鳥獣戯画展スピンオフ(トーハク本館特別1室)
鳥獣戯画展スピンオフは、
東京国立博物館本館 特別1室・特別2室・14室で開催されています。
会期 2021年3月23日(火) ~ 2021年6月6日(日)
※4月25日(日)より当面の間休館になりました。
特別展「国宝 鳥獣戯画のすべて」の入場予約を入れてとたん「緊急事態宣言発令」になり予約は解除されて・・・
本特集は、特別展「国宝 鳥獣戯画のすべて」(平成館、4月13日~5月31日)の関連企画です。
私は「博物館でお花見を」開催中に見てきました。
国宝「鳥獣戯画」は、実のところ、主題は何か、誰が描いたのか、何のために描かれたかなどの謎はいまだ解き明かされていません。
本特集は、この絵巻の主要なモチーフである動物に注目して、「鳥獣戯画」の謎に迫るという企画です。
(以下の画像はクリックで拡大表示になります)
本館特別1室
「鳥獣戯画」のうち乙巻、丙巻、丁巻に焦点をあてて、絵巻を取り巻くさまざまな作品を紹介し、その成立の背景を探ります。
以下、展示風景(展示作品)です。
鳥獣戯画 乙巻 (模本) 山崎薫詮 (1817~93) 模 紙本墨画 明治時代・19世紀 原本 : 平安時代・12世紀
16種類の動物を並べた鳥獣戯画乙巻 の模本。 前半には馬や牛といった実在 の生き物を、擬人化せず動物の姿のま まに表わしています。 後半は麒麟、龍などの霊獣や、豹など大陸の動物が描か れています。 甲巻と乙巻の原本は同人物によって描かれたと考えられます。(本展キャプションから)
鳥獣戯画 丙巻 (模本) 山崎薫詮 (1817~93) 模 明治時代・19世紀
近年の修理により、前半の人物戯画と後半の動物戯画が、もとは紙の裏表に描かれていたことが判明した丙巻の 写し。人物戯画では勝負事に興じる人間たちが、動物戯画では甲巻のように擬人化された動物たちがお祭り騒ぎをしています。(本展キャプションから)
鳥獣戯画 丁巻 (模本) 山崎薫詮(1817~93) 紙本墨画 明治時代 19世紀
一見すると落書きとも悪戯書きともとれる丁巻の写し。 ただ、迷いのない、素早い筆さばきで画面を構築するこの絵師の技量をあなどることはできません。こうした速度ある筆を写すのは難しく、原本の絵師同様、この模本を写した山崎董詮も優れた画力の持ち主だったことがわかります。
獣形帽額縮図 吉田静峯(生没年不詳) 模、森田亀太郎(生没年不詳) 彩色 紙本着色
大正4年(1915) 11月25日 模 大正5年(1916) 彩色
獣形帽額縮図は、元旦の儀式や即位礼の際に際に大極殿や宸殿にかけられた刺繍の幕で、中央の日輪に向かって、12組の瑞獣が駆け寄る図案となっています。元来は十二支を描いていたとされ、鳥獣戯画乙巻などの背景に、こうした動物モチーフの蓄積があったと考えられます。(本展キャプションから)
―HPの解説ー
本館特別1室では、「鳥獣戯画」のうち乙巻、丙巻、丁巻に焦点をあてます。この比類なき絵巻を取り巻くさまざまな作品を紹介し、「鳥獣戯画」成立の背景を探ります。また可笑(おか)しみに富んだ「鳥獣戯画」のエッセンスが、その後の作品に与えた影響をご覧いただきます。
本館特別2室では、「鳥獣戯画」四巻のなかでも特に有名な甲巻に焦点をあてます。兎や蛙、猿たちが興じている遊びや、持っている道具などに注目して、甲巻屈指の名場面をより深く知っていただくことを目指します。
鳥獣戯画は、抜群の人気をほこる絵巻でありながら、実のところ謎だらけです。主題は何か、誰が描いたのか、何のために描かれたのかという、基本的な問いについてはいまだ論争が続いています。そこで本特集では、この絵巻の中心的モチーフである動物に改めて注目します。はじめに、動物が古今東西どのように表現されてきたかをたどり、そのかたちに込められた意味を探ります。最も知名度の高い甲巻の動物が何をしているのか、どのような道具を持っているかを、器物や絵巻を通して図解し、鳥獣戯画が成立する背景にあった作品群とそこから派生した作例を紹介することで、鳥獣戯画の魅力により深く、多角的に迫ります。
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