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2019.04.24

大石芳野写真展 戦禍の記憶

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「大石芳野写真展 戦禍の記憶」は、
東京都写真美術館で開催されています。

会期 2019年3月23日(土)〜5月12日(日)

「戦争が終わって、国と国が調印して、その事態が終わっても、一人一人の、一人一人の、大勢の一人一人の心の中では、あるいは身体の中では、戦争は終わっていないんですよ。私はそのことに無関心ではいられないと思ったんですよ。終わっても終わらない、戦争の傷は死ぬまで続く・・・」大石さんは、そんな思いで、人々を、風景を40年以上撮り続けてきました。

キャプションを丹念に読みながら見てきましたが・・目頭が熱くなってしまって、少々困りました。

余談ですが・・DAYS JAPAN(廃刊?休刊?)とその関係者は、あの事件以来どうなっているのかな?どうするのかな?と思ったりしました。
大石さんもフォトジャーナリストとして、この雑誌の審査員だったと記憶しています。かつて定期購読していた雑誌で、受賞作品展もコニカミノルタプラザで開催されていたころは必ず観に行っていたのですが。


(HPの解説から)
20世紀は「戦争の世紀」ともいわれます。二度にわたる世界大戦で人類の危機とでもいうべき大量の殺戮と破壊をもたらした後も安寧を迎えることはなく、米国と旧ソ連を軸とする東西の冷戦に起因する朝鮮戦争やベトナム戦争,ソ連のアフガン侵攻などが勃発しました。21世紀を迎えてもなお,世界のどこかでひとときも収まることなく戦争が続いています。

戦争の悲惨な傷痕に今なお苦しむ声なき民に向きあい、平和の尊さを問いつづける大石芳野。広島や長崎、沖縄、朝鮮半島に大きな傷を残している太平洋戦争の後遺症をはじめ、メコンの嘆きと言われるベトナム、カンボジア、ラオスの惨禍、そして民族や、宗教・宗派の対立で苦しむアフガニスタン、コソボ、スーダン、ホロコースト……。本展では約40年にわたり、戦争の犠牲となった人々を取材し、いつまでも記憶される戦禍の傷にレンズを向けてきた作品約150点を展覧します。

沖縄
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自然壕が防空壕の役割を果たしたが、住民と日本軍が共用したので悲劇も絶えなかった。戦争で最も被害を受けたのは子供たち。すべての大人に責任があると訴えているような子供の頭蓋骨が伊江島の壕から現れた。(江田島1984年)

沖縄
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涙で顔をぬらした遺族たちは壕の前で何日も座り、遺品が出るたびに、それを手に取って眺めまわした。収骨最後の日、遺骨や遺品を並べて祈りを捧げ、口々に「暗くてじめじめしたところに閉じ込めてすいません。これでやっと成仏できるでしょう」と言った。(伊江島1984年)

コソボ
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ダラサラーム(15歳)は、ダルフールから逃げてきた。「1週間後に結婚しなければならないの」とポツリと言った。(チャド2006年)

スーダン
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セルビア側についたロマ人のギゼル(9歳)一家は戻ってきたセルビア系勢力に家を焼かれた「何も悪いことしてないのに」(1999年)

カンボジア
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ようやく解放されたものの成人は年齢よりも老け、子供は成長が遅く小さい。

ラオス
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モン族のスーユータン(6歳)は、畑で鍬を入れる祖父の側いた。突然不発弾が爆発して祖父が即死、彼は左眼を失い背中に大けがをした。(シュンクワン県 2004年)

731部隊
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「731部隊」の実験用のガラス容器
(ビンファン1992年)

ホロコースト
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クオジンスキ・スタニスワ(1917年生)
1941年8月、政治犯としてアウシュビッツに送られた。医学生であったことから囚人衛生員となる。SS(ナチス親衛隊)は患者を殺し人体実験をした。限界を超える極端な飢餓や恐怖感のストレスは、解放された戦後も心身を冒した「強制収容所症候群」のもととなり日常生活を楽しめない。できることといえば、医師として心身に傷を負った人の治療やアドバイスをし、収容所の実態を詳細に記録することだ。(クラコフ1988年)

広島
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清水ツルコの被爆した指は右3本、左2本しか使えない手の甲の手術に1か月半もかかり、その間は痛んで動かせなかった。半分に曲がった指を使い和裁で生計をたてて幼い息子と弟を育てた。(1984年)


チラシ(表紙)の写真
レー・ティ・ハイ(80歳)は解放軍兵士の夫と3人の息子、2人の孫を戦闘で失った。(ベンチェ省 1882年)

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