岡上淑子 沈黙の軌跡
「岡上淑子 沈黙の軌跡」は、
東京都庭園美術館で開催されています。
「ただ私はコラージュが其の解放の影に、幾分の嘲笑を込めた歌としてではなく、この偶然の約束のうえに、意思の象を拓くことを願うのです。」
この様な語り口の作家、展覧会は苦手な方なのですが・・・・
「1950年から56年までの限られた期間に集中して作られたコラージュ」という時代背景をヒントに見ていると様々な思いが浮かんできて楽しめました。
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庭園美術館は、旧朝香邸が1981年に東京都の所有となり美術館として開放しました。
(014年、本館改修、新館増設完了しリニューアルオープンしました。(2013年竣工))
重要文化財 旧朝香邸は、全体設計を宮内省匠寮で行い、主な内装設計にはフランス人装飾美術家アンリ・ラパンが起用されました。(1933年竣工)
このアール・デコ様式を取り入れた邸宅に朝香宮家の方々は1945年まで住まわれました。
(激動の時代を・・・終戦の年まで住まわれたのですね)
1947年から1955年までは吉田茂外相・首相公邸として使われ、
1955年から1974年まで国賓・公賓の迎賓館(白金迎賓館)としての役割を果たしました。(赤坂迎賓館改装の為)
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作品は、戦後連合国軍の置き土産として国内にあった、LIFEのような海外のグラフ雑誌や、VOGUEやHarper's BAZAARといったファッション誌を素材とするものであり、戦後復興期の時代を反映した報道写真による背景と、前景に浮かび上がる当時最先端のモードは、鮮やかな対比を描きながら独特の美や世界観を導き出して、私達の心を揺さぶります。(HPから)
日本のシュルレアリスム関連展覧会には頻繁に登場する・・・瀧口修造に見出され、マックス・エルンストのコラージュ作品に強い影響を受けました。
これらのコラージュ作品は、鑑賞者の世代によってさまざまな反応が見られそうです。
建築、内装見学を目的に来館する人も多く、この日も外国人を含めて、むしろ内装を熱心に観ている方を見かけました。
展覧会の構成は以下の通りです。
第1部 マチネ
本館1階
Ⅰ 岡上淑子とモードの世界
Ⅱ 初期の作品
Ⅲ 瀧口修造とマックス・エルンスト
Ⅳ 型紙からフォトコラージュへ
Ⅴ コラージュ以降
Ⅵ その他関連資料
第2部 ソワレ
新館
第1幕 懺悔室の展望
第2幕 翻弄するミューズ達
実際の展示とは異なりますが、旧朝香邸の室内(写真)に岡上淑子のコラージュ作品を挟み込んでみました。
(旧朝香邸室内は、過去拙ブログに掲載した写真を転載しています。)
本展覧会会期中は一部を除き撮影できません。
旧朝香宮邸正面
正面玄関
正面玄関扉(ルネ・ラリックのガラスレリーフ)
大広間側から・・・
大広間
大客室
シャンデリア(ルネ・ラリック)
中央奥に、この邸宅(美術館)を象徴する香水塔(アンリ・ラパンのデザイン)
通常は大客室からの扉は閉められています。
岡上淑子《水族館》
大食堂
岡上淑子《懺悔室の展望》
大食堂
暖炉の上の壁画(アンリ・ラパン)
シャンデリア (ルネ・ラリック)
岡上淑子《轍》
大食堂 テーブル・椅子 (レイモン・シュブ)
植物文様壁面(レオン・ブランショ)
エッチィング・ガラス(マックス・アングラン)
第一階段
(写真撮影可コーナー)
姫宮居間(2階)
岡上淑子《幻想》
書斎(2階)
殿下居間(2階)
岡上淑子《沈黙の軌跡》
妃殿下居間(2階)
岡上淑子《予感》
庭園側からの旧朝香宮邸
(左奥が新館)
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