国立西洋美術館2018年度収蔵作品ルカス・クラーナハ(父)《ホロフェルネスの首を持つユディト》
ありえないことですが・・・・・
2016-17に開催された「クラーナハ展―500年後の誘惑」で目玉作品として人気を集めたあの《ユディト》だったら大騒ぎですよね!
こちらは、小振りで地味な作品ですが・・・
華奢な身体の右手に刀剣を持ち、左手は斬首したホロフェルネスの頭部に置かれています。
凄惨な場面と醒めた表情のユディト、その対比が変わらぬ魅力です。
敵将ホロフェルネスを酒に酔わせて斬首し、故郷べトリアを救った美しき女性――そんな勇敢さと美貌を兼ね備えたユディトは、中世のキリスト教社会においては美徳の象徴でした。(パンフレット(ゼフェロス №77から)
ルカス・クラーナハ(父)(1472年-1553年)
《ホロフェルネスの首を持つユディト》 1530年頃 油彩/板
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1月20日まで開催されている
特別展 ルーベンス――バロックの誕生に出展されている
グイド・レーニ《ヒュドラ殺害後休息するヘラクレス》は素晴らしい作品です。(男性ヌード)
ルーベンスはレーニの作品に感心を寄せていて、自身もレーニ作品の模写を行ったほか、工房内に所有していました。
その、レーニの作品が展示されていますので、こちらもお勧めです。
グイド・レーニ(1575年-1642年)
《ルクレティア》 1636-38年頃 油彩/カンヴァス
ルクレティアは、古代ローマの伝説上の人物。
タルクィニウス・コラティヌスの貞淑な妻であったが、ローマ王タルクィニウス・スペルブスの息子に陵辱され、自殺した。
この事件は、王の暴君ぶりと相まって市民の武装蜂起を招き、王は追放されて共和政が樹立される契機となった、と伝えられている。
特別展を観たら、さっさと帰らずに常設展も観ましょう!
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