ジョルジュ・ブラック展絵画から立体への変容 ―メタモルフォーシス
「ジョルジュ・ブラック展絵画から立体への変容 ―メタモルフォーシス」展は、
パナソニック汐留ミュージアムで開催されています。
会期 2018年4月28日(土)~6月24日(日)
ジュエリークリエイターのエゲル・ド・ルレンフェルドと共同してつくり出されたジュエリーがこの展覧会の白眉です。(と思いました)
この画面には図とともに「エゲル・ド・ルレンフェルドが上記の複製を作ることを許可する」と書かれ、サインと年紀や日付が付されています。
《青い鳥、ピカソへのオマージュ》
1963年 グワッシュ
サン=ディエ=デ=ヴォージュ市立 ジョルジュ・ブラック‐メタモルフォーシス美術館蔵
そして、鳥のモチーフは陶器、ブロンズ、モザイク、タピスリーにも使われています。
勿論ジュエリーにも・・・・
《三つの恩恵(三美神)》ブローチ 金、ダイヤモンド
サン=ディエ=デ=ヴォージュ市立 ジョルジュ・ブラック‐メタモルフォーシス美術館蔵
《ムニコス》指輪 金、鋼玉髄のカメオ
サン=ディエ=デ=ヴォージュ市立 ジョルジュ・ブラック‐メタモルフォーシス美術館蔵
《セファレ》1962/2007年 ガラス彫刻
サン=ディエ=デ=ヴォージュ市立 ジョルジュ・ブラック‐メタモルフォーシス美術館蔵
《ヘベ》ブローチ 金、緑エマイユ、青エマイユ
サン=ディエ=デ=ヴォージュ市立 ジョルジュ・ブラック‐メタモルフォーシス美術館蔵
ヘペは青春の女神。
ゼウスとヘラの娘でありオリンポスの女神の中でも飛びぬけて美女であった。
ヘラクレスは昇天後にヘペを妻とした。
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ジョルジュ・ブラックといえばキュビズムの創始者としてピカソとペアで語られますね。
本展でも序章で油彩の静物が画が展示されています。
《静物》1911年 油彩 1911年 ストラスブール近現代美術館蔵
こんな作品も・・・
《ペルセポネ》
1961-63年 陶器
サン=ディエ=デ=ヴォージュ市立 ジョルジュ・ブラック‐メタモルフォーシス美術館蔵
こちらの方が、馴染み深いというか・・・・ジョルジュ・ブラックとジュエリーの組み合わせは、思いもよらず、とても新鮮な気持ちで鑑賞してきました。
展覧会の構成です。
序章
1章:メタモルフォーシス 平面
2章:メタモルフォーシス 陶磁器
3章:メタモルフォーシス ジュエリー
4章:メタモルフォーシス 彫刻
5章:メタモルフォーシス 室内
開催概要(HPから)
キュビスムの創始者ジョルジュ・ブラック(1882-1963)は、20世紀初頭、ピカソとともに、対象物の立体的な全容を平面上に表現するために分割と再構成という手法で革新をもたらした重要な画家です。本展は、そのブラックが最晩年に取り組んだ「メタモルフォーシス」シリーズを日本で初めて本格的に紹介するものです。彼の最終的な目的であったすべての造形物の美化への挑戦の成果、つまり絵画や彫刻から始まり、ジュエリー、陶磁器などの装飾芸術に至る様々な形態の作品が出品されます。殊に、1963年、時のフランス文化大臣のアンドレ・マルローが「ブラック芸術の最高峰」と絶賛したジュエリーの数々においては、崇高なる彫刻ともいえるほどに、貴石や金属の美しさに魅了された画家の美への飽くなき追求が結実しています。
展覧会には、ブラックの最初期の風景画、分析的キュビスムやキュビスムから静物画への過渡期の作品など、画業の変遷をたどる少数の重要な絵画も加わり、ブラックが目指した造形の変容の過程をご覧いただけます。
作品の多くはフランスのサン=ディエ=デ=ヴォージュ市立ジョルジュ・ブラック-メタモルフォーシス美術館より出品されます。
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