ピーター・ドイグ展
ピーター・ドイグ展は、
国立近代美術館で開催されています。
会期 ~2020年10月11日
この展覧会は撮影可です。(条件付きです)
以下の画像は、クリックすると拡大表示になります。
この作品の光景はドイグ自身が現地で撮影した写真にもとづいていますが、この作品を制作するにあたって彼は当時、スタジオフィルムクラブ(本展第3章で特集)で見た小津安二郎の映画「東京物語」における計算された静けさも念頭に置いたそうです。
ラベイルーズの壁 2004年 油彩・キャンバス
スタジオフィルムクラブのポスター
スタジオフィルムクラブとは、ドイグがトリニダード・トバゴ出身の友人のアーティスト、チェ・ラブレスと2003年より始めた映画の上映会です。ポート・オブ・スペインのドイグのスタジオで定期的に開催されています。誰でも無料で参加することが可能で、映画が終われば上映作品について話し合ったり、音楽ライブへと展開したりする。(HPから)
東京物語 2004年 油彩・紙 ヴイーホフ・コレクション
ピーター・ドイグは、ゴーギャン、ゴッホ、マティス、ムンクの作品の構図やモチーフ、映画のワンシーンや広告、彼が過ごしたカナダやトリニダード・トバゴの風景など、多様なイメージを組み合わせて絵画を制作してきました。
天の川 1989-90年 油彩・キャンバス
湖面に浮かぶ小舟には一人の人物が力なく横たわっています。このイメージは映画「13日の金曜日」のラストシーンに由来しているそうです。
実景よりも湖面に映る樹木のほうが鮮明という面白い?構成の作品。
ボートをモチーフにした作品はほかにもあります。
カヌー=湖 1997-98年 油彩・キャンバス
[カヌー=湖]にもみられる、画面を3つに区分した構成の作品も多く見られます。
ドイグは述べています。
「横長のトリプティック[三つの色の帯のこと]の出発点は、バーネット・ニューマンによる初期の絵画です。そのストライプやジャップを分厚い色の塊の間の小さな風景をとらえてみたくなったのです」。
ロードハウス 1991年 油彩・キャンバス
ピータードイグの作品には、ほかにも様々な仕掛けが潜んでいます。
既視感で、画面に引き込み、
不思議の世界に導くピータードイグ作品・・・
鑑賞者の想像力がどこまで追いつくか?
だまし絵のような作品も・・・
山の風景の中の人物(アイ・ラブ・ユー、ビッグ・ダミー)1999年 油彩・キャンバス
展覧会の構成は以下の通りです。
第1章 森の奥へ 1986年〜2002年
1992年、イギリスの美術雑誌『フリーズ』で作品が取り上げられ、1994年にはターナー賞にノミネートされたことなどを通して、ドイグはロンドンのアートシーンで一躍注目を浴びることとなりました。
第2章 海辺で 2002年〜
ドイグは、2002年に活動の主な拠点を、ロンドンからトリニダード・トバゴの首都、ポート・オブ・スペインに移しました。
馬と騎手 2014年 油彩・キャンバス
第3章 スタジオフィルムクラブ
─コミュニティとしてのスタジオフィルムクラブ 2003年〜
上映会用のポスターが並べられています。
座頭市、東京物語、HANABIなどの日本映画も・・・
―HPの解説ー
ピーター・ドイグ(1959-)は、ロマンティックかつミステリアスな風景を描く画家です。今日、世界で最も重要なアーティストのひとりと言われています。彼は、ゴーギャン、ゴッホ、マティス、ムンクといった近代画家の作品の構図やモチーフ、映画のワンシーンや広告、彼が過ごしたカナダやトリニダード・トバゴの風景など、多様なイメージを組み合わせて絵画を制作してきました。私たちが彼の作品に不思議と魅せられるのは、誰もがどこかで見たことのあるイメージを用いながらも、見たことのない世界を見せてくれるからだと言えるでしょう。本展は、ピーター・ドイグの初期作から最新作までを紹介する待望の日本初個展です。絵画から広がる想像の旅へ、みなさんをお連れします。
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