ショーメ 時空を超える宝飾芸術の世界 ―1780年パリに始まるエスプリ
「ショーメ 時空を超える宝飾芸術の世界 ―1780年パリに始まるエスプリ」展は、
三菱一号館美術館で開催されています。
会期 2018年6月28日(木)~9月17日(月・祝)
歴史ある有名宝飾店の大規模な展覧会はトーハク表慶館等々で度々開催されてきました。
三菱一号館美術館では初めてですよね。少々意外な感じを持ちながらこの展覧会を観に行きました。
行ってみると・・・
拘りのある内装と照明で演出された展示空間で、宝飾品の素晴らしさを見事に際立てていました。
さらにショーメの歴史的意味合いを補完するかのように、宝飾品を身に着けたナポレオン1世、その妻皇妃ジョゼフィーヌなどの肖像画もあって絵画の展示としても楽しめます。
ナポレオンが身に着けている宝石セットを担当したのは、ショーメの創業者マリーエティエンヌ・ニトです。
写真は、夜間特別鑑賞会で特別の許可をいただいて撮影しています。
戴冠!ティアラの芸術の展示フロア・・・・(このコーナーは撮影可ですよ)
ティアラを並べた半円形の展示ケースの前に立つと、その輝きと美しさに圧倒されます。
「ショーメ」と「三菱一号館美術館」渾身のコラボ企画・・・・素晴らしい、展覧会ですよ!
展覧会の構成は次の通りです。
I 歴史の中のショーメ
皇帝ナポレオン1世より贈呈された教皇ピウス7世のティアラ
アンリ・オーギュスト(金銀細工職人)、
マリ=エティエンヌ・ニト、フランソワ=ルニョー・ニト
1804-1805年(後世に数回修正)
ゴールド、シルバー、金箔、エメラルド、ラインストーン、 真珠、合成石、カットガラス、シルクのヴェルヴェット、 ラメ入りのゴールド、金属糸、木、紙
教皇庁聖具室、ローマ
II 黎明期のミューズ
(1)皇妃ジョゼフィーヌ
(2)王妃オルタンスと皇妃マリー=ルイーズ
ダイヤモンドとエメラルドのパリュールを着用した ナポレオン1世の妻、皇妃ジョゼフィーヌの肖像 ジャン=バティスト・ルニョー 1809年頃
© RMN-Grand Palais / Franck Raux
ナポレオンが宮廷に豪奢なライフスタイルを課したため、皇妃ジョセフィーヌはあらゆる機会でジュエリーを身につける必要がありました。
麦の穂のティアラ フランソワ=ルニョー・ニト 1811年頃
© Chaumet / Nils Herrmann
皇妃ジョセフィーヌはは麦の穂のティアラを着用することを好んだ。
III 戴冠!ティアラの芸術
「 ロイヒテンベルク」のティアラ
ジャン=バティスト・フォサン、1830-1840年頃
ゴールド、シルバー、エメラルド、ダイヤモンド
ショーメ・コレクション、パリ
© Chaumet / Nils Herrmann
ブルボン=パルマとして知られる フクシアのティアラ ジョゼフ・ショーメ 1919年
© Chaumet / Nils Herrmann
IV 旅するショーメ
(1)時間旅行
(2)水平線の彼方の新たな世界へ
ブロックヴィユ侯爵夫人の印章 フォサン・エ・フィス 1830年
© Chaumet / Nils Herrmann
書簡でのやり取りに欠かせない印章は、婚姻の品に贈られた。
ホープ・カップ ジャン=ヴァランタン・モレル 1853-1855年
V 自然を披露する
(1)自然史
(2)「この光輝く金と宝石の世界」(ボードレール)
タコのネックレス
ショーメ、1970年 ゴールド、フロスト仕上げのロック・クリスタル、
ジャスパー、ダイヤモンド、ルーベライト
両シチリア王国ブルボン家王女コレクション © Chaumet / Nils Herrmann
VI 身につける芸術=ジュエリー
ストマッカーとしても着用可能なショーメのティアラを 身に着けた前田菊子侯爵夫人の写真
VII キネティック・アートとしてのジュエリー
一対の「マンシーニ」髪飾り フォサン・エ・フィスに帰属 1840年頃
© Chaumet / Nils Herrmann
VIII 遥けき国へ―ショーメと日本
マリー・アントワネットの日本の漆器コレクション
雷神、日本風ブローチ
ジョゼフ・ショーメ、1900年頃
ゴールド、オパール、ニコロアゲート、 ルビー、エメラルド、ダイヤモンド
ショーメ・コレクション、パリ
© Chaumet / Nils Herrmann
少々変わった?雷神ではありますが・・・
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本展のために特別に制作されたハイジュエリーセット
「シャン ドゥ プランタン」パリュール:
ネックレス、イヤリング、ブローチ、
ブレスレット、リング ショーメ 2018年 Japanese Set
© Chaumet. All rights reserved
その展示風景
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本展のみどころ(HPから)
パリのヴァンドーム広場に軒を連ねるジュエラーの中で、ショーメはもっとも長い歴史を誇ります。そして、1780年からその比類なきクリエイ ションでメゾンの優雅な礎を築き上げました。ナポレオン1世と皇妃ジョゼフィーヌの御用達ジュエラーとして、ショーメは装飾芸術の傑作と 称される数多くの作品に寄り添い、伝統を重んじつつ今なお革新性を追求し続けています。本展は、ルーヴル美術館名誉館長アンリ・ロワレット氏監修の下、18世紀後半から現代まで、約240年に及ぶショーメの伝統と歴史を紹介する日本初の展覧会です。ロマン主義、 ジャポニスム、アール・デコといった芸術潮流との対話の中で洗練された作品―ダイヤモンドのティアラやネックレス等の宝飾品と、未発表の歴史的なデザイン画や写真等約300点を展覧します。
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