瑞巌寺を拝観してきました。 2018-06
平成20年から開始された瑞巌寺平成の大修理並びに震災被害を受けた参道の復旧工事が終了し、平成30年6月24日に落慶法要が挙行されました。(本堂公開は4月から再開)
東日本大震災発生半年後にも訪れましたが・・落慶法要の日の午後再訪してみました。
落慶法要の関係でしょうか?それとも観光客が確実に戻ってきているのでしょうか?
土曜日のホテル空室は、仙台駅周辺も含めてほぼゼロでした。
国府多賀城市の東北歴史博物館に寄り道して・・・午後1時頃松島海岸駅に到着、短い間でしたが楽しく拝観してきました。
瑞巌寺、平泉の中尊寺と毛越寺、山形立石寺の四寺は、巡礼コース(四寺廻廊)になっています。
いずれも慈攪大師円仁開祖のお寺です。
松尾芭蕉ゆかりの地でもあります。
俳句は詠んでいませんが・・・
松島海岸の景観について・・・・
「扶桑第一の好風にして、几洞庭、西湖を恥ず」
瑞巌寺については・・・
「其後に雲居禅師の徳化に依て、七堂甍改りて、金壁荘厳光を輝、仏土成就の大伽藍とはなれりける。」
と記しています。
中尊寺、山形立石寺には松尾芭蕉の立派な碑がありますね・・・
瑞巌寺参道のシンボルとも言える杉並木は、東日本大震災の津波による塩害によって立ち枯れが目立ったことから、約300本が伐採されることになりました。
今回訪れて時には、植え替えが進んでいました。
「津波到達点」の標識は今でもありました。
参道・杉並木。
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庫裡玄関から入り・回廊を廻り本堂内部も拝見できますが、写真撮影は禁止です。
廻る中で建物外観、枯山水の庭などは撮影できました。
本堂・御成玄関、庫裡・回廊は国宝に、御成門・中門・太鼓塀は国の重要文化財に指定されています。
庫裡
中門
五葉松・登竜門
本堂
以下、内部の襖絵などは撮影できません、パンフレットからの引用です。
上段の間
藩主御成りの間。襖絵は長谷川等胤筆
火頭窓の上の「円満」の額は、五代吉村公の筆。
松に孔雀図(復元部分)狩野左京筆(室内孔雀の間)
唐戸欄間
根来の工匠刑部一門の作
臥龍梅・南蛮鉄灯篭(後景は御成玄関・本堂)
御成門
法身屈
五大堂などについては、拙ブログ投稿記事をご参照いただければと・・・
松島 瑞巌寺と伊達政宗展
動画にまとめました。
法要後の余韻を楽しむかのように・・神輿を担ぎ、芸能を披露していました。
後半は福浦橋。渡ったところで引き返してきました。
静止画動画ともミラーレス一眼で撮りました。
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瑞巌寺の沿革(HPから)
瑞巌寺は正式名称を「松島青龍山瑞巌円福禅寺」といい、現在臨済宗妙心寺派に属しております。
開創は平安の初めにさかのぼります。天長5年(828)比叡山延暦寺第三代座主慈覚大師円仁が淳和天皇の詔勅を奉じ、3000の学生・堂衆とともに松島に来て寺を建立しました。この寺は延暦寺と比肩すべき意を持って延福寺と命名され、平泉・藤原氏の外護を受けました。
藤原氏滅亡の後は鎌倉幕府が替わって大檀越となりました。北条政子は当時学徳一世に高かった見仏上人に仏舎利を寄進し、夫の菩提を弔わせています。その仏舎利・寄進状は今に伝わっております。
この天台宗延福寺は鎌倉時代中期、開創以来28代約400年の歴史をもって滅しました。
天台宗延福寺にとって替わった寺は、法身禅師が開山とされ円福寺と命名されましたが、正確な開創年はわかっておりません。
歴代住持の経営努力によってその勢力を岩手県南部にまで伸長していき、寺格も五山十刹に次ぐ諸山から、やがて十刹の高位に昇りました。しかし、戦国時代を経て次第に衰退し、妙心寺派に属するようになりました。
慶長5年(1600)関ヶ原の戦いが終了した後、仙台に治府を定めた伊達政宗は、仙台城の造営と併せて神社仏閣の造営も行い、塩竃神社・仙台大崎八幡宮・陸奥国分寺薬師堂を相次いで完成させました。
当寺の造営は特に心血を注いだ事業でした。用材を紀州(和歌山県)熊野山中から伐り出し、海上を筏に組んで運びました。大工は梅村彦左衛門家次一家や、刑部(鶴)左衛門国次ら名工130名を招き寄せております。工事は慶長9年(1604)、政宗自ら縄張りを行って始まりました。丸4年の歳月をかけ、慶長14年(1609)に完成しております。
伊達家の厚い庇護を受け、瑞巌寺は110余りの末寺を有し、領内随一の規模格式を誇りました。
しかし、明治維新を迎え王政復古の政策は廃仏毀釈を惹起し、さらに伊達家の版籍奉還による寺領の撤廃が瑞巌寺を始め松島の諸寺院を直撃し、零落・廃絶・焼亡等の憂き目を見ることになりました。瑞巌寺はそれでも時の住持太陽東潮の努力により、ようやく維持されていたのですが、明治9年(1876)、天皇の行在所となり、内帑金千円が下賜され、復興の契機となりました。
現存する本堂・御成玄関、庫裡・回廊は国宝に、御成門・中門・太鼓塀は国の重要文化財に指定されております。
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