特集 館蔵 珠玉の中国彫刻(トーハク)
館蔵 珠玉の中国彫刻は、
東京国立博物館本館14室で開催されています。
会期 2020年12月1日(火)~2021年2月21日(日)
トーハクは東洋館の展示内容も充実しています。
特に中国絵画の展示コーナーが大好きで、トーハクを訪れる楽しみにしています。
今回の本館14室の特集「珠玉の中国彫刻」は、東洋館で展示する機会が少なかった小型作品の一部を公開しています。
東洋館の作品と合わせてみるといいかもしれません。
ーHPの紹介記事ー
明治22年(1889)に帝国博物館(当館の前身)の美術部長となった岡倉天心(おかくらてんしん)は、日本美術の淵源は中国にあるとして中国美術研究の必要性を説き、明治26年に早崎稉吉(はやさきこうきち)を伴って初めて中国清朝に渡り、中国彫刻の調査や収集を始めました。
当館ではこれまでに収蔵した作品の中から、大型像や著名な作品を選んで東洋館1階で常設展示してきましたが、小さい作品や破損・補修が多い作品はほとんどご覧いただく機会がありませんでした。そこで、今回これらの中から一部を公開するとともに、中国彫刻を仏像以前に遡って理解するために、墓に副葬された俑(よう)も展示し、中国彫刻の新しい魅力を紹介します。東洋館の名品もあわせてご覧いただき、中国彫刻の多様で奥深い世界を楽しんでいただければ幸いです。
陶俑に見る人体表現
三彩神王 1躯 中国 唐時代・8世紀 横河民輔氏寄贈
墓を護る武人の俑です。均整の取れた体型で、胸当てのある鎧をまとい、肩に獣面の防具をつけ、眉を寄せて目をむき、大きく口を開いて威嚇する姿は仏教彫刻の天王像のようです。鎧部分に鮮やかな三彩釉をかけ、顔や手は彩色をを施しています。(キャプションから)
中国彫刻の人体表現
菩薩立像 1躯 中国 東魏時代・6世紀 伝河南省洛陽白馬寺旧蔵
目を細めて微笑む表情が印象的で、左手に蓮の蕾を持っています。✕字状の天衣は6世紀前半に流行した中国式菩薩像の特徴です。岡倉天心の弟子の早崎稉吉が、明治37年夏に河南省洛陽の古刹白馬寺で入手した石像3件のうちのひとつと思われます。(キャプションから)
天龍山石窟から流出した石像
如来頭部 1個 中国山西省天龍山石窟第18窟 唐時代・8世紀 根津嘉一郎氏寄贈
西峰の第18窟は均整のとれた豊かな肉体と流麗な衣文を調和させた唐時代の代表窟です。この頭部は西壁に残る如来坐像のもので、渦状の頭髪、ふくよかな頬、切れ長の眉目、小さな鼻、ぎゅっと締めた口元に、唐時代が理想とした理知的な面貌が示されています。(キャプションから)
白檀の仏像 道教像
観音菩薩立像(九面観音像)(模造) 1躯 森川杜園作 原品=国宝、奈良・法隆寺所蔵 明治26年(1893)、原品=唐時代・7世紀
法隆寺に伝わる中国製檀像の名品九面観音菩薩立像の模刻像です。奈良一刀彫の名手として知られる森川壮園の作で、耳飾りや瓔珞などもふくめて一材から彫り出しています。十一面観音を表していると思われますがⅭ-304に比べるとこちらはおだやかな表情です。
白玉製の台座
龍樹思惟像台座 1基 中国 北斉時代・天保10年(559)
河北産の美しい白色大理石を用いたいわゆる玉像の台座。4つの面に釈迦の誕生、苦行、鹿野園説法、涅槃の各場面を浮き彫りにしています。仏像本体は失われていますが銘文中に「龍樹思惟像」とあり、樹下で思惟する釈迦太子像だったと想像されます。
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