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2018.12.14

田根 剛|未来の記憶

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「田根 剛|未来の記憶」「展は、
東京オペラシティ アートギャラリーで開催されています。

会期 2018年10月19日[金]─ 12月24日[月]

TOTOギャラリー・間でも、田根剛の展覧会が同時期に開催されています。

「古墳スタジアム」は、田根 剛が、新国立競技場基本構想国際デザイン競技(ザハ・ハディド案選出時)に参加したときの作品です。、11人のファイナリストに選ばれたました。
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〈新国立競技場案 古墳スタジアム〉 東京 2012
世界で最大の祭典となるオリンピックと古代最大の日本のピラミッドである古墳が一体となる建築を提案した。その建築は、明治神宮の森の作り方に倣い、日本の各地から木々を集め、民衆の手によって100年の森をつくるナショナル・プロジェクトとすることで、場所の記憶を未来に向ける夢の構想であった。(キャプションより部分引用)


「場所の記憶から未来を作る」という田根 剛の設計思想は「物語があって、ユニーク」、観ていて楽しい展覧会です。

その思考方法、過程を最初の展示室で公開しています。
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これは記憶の考古学的なリサーチである。ここでは、古代から未来へ向かう記憶を12のテーマに掘り下げ、建築の思想と思考を支えるアイデアは記憶の連鎖によって呼び起こされる(キャプションより部分引用)

展示会場では、現在進行中のプロジェクトなどの7作品を空間展示しています。
藤井光による各プロジェクトの映像が理解を深めてくれます。
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〈エストニア国立博物館〉 タルトゥ 2006-16
エストニアは1991年の独立後、国立博物館の建設を国民に約束した。
国際設計競技による国立博物館の敷地に選んだのが旧ソ連の軍用施設として占拠された軍用滑走路。
このプロジェクトは「メモリーフィールド(記憶の原野)」と名付けられ、民族の記憶が世代から世代へと受け継がれ、負の遺産である場所の意味を転化し、エストニアの未来への記憶を繋ぐ建築となる。この博物館は、2006年の国際設計競技で最優秀案として選ばれ、約10年の歳月をかけ2016年に開館した。(キャプションより部分引用)


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〈A House for Oiso〉 神奈川 2014-15
縄文=竪穴、弥生=高床、中世=掘立柱、江戸=町家、昭和=邸宅を統合したひとつの家、日本が忘れた日本の家、そんな家を作りたいと思った。新しい未来の家を夢見るよりも、遠い場所の記憶を掘り返すことで未来へと残せるような家をここに作りたいと思った。(キャプションより部分引用)


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〈Todoroki House in Valley〉 東京 2017-18
本来この場所は渓谷の深い森で覆われていたため、失われた森を取り戻すように、建築をつくりながら再び森をつくることは可能かと考え始めた。大きな森に覆われながら、地面の中に埋もれる原始的な居心地、空間が立体化され積み重なっていく都市的な複雑さと、それらすべてが渾然一体となろ、家も植物も森も生活もすべてが生き生きと暮らせるような未来の家を目指した。(キャプションより部分引用)


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〈(仮称)弘前市文化施設設計業務〉 弘前 2017 -
弘前の煉瓦倉庫を美術館にするプロジェクト。
煉瓦建築の記憶を継承していくために、あらゆる場所で煉瓦を多用し尽して改修を行う現代煉瓦建築とした。
内部空間は倉庫がもつ大らかな空間を最大限活かし、サイト・スペシフィックとタイム・スペシフィックをコンセプトとした現代アートと場が対峙する空間となる。(キャプションより部分引用)


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〈10 kyoto〉 京都 2015 -
京都で解体された建物の大量の古材を集め集成材とする「古材集成材」によって全体を覆う建物は、アートスペース、リビングスペース、フードスペース、リサイクルシステムが一体となった文化複合施設となる。(キャプションより部分引用)

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TOTOギャラリー・間田根 剛|未来の記憶

会期2018年10月18日(木)~12月23日(日・祝)

展示会場風景です。
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開催概要(HPから)
フランスを拠点に世界各地でプロジェクトを進め、現在幅広い注目を集める気鋭の建築家・田根 剛。20代の若さでドレル・ゴットメ・田根(DGT.)として〈エストニア国立博物館〉の国際設計競技に勝利し、選出から約10年の歳月を経た2016年秋に同プロジェクトが竣工を迎えるなど、国内外の注目がさらに高まっています。また、2012年に行われた新国立競技場基本構想国際デザイン競技(ザハ・ハディド案選出時)に参加し、11人のファイナリストに選ばれた〈古墳スタジアム〉は幅広い層に知られるきっかけとなりました。2017年のDGT.解散後はAtelier Tsuyoshi Tane Architectsをパリに設立し、活動の場をさらに広げています。
このたび東京オペラシティアートギャラリーとTOTOギャラリー・間は、田根剛の展覧会を同時期に開催します。「Archaeology of the Future ─ 未来の記憶」を共通のテーマにしながら、田根の密度の高いこれまでの活動と、建築は記憶を通じていかに未来をつくりうるかという挑戦を、ふたつの会場で紹介します。東京オペラシティアートギャラリーでは「Digging & Building」と題して、場所をめぐる記憶を発掘し、掘り下げ、飛躍させる手法と、そこから生み出された〈エストニア国立博物館〉〈古墳スタジアム〉といった代表作や最新プロジェクトを大型の模型や映像などによって体感的に展示します。TOTOギャラリー・間においては「Search & Research」にもとづき、建築における思考と考察のプロセスが展開され、田根のすべてのプロジェクトで実践されている「Archaeological Research(考古学的リサーチ)」の方法論を展観します。ふたつの展覧会は、場所の記憶をさまざまな角度から分析することで新たな系をつくり、未来につながる建築へと展開させていく、田根の探求と実践のプロセスを総合的に提示しようとするものです。
記憶は現在を動かし、未来をつくる ─ この信念にもとづいた田根の創造は、都市の担い手である私たち一人一人にとって建築の持つ力や使命、未来への可能性を考えるきっかけとなるでしょう。

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