印象派からその先へ-世界に誇る吉野石膏コレクション展
「印象派からその先へ-世界に誇る吉野石膏コレクション展」は、
三菱一号館美術館で開催されています。
会期 2019年10月30日(水)~2020年1月20日(月)
吉野石膏コレクションは、過去に開催された印象派、後期印象派関連の展覧会に度々出展されていて、そのコレクションの素晴らしさを知っていました。
山形美術館にそのコレクションの多くが寄託されていて「今年行こかな〜」と思っていたら、4月から各地を経て三菱一号館美術館に巡回してきました。山形は来年かな〜
2019年4月9日(火)〜5月26日(日) 名古屋市美術館
2019年6月1日(土)〜7月21日(日) 兵庫県立美術館
2019年10月30日(水)〜2020年1月20日(日) 三菱一号館美術館
この展覧会で「世界に誇る吉野石膏コレクション」が誇張でないことが実感できますよ。
展示空間も、作品の中にある色を使うなどこだわっていて、色彩に溢れた居心地良い展覧会です。
作品の照明も普通の展覧会より照度を落としているそうです。
作品自体の(色彩の)の明るさが分かるエピソードですね。
以下の写真は主催者から特別の許可を頂いて撮影しました。
展覧会の構成は以下の通りです。
1章 印象派、誕生
~革新へと向かう絵画~
バルビゾン派のミレー、コローの作品から始まります。
アルフレッド・シスレー《ロワン川沿いの小屋、夕べ》 1896年 油彩/カンヴァス
アルフレッド・シスレー《マントからショワジ=ル=ロワへの道》 1872年 油彩/カンヴァス
エドゥアール・マネ《イザベル・ルモニエ嬢の肖像》 1879年頃 油彩/カンヴァス
カミーユ・ピサロ《ポントワーズの橋》 1878年 油彩/カンヴァス
カミーユ・ピサロ《モンフーコーの冬の池、雪の効果》 1875年 油彩/カンヴァス
ピエール=オーギュスト・ルノワール《 シュザンヌ・アダン嬢の肖像》 1887年 パステル/紙
エドガー・ドガ 《踊り子たち(ピンクと緑)》1894年 パステル/紙
メアリー・カサット 《マリー=ルイーズ・デュラン=リュエルの肖像》 1911年 パステル/紙
クロード・モネ《睡蓮》 1906年 油彩/カンヴァス
クロード・モネ《サン=ジェルマンの森の中で》 1882年 油彩/カンヴァス
フィンセント・ファン・ゴッホ 《 静物、白い花瓶のバラ》 1886年 油彩/カンヴァス3
フィンセント・ファン・ゴッホ 《 雪原で薪を運ぶ人々》 1884年 油彩/カンヴァス(板に貼付)
オランダ時代の作品とパリに来てまもないころの作品が並んでいます。
<ポール・セザンヌ《マルセイユ湾、レスタック近郊のサンタンリ村を望む》 1877-79年 油彩/カンヴァス
2章 フォーヴから抽象へ
~モダン・アートの諸相~
ルオー、ブラマンクの作品も多く展示されています。
アルベール・マルケ《コンフラン=サントノリーヌの川船》 1911年 油彩/カンヴァス
アンリ・マティス《 静物、花とコーヒーカップ》 1924年 油彩/カンヴァス
ワシリー・カンディンスキー《適度なヴァリエーション》 1941年 油彩/カードボード
ワシリー・カンディンスキー《結びつける緑》 1926年 油彩/カンヴァス
パブロ・ピカソ《女の肖像(マリー=テレーズ・ワルテル)》 1937年 油彩/カンヴァス
3 章 エコール・ド・パリ
~前衛と伝統のはざまで~
モーリス・ユトリロ 《サン=ベルナール(アン県) の家並》 1929年 油彩/カンヴァス
私が好きなユトリロ作品が展示されていました。ユトリロの作品は(作品も)制作年代で好き、そうでもない?はあるかも・・・
マリー・ローランサン《羽扇をもつ女》 1937年 油彩/カンヴァス
マリー・ローランサン《五人の奏者》 1935年 油彩/カンヴァス
モイーズ・キスリング《 背中を向けた裸婦》 1949年 油彩/カンヴァス
シャガールの作品の展示が目立つ最終章でもありました。
—HPの解説—
印象派などの名品で世界に誇る吉野石膏コレクションは、優しく、親しみやすい作品が多く、フランス近代絵画の流れを一望できるものです。
ルノワールの初期から晩年までの重要な作品、モネの《睡蓮》や、ピサロ、シスレー、セザンヌの詩情豊かな風景画、ルノワール、ドガ、カサットによるパステル画、ピカソの肖像画、国内有数の質と量を誇るシャガールの油彩画など、選りすぐりの72点が一堂に会します。
本展では、石膏ボードでおなじみの大手建材メーカー・吉野石膏株式会社による、珠玉のコレクションを紹介します。
吉野石膏コレクションは、石膏建材メーカーの吉野石膏株式会社と吉野石膏美術振興財団が有する美術コレクションです。同社は「安全で快適なくらし」という企業理念のもと、人々に精神的な豊かさをもたらす美術の分野でも貢献したいと考え、美術の蒐集と一般公開を行ってきました。とりわけ先代の社長、須藤永一郎(1934-2015)の代に集められた西洋絵画には、モネ、ピサロ、ルノワールら印象派から、ピカソ、シャガールなど20世紀の作家まで、世界に誇る優品があります。 これらの作品の多くは、創業の地、山形県にある山形美術館に寄託され、その一部が「吉野石膏コレクション室」として常設展示されています。
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