特別展「桃山―天下人の100 年」
特別展「桃山―天下人の100 年」は、東京国立博物館
で開催されています。
会期 2020年10月6日(火) ~ 11月29日(日)
前期展示
10月6日(火)~11月1日(日)
後期展示
11月3日(火・祝)~11月29日(日)
コロナ禍のなかでの開催。
事前予約制ですので、会場内は混雑なくゆっくり鑑賞できました。
この展覧会、入場料が2,400円と高めの設定になっていました。
前・後期観に行って図録購入(3,000円)で合計7,800円。
それだけの価値のある展覧会です。
どのセクションをとっても「それだけで一つの展覧会」といえるほどの豪華な構成になっています。
御用絵師集団狩野派に連なる絵師の作品、対抗した長谷川等伯の作品。
利休、織部を中心に茶の湯の名品。
戦国武将の甲冑、刀剣、馬具など・・
沢山の洛中洛外図
外国と始まった交流によって生まれた作品。
などなど・・・
政治史における安土桃山時代は、1573年の室町幕府の滅亡から1603年の江戸幕府開府までの30年間をさします。この30年間に花開いた、日本美術史上もっとも豪壮で華麗な「桃山美術」を中心に、室町時代末期から江戸時代初期にかけて移り変わる日本人の美意識を数々の名品によってご紹介します。(HPから)
展覧会の構成は以下の通りです。
桃山の精髄―天下人の造形
変革期の100年―室町から江戸へ
桃山前夜―戦国の美
茶の湯の大成―利休から織部へ
桃山の成熟―豪壮から瀟洒へ
武将の装い―刀剣と甲冑
泰平の世へ―再編される権力の美
国宝 洛中洛外図屛風(上杉家本)
狩野永徳筆 室町時代・永禄8年(1565) 山形・米沢市上杉博物館蔵
織田信長が、上杉謙信に贈ったとされる京の都を描いた屛風。
永徳23歳の時に描かれたとされる
国宝 檜図屛風
狩野永徳筆 安土桃山時代・天正18年(1590) 東京国立博物館蔵
天正18年(1590)、秀吉の命によって建てられた八条宮(後の桂の宮家)邸を飾った襖絵
重要文化財 四季花鳥図屛風
狩野元信筆 室町時代・天文19年(1550) 兵庫・白鶴美術館蔵
国宝 花下遊楽図屛風
狩野長信筆 江戸時代・17世紀 東京国立博物館蔵
重要文化財 鶴下絵三十六歌仙和歌巻
[書] 本阿弥光悦筆 [絵] 俵屋宗達筆 江戸時代・17世紀 京都国立博物館蔵
重要文化財 黄瀬戸立鼓花入 銘 旅枕
美濃 安土桃山時代・16世紀 大阪・和泉市久保惣記念美術館蔵
重要文化財 織田信長像
狩野宗秀筆 安土桃山時代・天正11年(1583) 愛知・長興寺蔵
信長の一周忌に、信長の家臣が狩野永徳の弟狩野宗秀に描かせたもの。
重要文化財 紺糸威南蛮胴具足
安土桃山~江戸時代・16~17世紀 東京国立博物館蔵
関ヶ原の合戦の直前、徳川四天王のひとり榊原康政が家康から拝領した甲冑。
重要文化財 刀 無銘 伝元重・朱漆打刀
(刀身)伝備前元重 南北朝時代・14世紀 (刀装)安土桃山~江戸時代・16~17世紀
東京国立博物館蔵
徳川家康の次男・結城秀康が用いた指料。
重要文化財 花鳥蒔絵螺鈿聖龕
安土桃山時代・16世紀 九州国立博物館蔵
―HPの解説ー
政治史における安土桃山時代は、1573年の室町幕府の滅亡から1603年の江戸幕府開府までの30年間をさします。この30年間に花開いた、日本美術史上もっとも豪壮で華麗な「桃山美術」を中心に、室町時代末期から江戸時代初期にかけて移り変わる日本人の美意識を数々の名品によってご紹介します。
戦国の幕開けを象徴する鉄砲伝来が1543年、島原の乱鎮圧の翌年、ポルトガル船の入国を禁止し、鎖国が行われたのが1639年。豊臣秀吉が北条氏を滅ぼし天下統一を果たした1590年が、その100年間のほぼ中間地点といえます。安土桃山時代を中心として、日本は中世から近世へ、戦国武将が争う下剋上の時代から、江戸幕府による平和な治世へと移り変わります。本展は、室町時代末期から江戸時代初期にかけての激動の時代に生まれた美術を概観し、美術史上「桃山時代」として語られるその美術の特質を、約230件の優品によってご覧いただこうというものです。
激動の時代に、「日本人」がどう生き、どのように文化が形作られていったのか、約100年間の美術作品を一堂に集め概観することで、日本美術史のなかでも特筆される変革の時代の「心と形」を考える展覧会です。
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