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2021.06.12

大地のハンター展 〜陸の上にも4億年〜

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「大地のハンター展 〜陸の上にも4億年〜」は国立科学博物館で開催されています。
会期 2021年4月13日(火)〜6月13日(日)

2016年に開催された「海のハンター展 恵み豊かな地球の未来」の展覧会構成は次の通りでした。

第1章 太古の海のプレデター
 古生代
 中生代
 新生代
第2章 大海原のハンター
 深海
 極域
 外洋
 浅海
第3章 海のハンターたちのテクニック
第4章 人も海のハンター

そして、本展の構成は次の通りです。
(以下の画像はクリックで拡大表示になります)
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第1章太古のハンター
・大地のハンターの起源(脚が起源となった横に開く顎、鰓の前にある縦に開く顎)
・中生代のハンター(多様化していく顎と歯)
・新世代のハンター(裂肉歯をもつ哺乳類の台頭)
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(左)本展のために作られたディノスクスの前半身の生体復元モデル
(右)デイノスクス(脊索動物門 爬虫類 ワニ類 ブレビオス類 白亜紀 頭骨化石標本(複製)
最大のワニ類のひとつで、体長12mに達したと考えられている。

第2章大地に生きるハンター
・水辺のハンター(水辺に棲むハンター)
  水辺を制した爬虫類・ワニ
  ワニVS哺乳類
  ワニだけじゃない!水辺の爬虫類〈ヘビ・カメ類〉
  鳥類の水面ハンティング
  吸い込みの名手・両生類
  おびき寄せ・待ち伏せテクニック
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水辺に君臨するイリエワニの4m超の大型剥製(北九州市立 自然史・歴史博物館蔵)

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ワニガメは、ピンク色に目立つミミズそっくりの舌で魚をおびき寄せます。

・暗闇のハンター(音もなく獲物に近寄る)
  フクロウ〈夜の支配者:目と顔の特徴〉
  コウモリの超音波ハンティング
  地中のハンターの形
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モグラの目は退化しているので鼻先に備えられたアイマ―器官と呼ばれる触覚装置により、獲物の振動を感知する。

・森、密林のハンター(森に躍動するハンター)
  樹上で狩る哺乳類
  高木層のハンター
  個性派ぞろいの森のハンター・爬虫類
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(左下)ウンピョウ
食肉目ネコ科は単独で狩りを行う。哺乳類の中で最も最も肉食に適している。
ウンピョウは樹上での狩りに適していて長い尾でバランスを取りながら 小哺乳類を探索する。

・草原のハンター(広大な大地を駆ける韋駄天のハンティング)
  群れで狩るライオン
  小さいくせに怖いもの知らず ラーテル
  モズの「はやにえ」
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ネコ科のなかでも異例の狩りをするのがライオン。ネコ科のなかで唯一群れで狩りをします。狩りをするのは通常メスで、複数家族のメスが獲物を取り巻くように配置され、チームワークで狩りをします。

・荒野のハンター(こんな荒れ地でもハンティング)
  耳が大きい肉職種
  岩場に紛れるユキヒョウ   
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(左から2番目) フェネック
砂漠に生息する肉食類フェネックの耳介が大きく発達しているのは、砂中に潜む昆虫や爬虫類のわずかに出す音を集めるため。そして大きく風を受けて耳介を流れる血液を冷やすラジエータでもある。
 
第3章ハンティングの技術
・探すための技術(五感だけじゃない!「超能力」も使ってハンティング!)
・偏食なハンター(好きなものだけ食べて生きる)
  白アリが大好物
  アリとシロアリは違う!?
  ヘビは偏食の専門家
   無難にこなすジェネラリスト(ジェネラリストは獲物をえり好みしない)
   技術がすごい偏食者スペシャリスト(スペシャリストは好きな獲物だけに全力を注ぐ!)
   体液・血液を吸う
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(左)ミミセンザンコウ(中央)オオアリクイ
アリクイとセンザンコウはアリ食いに適応している。顎には歯がなく、口の開口部が非常にに小さい。口は舌を出し入れできれば十分。小さな昆虫から栄養を抽出するのに咀嚼する必要はない。

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シマヘビ
シマヘビは、小型哺乳類、鳥類、両生類昆虫類を中心に幅広い種類の動物を捕食するジェネラリスト。

・毒使いのハンター(大きな獲物も一撃必殺!「ヴェノム」を使ったハンティング)
・トンボ(超優秀な飛翔ハンター)
・クモ(多様なハンティング技術集団)
・ハチ(毒針は卵を産む管の進化系!)
・前足がカマのような形の生き物(カマの形はハンターの証)
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ハブ

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第4章フォーエバー・大地のハンター 
 ヒトは残念なハンター(人の活動と生態系とのバランス)

 エピローグ 大地のあハンターと地球の未来

ーHPの解説ー
陸に上がって4億年のうちに多様化したハンター(捕食者)。
本展では、動物が生きていくために必要な営み「捕食(捕らえて食べる)」に注目し、ハンターの顎と歯の進化、ハンティングテクニックを紹介しながら生態系におけるその役割と重要性を解き明かします。

インターネットミュージアム
国立科学博物館「大地のハンター展」


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