東西数寄者の審美眼 ―阪急・小林一三と東急・五島慶太のコレクション―
「東西数寄者の審美眼 ―阪急・小林一三と東急・五島慶太のコレクション―」展は、
五島美術館で開催されています。
会期 2018年10月20日(土)~12月9日(日)
阪急電鉄の創始者小林一三/雅号「逸翁」(1873~1957)と逸翁の勧めで鉄道経営に携わり、東急グループの基礎を築いた五島慶太/雅号「古経楼」(1882~1959)。その収集品を所蔵する逸翁美術館と五島美術館から
約100点を展示、紹介しています。国宝、需要文化財がずらりと並ぶ豪華な展覧会です。
展示作品・構成は以下の通りです。
絵画
書
陶芸・ガラス
漆芸・染織
逸翁と古経楼の交流―茶会・書簡
古経楼の茶会 ―昭和25年(1950)5月11日 延命会(於 五島邸・松寿庵)
重要文化財 佐竹本三十六歌仙絵 藤原高光 逸翁美術館蔵
重要文化財 佐竹本三十六歌仙絵 清原元輔 五島美術館蔵
紙本著色・墨書/一幅 鎌倉時代前期・13世紀
三十六歌仙を描いた絵巻の断簡。
大正8年(1919)の売却の際、全部ではあまりに高額なため、歌仙ごとに切断し、抽選で各歌仙の購入者を決定したと・・・
清原元輔は、清少納言の父。
降雪狗児図 長沢芦雪筆 逸翁美術館蔵
重要文化財 豊臣秀吉像画稿 狩野光信筆 逸翁美術館蔵
下絵を何枚も描き、秀吉に見せたところ一番良く似ているとして選ばれた一枚と考えられる。秀吉の真像に最も近いとされ多くの秀吉画像の根本となった。(キャプションより)
重要文化財 継色紙 伝 小野道風筆 五島美術館蔵
重要文化財 継色紙 伝 小野道風筆 逸翁美術館蔵
草花文ガラス壺(茶器) エミール・ガレ作 逸翁美術館蔵
小林一三により茶器として使われた。
(抹茶を入れる容器)
五彩蓮華文呼継茶碗 逸翁銘 家光公 逸翁美術館蔵
割れた破片を繋いで作った茶碗です。「呼継」と呼ばれているそうです。
逸翁が「家光公」と名付けたのは、徳川三代将軍として幕府権力の基礎固めを行った家光への思いからだそうです。
重要文化財 鼠志野茶碗 銘 峯紅葉 五島美術館蔵
桃山時代・16世紀末期~17世紀初期
近代に入り、国宝「卯花墻」(志野茶碗 三井記念美術館蔵)、重要文化財「山端」(鼠志野茶碗 根津美術館蔵)とともに桃山時代の志野焼を代表する茶碗とされる。
重要美術品 井戸茶碗 銘 美濃 五島美術館蔵
朝鮮(李朝)時代・16世紀
姫路藩主酒井宗雅(1755~90)、雲州の松江藩主松平不昧(1751~1818)が所持した伝来をもつ。
堆黒屈輪文稜花盆 逸翁美術館蔵
重要文化財 蒔絵螺鈿花鳥文洋櫃 付 籐編外櫃 逸翁美術館蔵
蒔絵松竹文手箱 五島美術館蔵
重要文化財 奥の細道画巻(部分) 与謝蕪村筆 逸翁美術館蔵
―― 素材、年代はHPから引用、展示リスト等に記載 がない作品については載せませんでした ――
(HPの解説)
阪急電鉄の創始者小林一三(こばやしいちぞう/雅号「逸翁」 1873~1957)は、鉄道・百貨店・宝塚歌劇と現在に続く事業を、関西圏を中心に拡げてきました。そして、逸翁の勧めで鉄道経営に携わり、首都圏で東急グループの基礎を築いた五島慶太(ごとうけいた/雅号「古経楼」 1882~1959)。逸翁美術館(大阪府池田市)と五島美術館の収蔵品から、絵画・書跡・茶道具など自らが選び蒐集し二人の心の安らぎとなった美術品の数々約100点を紹介します(会期中一部展示替あり)。
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