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2018.09.05

「江戸名所図屏風」と都市の華やぎ

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[「江戸名所図屏風」と都市の華やぎ]展は、
出光美術館で開催されています。

会期 2018年7月28日(土)~9月9日(日)

東京で日々暮らしてきた私にとってこの様な展覧会は興味津々、楽しいです。

あの地域、その場所の風景、人々の暮らしを遡って想像できるわけですから・・・・・

江戸城、日本橋、織物屋、神田、上野、花見、浅草、隅田川、舟遊び、吉原・・・歌舞伎、風呂,芝居小屋などなど。

先ずは「江戸名所図屏風」で江戸の街を俯瞰し、そして「江戸名所図」から派生した、
特定の限られた場所「悪所」と呼ばれた歓楽街(遊離と芝居町)を、さらに「都市の美人」を浮世絵師が絵画化します。(ズームアップのイメージですね)
洛中洛外図も展示していて、ふたつの都市図を見比べることもできます。


展覧会の構成は次の通りです。
第1章 江戸名所図の誕生 ─〈横から目線〉でとらえた都市の姿
第2章 都市景観図の先例 ─洛中洛外図と花洛(からく)の歳時
第3章 〈悪所〉への近接 ─遊興空間の演出
第4章 都市のなかの美人


02
重要文化財 江戸名所図屏風(右隻部分) 江戸時代 出光美術館蔵
一双屏風の右端から左端に向かって視線をめぐらせると湾岸沿いに北から南へと広がる江戸の様子をながめ渡すことができる。描かれた人物は2000以上。遊びや仕事に活発にとりくんでいる。

03
重要美術品 春秋遊楽図屏風(左隻) 菱川師平 江戸時代 出光美術館蔵
紅葉が色づく秋の吉原、張見世の先には茶屋がならび座敷での宴会はいたる。床の間の掛け軸には、師宣工房のひとり菱川師平の署名と印章が見える。

04
重要文化財 四季日待図巻(部分) 英一蝶 江戸時代 出光美術館蔵
描かれるのは正月、5月、9月の吉日に身を清めて夜を徹し、日の出を待つ祭事の様子。
英一蝶が三宅島に配流になった時期に手掛けられた作品。


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江戸風俗図巻(上巻部分) 菱川師宣 江戸時代 出光美術館蔵
2巻仕立ての図巻で、江戸に暮らす人々の生活が隅田川の美しい情景を交えつつ描き出されています。


展示概要(HPから)
古来、交通の要所であったとはいえ地方都市のひとつにすぎなかった江戸は、徳川家康(1543 - 1616)の移封と開府をきっかけに、目まぐるしい発展をとげてゆきました。勢いを増す都市の景気は、絵画制作のかっこうの動機となったとみえ、その活況をとらえるいくつかの絵画が今日に伝わっています。
江戸の全容を眺めわたした絵画のうち、当館の「江戸名所図屏風」は、明暦3年(1657)の大火以前の城下をとらえた作例として、つとに知られます。画面のいたるところに描き込まれた人物たちは、さまざまな労働にいそしみ、あるいはにぎやかな歓楽街に集うなど、日々の生活を目いっぱいに謳歌しているかのようです。そのきわめて豊かで生き生きとした表現は、屏風の完成からおよそ350年を経たいまなお、鑑賞者の目を楽しませ、また人物とともに配された建造物や自然景観は、現代の東京に暮らす人たちにも身近な共感を呼び起こします。この屏風をめぐっては、近年、注文者や制作の契機について活発な議論が繰り広げられるようになり、平成27年(2015)に国の重要文化財の指定を受けました。
本展では、「江戸名所図屏風」のほか、江戸の町を題材にした絵画の数々をとおして、画面にみなぎる新興都市の活気をご覧いただくとともに、京都の姿をとらえた絵画(洛中洛外図)に替わる新たな都市景観図の成立と展開、絵画史的な意義や絵画そのものの魅力に迫ります。

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