫然と見とれていた。」
白洲正子『十一面観音巡礼』
(公式サイトから)

深い慈悲の心と、美しさに心鎮まるひと時を・・・・トーハク で。


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国宝 地蔵菩薩立像 平安時代・9世紀 奈良・法隆寺蔵
大御輪寺に伝来し江戸時代には「十一面観音立像」とともに祀られていました。顔立ちは平安時代の初期の密教彫刻に通じます。美しく整えられた衣の襞もみどころです。(キャプションから)

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月光菩薩立像(部分)平安時代・10~11世紀 奈良・正暦寺蔵

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日光菩薩立像(部分)平安時代・10~11世紀 奈良・正暦寺蔵
明治元年(1868)7月に大御輪寺(現三輪若宮)から奈良市菩提山町の正暦寺に引き渡されました。

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大国主大神立像 平安時代・12世紀 奈良・大神神社蔵
大神神社の創建に深く関わった、大国主大神の像です。(キャプションから)


ーHPの解説ー
仏教伝来以前の古い日本では、神は山、滝、岩や樹木等に宿ると信じられ、本殿などの建築や、神の像はつくらず、自然のままの依り代を拝んでいました。その形が現在まで続いているのが三輪山を御神体とする大神神社(おおみわじんじゃ)です。その後、国家的に仏教を興隆した奈良時代には神仏関係の接近が見られ、神に密接にかかわる寺がつくられました。大神神社にも大神寺(鎌倉時代以降は大御輪寺)が造られ、仏像が安置されました。幕末、新政府により神仏分離令が発せられると、廃仏毀釈の危機にさらされますが、大御輪寺の仏像は、同寺の住職や周辺の人々の手によって、近傍の寺院に移され、今日に至ります。
本展では、かつて大神寺にあった国宝 十一面観音菩薩立像(聖林寺蔵)、国宝 地蔵菩薩立像(法隆寺蔵)などの仏像と、仏教伝来以前の日本の自然信仰を示す三輪山禁足地の出土品などを展示します。国宝 十一面観音菩薩立像が奈良県から出るのは初めてのことです。その比類ない美しさをこの機会にぜひご覧ください。

 


日本彫刻の最高峰 その美の魅力とは 特別展「国宝 聖林寺十一面観音―三輪山信仰のみほとけ」より
紡ぐプロジェクト

 

 

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2021.07.07

新・晴れた日 篠山紀信

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「新・晴れた日 篠山紀信」は東京都写真美術館で開催されています。

会期 2021年5月15日(火)~8月15日(日)

写真は死んで行く時の記録。 嵐の日も雨の日も 僕が撮る写真は、いつも晴れた日。(篠山紀信)

本展では、1974年に『アサヒグラフ』誌で連載され、後に写真集にまとめられた『晴れた日』の構造を使って「新・晴れた日」と題して篠山紀信が60年にわたって撮り続けた116作品が展示されています。

サービス精神旺盛な篠山氏、この展覧会では22ページに全点写真付き(縮小モノクロ)の自身解説の冊子が準備されています。

会場には、さまざまな分野の「時代のアイコン」を思わせる写真が揃っています。
「全部記憶にある人」、「こんな時代があったんだ」と首を傾げる人、鑑賞者の世代を想像しながらそんなことを考えてました。
篠山さんの「ぶらない」写真は矢張りいいと思いました。

1960年代から1970年代
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《 誕生》1968年
 銀座ニコンサロンでの初個展出展作品。
東京で生まれ育った作者が沖縄返還前の日本最南端の徳之島に出かけて撮った作品。
「初めて大自然の偉大さと人間の美しさを写真にすることが出来 た、記念すべき作品です。」(本展解説から)
この辺りのいきさつは、ミュージアムショップ前に設置されたモニターで放映されているインタビューの中で語っています。

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《晴れた日》1974年 東京都写真美術館蔵
苦小牧東部・勇払原野で行われた大規模開発。
人の気配が全くなくなった原野に点在する廃屋を撮った写真。
晴れた日の悲しみ、何故かこの展覧会のタイトルに相応しい。(本展解説から)

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《家》1975年
〈家〉、月刊誌「潮」の1972年1月号から、1975年12月号までの連載。
ぼくの家の特徴は、必ず人が住んでいること。保存や保管、ましてやお金を取って見世物にしているなんて以ての外です。長く人が棲むことによって生まれる臭いや手垢、古傷やたわみ、人間生活の痕跡を撮っているのです。(本展の解説から)


1980年代から2010年代まで
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《TOKYO NUDE 1986-92》
《表参道 結晶の色 1990》
この頃 Tokyoでは不思議な建物が続々現れます。ここは高崎正治 の設計による「結晶のいろ」 です。表参道裏に建てられたこのビルは完成後一度も使われることなく取り壊されました。その寸前ぼくはそんな不条理がまかり通る建物に大量の機材やモデルを持ち込んで作者の思いをぼくなりに再現してみました。(本展解説から)

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《The Last Show》2010年
写真集「The Last Show」は吉田五十八設計の歌舞伎座の建て替えに伴う2010年の「歌舞 伎座さよなら公演」を追ったドキュメンタリー。このカットは、公演千穐楽、最 後の演目 「助六由縁江戸桜」で幕が閉じる瞬間、玉三郎が演じる花魁揚巻の姿です。(本展解説から)

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《ATOKATA》2011年
2011年3月11日東日本大震災が発生、その年の5月から秋まで4回にわたって被災地を訪れ "ATOKATA" という写真集にまとめました。(本展解説より)

ーHPの解説ー
時代の熱量をとらえた写真によって、1960年代から活躍を続ける篠山紀信。数多くの雑誌の表紙やグラビアを手がけ、写真家として時代をつくり出してきました。1974年に『アサヒグラフ』誌で連載され、後に写真集にまとめられた『晴れた日』は、篠山紀信の特徴を凝縮した一冊で、「写真はうまれながらにして大衆性を背負っているメディア」と自身で語るように長嶋茂雄や輪島功一、オノ・ヨーコなど、誰もが知るアイコンをちりばめながら、広範に社会の動きを捉え、昭和という時代の尖鋭な批評となっています。
「新・晴れた日」と題した本展は、この『晴れた日』の構造を使って、二部構成で60年間にわたる篠山紀信の116作品を展覧します。第1部では写真界で注目を集めた1960年代の初期から、『晴れた日』や1976年のヴェネチア・ビエンナーレでも出品された『家』ほか、その後の幅広い活躍の原点となる1970年代までの主要作品で構成。第2部では、1980年代以降の作品を中心に、バブル経済による変貌から、2011年の東日本大震災を経て、2021年に向かい再構築される東京の姿まで、創造と破壊、欲望と不安が相即不離な変化の時代をとらえた作品を紹介します。

 


「新・晴れた日 篠山紀信」作家インタビュー
TOPMUSEUM 東京都写真美術館

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2021.07.04

散歩の途中で野鳥を撮ってみました。 2021年6月

6月、私の散歩道で出会う野鳥は、ますます少なくなりました。
まだ、鶯は鳴いていますし、ヒョドリも相変わらずですが・・・・
今年生まれた?シジュウカラも見かけますが、すばしっこくてなかなか撮れませんでした。

下旬になると、いつ行っても出会えたカワセミも現れる頻度が減ってきました。

4月、5月になると一斉に花が咲き、6月は中旬過ぎまで花菖蒲、月末頃まで紫陽花が見ごろで、野鳥観察とともに楽しい散歩になりました。

散歩道にある"花しょうぶ園" 2021年6月初旬

散歩道に咲いている紫陽花を撮ってみました 2021年6月中旬


(以下の画像はクリックで拡大表示になります)

散歩道の川沿いでカワセミ発見。
サントリー愛鳥活動 日本の鳥百科 カワセミ
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公園の池の枝に、珍しく4羽とまっているときがあったのですが・・・その瞬間は逃しました。
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今月も、飛び立つ瞬間を撮ってみました。(連写)
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このカワセミは別の個体だったかもしれません。 (まるで弾丸のよう)

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ハクセキレイが田んぼで捕食?です。
サントリー愛鳥活動 日本の鳥百科 ハクセキレイ
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川にはアオサギが・・
サントリー愛鳥活動 日本の鳥百科 アオサギ
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2021.07.01

近代日本洋画の名作展 ひろしま美術館コレクション

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「近代日本洋画の名作展 ひろしま美術館コレクションは、そごう美術館で開催されています。

会期 2021年5月15日(土)~7月4日(日)


展覧会の構成は次の通りです。
「はじめに」
日本近代西洋画の先駆的役割を果たした黒田清輝、浅井忠、黒田に学んだ藤島武二、青木繁など8作品を展示。
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黒田清輝《白い着物を着せる西洋婦人》1892年 油彩・カンヴァス
フランス留学中に足繫く通ったパリ郊外のグレー村で出会った4歳年下の恋人マリア・ビョーを描いた作品。(キャプションから)

「大正期の動向」
自由な表現を求める風潮がみられるようになった大正時代、雑誌「白樺」を通してフランス美術に触発された岸田龍生の婦人像などが展示されています。(油彩33点、水彩1点、素描10点)
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岸田劉生《上水の春日》1915年 油彩・カンヴァス
《道路と土手と塀》(1915年)の半年前に玉川上水を描いたと思われる。(キャプションから)

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岸田劉生《支那服を着た妹照子像》1921年 油彩・カンヴァス
モデルとなった照子は5歳下の妹で、虚弱体質であったことから劉生の鵠沼での転地療養に加わり生活を共にしていた。
劉生はこの服の艶やかな色彩を表現するために、わざわざコバルトバイオレットの絵の具を入手したという。(キャプションから)

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前田寛治《赤い帽子》1925年 油彩・カンヴァス
前田寛治は、2年にわたるパリ留学の最後の半年に女性像を手掛けたが、そこには西洋美術の伝統色である赤と黒に対する研究の跡がみられる。当初、帽子には労働者のシンボルであるハンマーと鎌が描かれていたが、治安維持法下で自ら塗り消したと伝わる。(キャプションから)

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古賀春江《風景》1923年頃 水彩・紙
西洋美術の最先端であったキュビズムの受容と実践を試みた本作ですが、当時画家が住んでいた福岡の街並みをやわらかな水彩画で描いています。(キャプションから)

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小出楢重《地球儀のある風景》1928年 油彩・カンヴァス
静物画は風景画と違い、画家が自由に配置を変えて構図を決めることができることで、かえって不自然な構図になると小出は言います。その危険に挑戦するように小出は繰り返し静物を描きました。(キャプションから)


「安井曾太郎のデッサンと画室」
油彩画の《画室》を挟んで見事な素描が展示されています。
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安井曾太郎《画室》1926年 油彩・カンヴァス
安井曾太郎のアトリエを訪れた妻と子と甥が記念写真のように描かれている。安井は1926(大正15・昭和元年)以降に手がけた家族像により伸びやかな筆致を取り戻し、独自のリアリズムとしての「安井様式」を開花させた。本作は、安井の画業において最も充実していた時期に手がけた渾身の力作である。(キャプションから)

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安井曾太郎 素描 1905年

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児島善三郎《田植》1943年油彩・カンヴァス
児島が転居した国分寺の自然豊かな風景を描いている。渡欧後に日本的油絵の探求を試みた児島は、風景を平面的に要約し、装飾性に満ちた絵を描こうとした。浮世絵版画を思わせる雨の表現も印象的。(キャプションから)

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岡鹿之助《積雪》1935年油彩・カンヴァス
フランス中南部にあるオーヴェルジュ地方の風景を描いたものである。油彩画の材料や道具について熱心な研究を重ねた岡鹿之助ならではの作品。(キャプションから)


「明治から昭和への裸体像の変遷」(油彩10点)
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藤島武二《桃花裸婦》1902年油彩・カンヴァス
藤島武二は身の回りに花を絶やさない花好きであり、花と女性をモティーフにした作品を度々制作した。現存する藤島の裸婦像の中で全裸像は珍しい。(キャプションから)

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梅原龍三郎《裸婦》1936年油彩・カンヴァス
本作は梅原龍三郎が豊麗な色彩と粘りのある奔放な筆致により「梅原様式」と呼ばれる独自の装飾的な趣に満ちた油彩画を確立したころの作品で、この頃に裸婦像の代表作を多数生み出した。(キャプションから)


「鴨居玲の言葉 」
鴨居玲の画家としての決意の表明・矜持の言葉が展示パネルにあります。(油彩6点)
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鴨居玲《私の村の酔っ払い(三上戸)》1973年頃油彩・カンヴァス
スペインのバルデペーニアに居を構え、4年に及んだこの村での暮らしから、老人、酔っ払い、廃兵といった弱者としての人間像に目をつけた秀作が生まれた。(キャプションから)

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鴨居玲《白い人(A)1980年油彩・カンヴァス
鴨居玲は同じ女性のモデルを使って、少なくとも6点の油彩画を描いた。それらの作品のなかでも本作が最も自然な姿で細部まで描きこまれている。(キャプションから)


ーHPの解説ー
 公益財団法人ひろしま美術館の日本洋画コレクションは、明治時代の巨匠黒田清輝の作品を出発点に、それ以降の大正、昭和への歩みをほ俯瞰でき、近代日本洋画の流れをたどれる貴重なコレクションといえます。
 近代日本洋画が明治維新という劇的な時代の変革により大きく芽吹いていくなかで、 初期の浅井忠やフランスに留学した黒田清輝は、その後の近 代日本美術の礎となり、 近代洋画の父とされました。 本展では、その黒田 の滞欧作や黒田に学んだ藤島武二の新しい裸婦像、 青木繁の作品から、自由な雰囲気が社会にあふれた大正期、「白樺」 を通してフランス美術に触 発された岸田劉生の婦人像が出品されます。 さらに昭和初期に、 理知的な 画面構成と写実性を追求した安井曾太郎の代表作《画室》や大変貴重な木 炭デッサンをはじめ、 パリ帰国後に装飾的油彩画を確立した梅原龍三郎の 裸婦像など、 裸婦像の変遷をもたどることができます。 一方、 独自の存在 感をもつ須田国太郎、 小出楢重の代表作である自画像に加え、 異国の街を 描いた佐伯祐三や荻須高徳、 独特の作風の林武、 小磯良平、 岡鹿之助、 人 間の本性を追求した鴨居玲らの作品など、 約 70 点により、 こうした時代 の流れと表現の変遷を概観できる貴重な機会です。

 

 

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