イラストレーターが挑む 寺山修司の言葉
会期 2020年10月16日(金)~10月22日(木)
Bunkamura Box Gallery
チラシの作品は、
七戸優《汽車》
「汽車」
ぼくの詩のなかを
いつも汽車がはしってゆく
その汽車には たぶん
おまえが乗っているのであろう
でも
ぼくにはその汽車に
乗ることができない
かなしみは
いつも外から
見送るものだ
『寺山修司 少女詩集』 1981 角川文庫
寺山修司は、東急文化会館(今のヒカリエ)にあった書店で何度か見かけました。
あの瞳、眼差しは氏の感性を具現していて、今でもはっきりと思い出せます。
明治通りに面した並木橋には「天井桟敷」がありました。
唐十郎との喧嘩騒動もこの場所で・・・
縁の渋谷のミニギャラリーでの展覧会です。
今回の展示では、世代も作風もまったく異なる作家17名が一堂に介します。寺山の盟友として怒涛の時代を駆け抜けた宇野亞喜良や及川正通をはじめ、彼が亡くなった後に生まれた次世代の作家も参加。
彼自身や作品との繋がりの有無にかかわらず、それぞれがテーマとなる言葉を選び、独自の解釈で作品を描きました。新たな息吹を吹き込まれた寺山の言葉が、いま、一層の輝きを放ちます。(HPから)
残念ながら画像は載せられませんが、この展示会の寺山修司の言葉を以下に少し・・・
遠くへ行きたい。
どこでもいいから遠くは行きたい。
遠くへ行けるのは、天才だけだ。
『若き日の石川啄木』より
健さん愛してる
オシッコ臭い
場末の深夜映画館
棒つきキャンディをなめながら
あんたが人を斬るのを
見るのが好き
死んでもらいまヒョ
『健さん愛してる』歌詞より
「遊びについての断章」
かもめは飛びながら歌をおぼえ
人生は遊びながら老いていく
遊びはもう一つの人生である
そこにはめぐり逢いも別れもある
人は遊びの中であることを思い出し、
あることをわすれ、そしてあることを捨てる
夢の中で失くしたものを、
目がさめてからさがしてみつかる訳はない
現実で失くしたものを、
夢の中でさがしても見つかる訳はない
人は誰でも二つの人生をもつことができる
遊びは、そのことを教えてくれるのです
新装版『馬敗れて草原あり』1989 新書館 武市好古解説より
展示目録です。
(クリックで拡大表示になります)
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