画家が見たこども展 ゴッホ、ボナール、ヴュイヤール、ドニ、ヴァロットン
「画家が見たこども展 ゴッホ、ボナール、ヴュイヤール、ドニ、ヴァロットン」展は、
三菱一号館美術館で開催されています。
会期 2020年2月15日(土)~ 6月7日(日)
臨時休業のお知らせ【2月28日~3月16日】
三菱一号館美術館に併設するStore 1894では、新型コロナウイルス感染症の感染予防・拡散防止のため、2月28日から3月16日の期間、美術館の休館にあわせて休業とさせていただきます。その後の予定は、3月10日以降改めて当館WEBサイトにてお知らせいたします。
ゴーギャンは印象派の色彩から多くを学びましたが、思想的深みが欠けていると感じて独自の技法を深めました。目に見えた色彩そのものでなく心象に従って描くようにと・・・
ゴーギャンに学び、新たな美の創造を目指したのがナビ派の画家たちです。
彼らは、精神性、宗教、夢などの神秘的なもの「目に見えない世界」に関心を寄せました。
ナビ派の画家の中には、生涯にわたって家族など身近な人々をモデルに、何気ない日常のひとこまを、親密さを込めて描き続けた親密派(アンティミスト)といわれる画家、ボナールやヴュイヤールも・・
この美術館で何度か取り上げられてきたナビ派の画家、ボナール、ヴュイヤール、ドニ、ヴァロットンが描いた子供たち(画家が見たこども)に注目した展覧会です。作品の中に垣間見られる、家庭の空気感、子供の服装などから、19世紀末の時代背景を想像するのも良いかと思いました。
展覧会の構成は以下の通りです。(写真は特別の許可をいただいて撮影したものです)
プローグ 「子ども」の誕生
ウジェーヌ・カリエール 《病める子ども》 1885年、油彩・カンヴァス パリ、オルセー美術館
ウジェーヌ・カリエール 《画家の家族の肖像》 1893年、油彩・カンヴァス パリ、オルセー美術館
フィンセント・ファン・ゴッホ 《 マルセル・ルーランの肖像 》1888年、油彩・カンヴァス アムステルダム、ファン・ゴッホ美術館
メイエル・デ・ハーン《ミミの横顔のある静物》 1889年、油彩・カンヴァス アムステルダム、ファン・ゴッホ美術館
モーリス・ブーテ・ド・モンヴェル 《ブレのベルナールとロジェ》 1883年、油彩・カンヴァス パリ、オルセー美術館
1 路上の光景、散策する人々
ピエール・ボナール《 パリの朝》 1920年頃、油彩・カンヴァス 北九州市立美術館
エドゥアール・ヴュイヤール《 赤いスカーフの子ども 》1891年頃、油彩・厚紙 ワシントン・ナショナル・ギャラリー
エドゥアール・ヴュイヤール 《乗り合い馬車》 1895年頃、油彩・厚紙 ロサンゼルス、ハマー美術館
2 都市の公園と家族の庭
フェリックス・ヴァロットン 《公園、夕暮れ》 1895年、油彩・厚紙 三菱一号館美術館
モーリス・ドニ《赤いエプロンドレスを着た子ども》 1897年、油彩・厚紙 個人蔵
(左端)アルフレド・ミュラー《ピクニック 》1903年、リトグラフ・紙 57.5×155 cm 個人蔵(エレーヌ・ケール氏蔵)
3 家族の情景
ピエール・ボナール 《歌う子どもたち(シャルルとジャン・テラス)》 1900年頃、油彩・板に貼った厚紙 ル・カネ、ボナール美術館寄託
ピエール・ボナール 《子どもたちの昼食》 1897年頃、油彩・板 ナンシー美術館
モーリス・ドニ 《サクランボを持つノエルの肖像》 1899年、油彩・厚紙 ブリュッセル、個人蔵
アリスティード・マイヨール 《母と子》 1896年、油彩・厚紙 個人蔵(パリ、ギャルリー・ディナ・ヴィエルニーおよび コネリー・アンド・アソシエイツ寄託)
4 挿画と物語、写真
ボナールが撮影した写真が展示されていました。
この時代の反映でもありますね。
挿絵本、リトグラフ、書籍の展示風景
エピローグ 永遠の子ども時代
ピエール・ボナールの作品5点が展示されています。
ピエール・ボナール 《雄牛と子ども》 1946年、油彩・カンヴァス モナコ、個人蔵(マーク・カウフマン氏蔵)
―HPの解説ー
2020年に開館10年目を迎える三菱一号館美術館は、丸の内に位置する美術館として都市と芸術のかかわりにスポットをあてた企画や、建物の特性を活かした親密なテーマによる展覧会を数多く開催してきました。10周年を記念する本展では、19世紀末パリの前衛芸術家グループ「ナビ派」の画家たちが追求した親密なテーマの中から「子ども」に焦点をあて、都市生活や近代芸術と「子ども」との関係を検証します。フランス、ル・カネのボナール美術館の全面協力のもと、国内外の美術館および当館の所蔵品から、ボナール、ヴァロットン、ドニ、ヴュイヤールらナビ派を中心とした油彩・版画・素描・挿絵本・写真等約100点により展覧します。
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