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2019.12.22

ミュシャ展〜運命の女たち

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「ミュシャ展〜運命の女たち」は、
そごう美術館で開催されています。


会期 2019年11月23日(土・祝)〜12月25日(水)

ミュシャ生家の近くに住むマチル博士の3代にわたるコレクションのみで構成されるミュシャ展は日本で初めてです。

ーチラシの解説からー
19世紀から20世紀初頭、ヨーロッパで起こった芸術運動アール・ヌーボーの旗手として知られるアルフォンス・ミュシャは、1860年に現在のチェコ共和国モラヴィア地方、イヴァンチッツェで生まれました。パリに移ったミュシャは、出世作となった大女優サラ・ベルナールの劇場ポスターを始め、数多くの女性像を優美に繊細な表現で描き出し、瞬く間に時代の寵児となります。その手法はミュシャ様式と呼ばれ、アールヌーボーの代名詞になりました。

晩年、故郷に戻ったミュシャの仕事の領域は、チェコスロバキア最初の郵便切手、同じく最初の紙幣デザインから国章にまで及びさらには大作《スラブ叙事詩》を完成させ、国民的芸術家としての地位を不動のものとしました。そして、時を経た現在に至るまでその作品は欧米や日本で多くの人々を魅了し続けています。

本展では、「運命の女たち」というタイトルが示す通り、初恋に始まり、栄華を極めたパリ時代、そして晩年に至るまで、女性を描き続けたミュシャの人生を彩った女性たちに焦点を当て、ミュシャ芸術をご紹介いたします。
ミュシャ生家の近くに住むマチル博士の3代にわたるコレクションから厳選したポスター、装飾パネル、油彩画、素描、水彩画など、十代の頃からパリ時代を経て、祖国に捧げた晩年の作品まで焼く150点が出品されます。なお、マチル。コレクションのみで構成されるミュシャ展は日本で初めてです。

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展覧会の構成は以下の通りです。
第1章 幼少期 芸術のはじまり
第2章 パリ 人生の絶頂期
第3章 アメリカ 新たなる道の発見
第4章 故郷への期間と祖国に捧げた作品群

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素描《テレザ・トラプル》1883年
幼馴染の少女

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素描《イヴァンチッツェの想いで》1903年
愛称ユリンカ
早世した初恋の人の素描。ユリンカの面影は、後世までミュシャへ影響を与え、作品の中へ投影されている。1884年25歳でこの世を去りました。

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サラ・ベルナールの舞台「ジスモンダ」は好評で、年明けの再演が決まっていました。
再演告知のポスターを作らなくてはなりませんでしたが、クリスマス休暇で主だったデザイナーはいません。
パリ中を探したサラは、仕方なく、休暇をとったデザイナーの代わりに出社していた無名のミュシャにポスターの依頼をします。
ミュシャは年末の数日間でポスター「ジスモンダ」を完成させます。
出来上がったポスターを見たサラは、その素晴らし出来栄えに興奮を抑えられなかったそうです。
街に貼られたポスターは、すぐに持ち去られ、ミュシャは一躍時の人になりました。

1894年に手掛けた彼女の舞台ポスター「ジスモンダ」が大成功を収め、ミュシャは確かな名声を勝ち取りました。
ミュシャはサラ・ベルナールと6年にわたる契約を結び、その後も彼女のポスターを手がけました。
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ポスター《椿姫》1896年
ミュシャがサラ・ベルナールのために手掛けた2作目のポスター


チェコスロバキア独立10週年の記念日1928年10月28日を挟んで、9月23日から10月31日までウェルトルジュニー宮殿で(現プラハ国立美術館)で《スラブ叙事詩》の展覧会が開催されました。
※2017年3月20日~6月5日の日程で国立新美術館で《ミュシャ展》が開催いされ《スラブ叙事詩》が展示されました。201906_20191222115001
ポスター《スロヴィア保険会社》1907年
モデルは《スラブ叙事詩》のパトロン、チャールズ・R・クレインの娘ジョセフィン・クレイン・ブラッドレー

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ポスター《スラヴ叙事詩》(部分)1928年 
ミュシャの娘ヤロスラヴァをモデルにしている。

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