特別展「国宝 鳥獣戯画のすべて」
特別展「国宝 鳥獣戯画のすべて」は、東京国立博物館で開催されています。
会期 2021年4月13日(火)~2021年6月20日(日)
緊急事態宣言下6月1日に再開され、20日まで会期が延長されました。
HPの「新コロナウイルスに関連した対応について」も鳥獣戯画風です。
(以下の画像はクリックで拡大表示になります)
トーハクくん、ゆりのきちゃんもマスク姿です。
入場時間予約制です。(予約時間に集まった人たち)
何度か開かれできた人気の「鳥獣戯画」、この展覧会で全巻全場面を一度に見ることができます。
展示構成は次の通りです。
第1会場 ①国宝・鳥獣戯画のすべて、甲・乙・丙・丁巻
第2会場 ②鳥獣戯画の断簡と摸本 ー失われた場面の復元
③明恵上人と高山寺
鳥獣戯画というと誰もが思い浮かべる、擬人化された兎・蛙・猿が登場する甲巻。
展覧会では初めての試みではないでしょうか?甲巻展示ケースに並行して遊歩道が設置されています。
わたしは2度遊歩道に乗って鑑賞してきました。
「誰が何のために描いたのかは未だ分かりません」が・・そんなことは考えず、線描の勢い、表現の巧みさを楽しんできました。
第2会場では明恵上人と高山寺についての展示。
重文の明恵上人坐像、子犬が人気です。
明恵上人筆の「夢記」や高山寺に伝わる宗門関連の資料が展示されています。
明恵上人が大事にしていた「龍子」「蘇婆石・鷹島石」の展示には明恵上人の人柄がしのばれます。
国宝 鳥獣戯画 甲巻 平安時代・12世紀 京都・高山寺
兎、猿、蛙をはじめとする11種の動物たちが生き生きと描かれる甲巻。 どの動物たちにも無駄な動きがなく、絵巻という舞台の中でそれぞれの役割をきちんと演じています。前半と後半では線描や動物たちの表情も異なり、別の人物によって描かれたようです。(出品目録裏表紙の解説から)
国宝 鳥獣戯画 乙巻 平安時代・12世紀 高山寺
乙巻は動物図鑑のような巻、16種の動物が登場しますが、 甲巻のように擬人化された動物は一切登場し ません。 前半は牛、鷹、 犬など日本でも見られる動物、後半は虎や象など日本に生息しない動物や、麒麟や龍など空想上の動物が描かれています。(出品目録裏表紙の解説から)
国宝 鳥獣戯画 丙巻 平安~鎌倉時代・12~13世紀 京都・高山寺
前半が人物戯画、 後半が動物戯画から成る丙巻。 後世に加筆された、濃墨の線に隠れたオリジナルの線描に注目すると、迷いのない滑らかな筆致で、きわめて的確な描写です。 平安絵巻に通ずる要素が見いだせ、その制作は平安時代にさかのぼる可能性が考えられます。(出品目録裏表紙の解説から)
鳥獣戯画 丁巻 鎌倉時代・13世紀 京都・高山寺
丁巻は人物主体の巻。 甲巻や丙巻に描かれたモチーフを踏まえた表現が随所に確認されます。 他の3巻に比べ人物は大ぶりで、線描は太く、墨色も淡いのが特徴的。 おおらかな筆致に見えながら速いスピードで的確に筆を走らせ、作者の技量の高さがうかがわれます。(出品目録裏表紙の解説から)
鳥獣戯画断簡(東博本) 平安時代・12世紀 東京国立博物館
ーHPの解説ー
国宝「鳥獣戯画」は、擬人化した動物たちや人びとの営みを墨一色で躍動的に描いた作品です。本展では、展覧会史上初めて、甲・乙・丙・丁全4巻の全場面を、会期を通じて一挙公開します。加えて、かつて4巻から分かれた断簡、さらに原本ではすでに失われた場面を留める模本の数々も集結します。まさに<鳥獣戯画のすべて>をご堪能いただける、またとない機会です。
「鳥獣戯画」が伝わる京都の高山寺は、鎌倉時代の僧、明恵上人によって再興され、今も多くの美術品が伝来しています。本展では、重要文化財「明恵上人坐像」をはじめとする高山寺選りすぐりの名宝などから、明恵上人の魅力にも迫ります。
特別展「国宝 鳥獣戯画のすべて」(2分PR)朝日新聞 Arts & Culture
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コメント
ありがとうございます。
徐々に美術館・博物館に行き始めました。
投稿: 岩城さんへ | 2021.06.17 06:15
お元気ですか?毎回楽しみに拝見しています。色々と勉強になります。
投稿: 岩城 | 2021.06.16 10:57